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『ずっと好きなのに、私じゃないんだね。』第14話「顔、見せて?♡」
*夜 22:45・病室*
「……及川と、いつからそんな関係になったのかなぁ?♡」
花巻くんがニヤニヤしながら聞いてくる。
「……っ、ち、違っ……!」
「違うって、何が?笑」
松川くんまで楽しそうに笑っている。
黒尾さんも腕を組みながら、ニヤリ。
「いやぁ〜、及川があんなに必死になってるの、初めて見たわ」
「……っ、もう!!」
私は真っ赤になった顔を隠すように、布団を頭までかぶった。
「見ないでぇぇぇ!!////」
「おーい、○○ちゃーん?」
花巻くんが布団をちょんちょんとつつく。
「顔見せてよ〜笑」
「やだぁ!!」
「えー、なんで?」
「……は、恥ずかしいから……!!」
その瞬間。
「「「かわいっ!!!」」」
「言わないでぇぇぇ!!!!!」
布団の中で、私はさらに丸くなった。
もう無理。
みんな絶対に楽しんでる!!
すると、研磨くんがぽつり。
「……顔、真っ赤なんだろうね」
「研磨くんまでぇぇぇ!!」
「……ふふ」
研磨くん、笑った!?
普段あんまり笑わない研磨くんまで!!
日向くんは、きょとんとした顔で私を見ていた。
「えっ、でもさ! ○○、及川さんのこと好きだったんだろ?」
「…………っ!!」
「じゃあ、よかったじゃん!! 両想いなんだろ!?」
「ひ、日向くんっ!! 声が大きいよぉ!!////」
「えっ!? ごめん!!」
影山くんが日向くんの口を押さえた。
「だから病院だっつってんだろボゲェ!!」
「むぐっ!?!?」
「お前らも静かにしろ!!」
菅原さんが慌てて止める。
……なのに。
「○○、及川のどこが好きなの?」
西谷くんがキラキラした目で聞いてきた。
「えっ!?」
「顔か!? 性格か!? それとも両方か!?」
「の、ノヤっさん!! 質問が直球すぎる!!」
田中くんまで身を乗り出す。
「俺も気になるっす!!」
「みんなぁぁぁ!!////」
私は布団をぎゅっと握りしめた。
もう、顔なんて絶対に見せられない!!
*そのとき*
ガチャッ。
「……ただいま〜」
戻ってきたのは、及川さんだった。
「……って、え? 何この状況?」
ベッドの上で布団にくるまった私。
その周りを囲む、ニヤニヤしたみんな。
花巻くんが肩をすくめる。
「いやぁ、○○ちゃんがかわいくてさぁ?」
「……は?」
松川くんが続けた。
「ずっと顔隠してんの」
「……へぇ?」
及川さんの口元が、ゆっくり上がった。
……あ。
この顔。
絶対ろくなこと考えてない!!
及川さんは私のベッドの横まで来ると、優しく声をかけた。
「○○〜?」
「…………」
「ねえ、俺だよ?」
「…………」
「徹くんだよ〜?♡」
「…………っ!!」
やめて!!
その呼び方は反則!!
布団の中で、顔がさらに熱くなる。
すると及川さんが、くすっと笑った。
「……ねえ、もしかして照れてる?」
「…………」
「俺のこと好きすぎて、顔見せられないの?」
「ち、違っ……!!」
バッ!!
思わず布団から顔を出してしまった。
「あっ……!!」
…………。
…………やっちゃった。
及川さんと、目が合った。
「…………」
「…………」
及川さんは一瞬、黙り込んだ。
そして。
「…………っ、やば」
「……え?」
「……○○、かわいすぎない……?」
「~~~~っ!!////」
バサッ!!
私は再び布団をかぶった。
「もうやだぁぁぁぁ!!!!!」
「えええ!? なんで隠すの!?」
及川さんが笑いながら布団の端をつまむ。
「ねえ、もう一回見せてよ〜♡」
「やだぁ!!」
「お願い♡」
「むりぃ!!」
「……○○?」
少しだけ声が優しくなった。
「……俺、ちゃんと顔見て話したいな」
…………。
ずるい。
そんな声で言われたら。
私は、布団をほんの少しだけ下げた。
目元だけ、ちらっと出す。
「…………なに……?」
及川さんは、嬉しそうに笑った。
「……うん。やっと見えた♡」
そして、周りのみんなに向かって言った。
「はいはい! みんな、今日はもう帰ってね〜!」
「「「はぁ!?!?」」」
「○○は病み上がりなんだから! 休ませてあげないと!」
花巻くんが呆れた顔をする。
「お前、さっきまで一番騒いでただろ」
「まっきー、それはそれ、これはこれ!」
「最低だな、お前」
松川くんが笑いながら立ち上がった。
「はいはい。○○、また明日な」
「……うん! ありがとう、まっつん……!」
黒尾さんも手を振る。
「じゃあな、○○。及川に変なことされたら連絡しろよ〜」
「ちょっ、クロさん!? 俺、何もしないし!!」
研磨くんが小さく手を振った。
「……おやすみ、○○」
「おやすみ、研磨くん!」
烏野のみんなも、音駒のみんなも、青城のみんなも。
最後までニヤニヤしながら帰っていった。
そして。
バタン。
病室のドアが閉まった。
…………。
…………。
ふたりきり。
「…………っ」
私は、再び布団を鼻まで引き上げた。
及川さんが、隣の椅子に座る。
「……ねえ、○○」
「……な、なに……?」
「……明日、ちゃんと告白するって言ったでしょ?」
「……う、うん……」
「……でもさ」
及川さんは、少し照れくさそうに笑った。
「……今、ひとつだけお願いしていい?」
「……なに……?」
「……顔、ちゃんと見せて?」
「…………っ!!」
「……好きな子の顔、見たいんだけどなぁ♡」
「~~~~っ!!!!!」
私は布団を頭までかぶった。
「及川さんのばかぁぁぁぁ!!////」
病室に、及川さんの楽しそうな笑い声が響いた。
「……あははっ! ごめん、ごめん♡」
そして、布団の上から、そっと私の頭を撫でた。
「……おやすみ、○○」
その声は、今まで聞いたどんな声よりも優しかった。
「……明日、いっぱい話そうね」
私は布団の中で、小さく頷いた。
……ねえ、及川さん。
明日になったら。
本当に、恋人になれるのかな。
そう考えただけで、また顔が熱くなった。
——つづく♡
コメント
1件
やばやばやばやば!!!めっちゃ尊い回すぎて胸がキュンキュンしてる!!😭💕💕 布団にくるまって丸くなってる主人公ちゃん、かわいすぎでしょ!!周りのみんながニヤニヤしながらからかってるの、ほんと微笑ましいし、「徹くんだよ〜?♡」って名前呼びする及川さんの甘々ボイス想像しただけで顔が真っ赤になるレベルです…!! 最後のふたりきりの空気もエモすぎて、明日の告白待ちきれないよ!!続きが気になって今夜眠れそうになし🥺💕 ゆなさん毎回最高です!!