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mrkm side
大型任務から1週間、 星導は姿をくらました。
僕達が星導を見たのは大型任務が始まる前にした打ち合わせが最後、それ以降拠点に顔を合わせることはなかった。
星導が行方不明になったと本格的に焦りだしたのは大型任務から3日後で、それ以前はふらっとどこか消えていく事もあったから特段気にしていなかった。
1番決定的だったのは月に1度の定例会にも来なかったこと。
そこから僕達は任務の合間を縫って星導を居所を掴むために動いた。狼は裏で情報を探し、
伊波はドローンなどのメカニックを飛ばして、僕も忍者の里に掛け合ってみたりもしていた。
星導が普段鑑定業を営んでいる店にも行ったがいつも出迎えてくれる星導の姿は見当たらず、住んでいる形跡はあるのに人 がいない、悲しい程に静かだった。
星導が行方をくらましてから1ヶ月
未だに居所が掴めないままで、情報すら回って来なかった。 東の皆にも捜索を手伝って貰ったが収穫はなし。
東にも西にも居ないってどこにいるんやあいつは、
… 今日は月に1度の定例会がある日、最近敵の出現率が高いことについて話し合うらしい。
任務が忙しくみんなとは顔を合わせていなかったから少し新鮮だ。
きっと伊波はもう着いとって、狼は安定で遅刻なんやろな。
と思いながら扉を開けたが予想していた光景とは違っていた。
「 あれ、まだ誰もおらんやん 。」
集合時間の3分前に着いたが人が来た様子は無い 。
いつもは早く集合する伊波が出迎えてくれるんやけどな。
スマホでもいじって待っておこうと思い、椅子に腰掛けた時
「 よ、 久しぶり…。」
「 おぉ、小柳やん 今日は遅刻せんかった
な……って お前 っ ?! 」
顔を上げると、今にも倒れそうなぐらい目に隈を作っている小柳がいた。
「 すまん、ライが来るまで少し休む…」
そう言って壁に手をつきながらソファに辿り着き全身を預ける。余程疲れているのか顔色も悪く、前よりも痩せたような気がした。
「 ご、ごめん 本部から呼び出されてて遅れ
ちゃった 」
間もなくしてライが到着した。
「…伊波やん お疲れ 全然遅れてないで。
なんなら今さっき小柳が寝た 」
きっと全員休養がしっかり取れていない。
伊波も元気がなく目に隈を作っていた。
敵の出現率が高くなったたため任務に多く派遣されるようになり、伊波は本部からの呼び出しが増えた。小柳は一晩中星導を探していて寝てすらいないのだろう。そんな生活が続いて限界なんや。
少し時間が経ち定例会が始まった。
「 今日は最近の任務についてもなんだ けど…
星導のことについても話そうと思う」
「 おい ! 星導について何か分かったのか 」
「 小柳落ち着いて 今から話すから」
星導という名前を聞いて空気が変わる。小柳があそこまで大きく反応するのも無理は無い。
なんせ1ヶ月情報も得られなかったのだから。
「 これは俺の憶測に過ぎないんだけど、 俺
は…最近起きている現象と星導が関係し て
いると思う。断言は出来ないけど 星導 が消
えたあの日を境に この現象が起きてる」
「 …どういうことや 、」
続く