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🐰side
文化祭も段々近づき、部活はもちろんのことクラスの出し物の準備も始まっていた。
「お化け屋敷とかまたベタなんになったな〜」
クラスの多数決で俺らのクラスはお化け屋敷をすることになった。
「ええやん、ナオ貞子とか結構やってみたいわ。ま、美人すぎて怖ないかもやけど〜」
「またなんか言ってるわ笑 でも俺もせっかくなら脅かす側やりたいけん、みんなでお化け役やろうや」
ランの提案にええなと返し、みんなで準備を進める。
ーーーー
「つかれだ〜!俺こういうちまちました作業苦手やねんな〜」
初日から小道具を作ったり、荷物を運ぶのを手伝わされたりで正直かなり疲れた。
ナオとランにもうちょっと頑張りなんて言われたけど、ちょっとサボったろと思いこっそり教室を抜け出して屋上に逃げた。
どこのクラスも準備に忙しいのか屋上には誰もいなかった。よっしゃ貸切やなんて思って思いきりベンチに寝転ぶ。
目を瞑りながらボーッとする。そんな時に頭を埋めつくのはやっぱりカイリュウのことで。
毎日俺なりにアプローチはしてるつもり。カイリュウも毎日返信くれるし、時間が合う時は必ず一緒に帰って色々話したり。
でもなんかやっぱり友だち感が抜けなくて、俺のこと意識してくれてるん?って不安になってばかりで。
どうすればいいんやろなんて考えていると突然頭上から声をかけられる。
「あのっ、!セイトくん。ちょっといいかな、、?」
驚いて目を開けるとそこには一緒のクラスの女子が立っていた。あんま関わりはないけど、係とかでちょこちょこ話すくらいの関係。
「っびっくりした〜、お、おん。なに?」
「あの、ナオヤくんがどこいったん〜って探しとったから、!」
流石にサボってるのバレたかなんて思っていると、下を向きながらその子がぽつりと話し出す。
「探しにきたのもあるんだけど、、
その、私セイトくんのこと初めて見た時から、ずっと気になってて、、!好きです!よかったら一緒に文化祭回ってください、、!」
突然の告白に言葉が出ない。え?いきなりすぎん?
驚いて何も言えないででいると、やっぱりダメだよねと立ち去ろうとする。その手を慌てて取り返事をした。
「、っごめん。俺、好きな人おるから。今はその人のことしか考えられん。」
そう返すとありがとうと言いながら目に涙を溜めている。よく見ると手が震えていて、一生懸命気持ちを伝えてくれたことが分かった。
好きな人に告白することがどれだけ勇気がいることか自分が一番痛いくらいに分かる。
俺なんか好きになってくれてありがとうと言うと、涙を流しながら屋上から去っていった。
突然の出来事に驚きつつ、流石にそろそろ教室戻らなと思い扉へ向かうとそこにはよく知っている姿があったーー。
「え、カイリュウ?」
ーーーーー
☕️side
文化祭の準備が始まり、校内が忙しなくなってきた。
俺らのクラスはIPPONグランプリを真似した大喜利大会をやることに決まり、その司会を任せられた。
絶対おもろいやんと思い、気持ちが高まる。
でも、大して準備することもないからちょっとサボるか〜なんて思って屋上に足を向かわせた。
昼寝でもしよかななんて考えながら扉を開けるとそこに2つの人影が見えた。
あれ?セイトやん。何してんのあいつこんなとこで。
もう一人おるん誰、、?女の子やし。
ただの友だちなんて雰囲気じゃないことを感じとり、2人の会話が気にって思わず耳を傾ける。何やっとんねん俺。と思いつつも息を潜めて会話に耳を澄ます。
「私セイトくんのこと初めて見た時から、ずっと気になってて、、!好きです!よかったら一緒に文化祭回ってください、、!」
ーーえ?告白やん。
とんでもない現場に居合わせてしまったと思い、慌てる。それと同時に胸がザワザワとし始める。
なんて返すん。セイト。
聞いちゃいけないと思いながらもその場を動けない。聞くのが怖い。でも、セイトがなんて言うのか聞きたい。
心臓が早まるのが自分でも分かる。
ーーー嫌や。
「ごめん。俺、好きな人おるから。今はその人のことしか考えられん。」
その一言で更に心臓がうるさくなる。
てか今、俺なんて考えたーー?
咄嗟に出た自分の気持ちに困惑していると想いを伝えた女の子が目の前を走っていった。
泣いとった、、。 呆然としていると後ろから声が聞こえた。
「え、カイリュウ?」
あかん。最悪や。
聞いてたことがバレた気まずさと、自分でもよく分からん気持ちが溢れて思わず逃げ出してしまったーー。
コメント
1件
あめさん、第26話読み終わりました!屋上での告白シーン、めっちゃドキドキしました…。セイトが「好きな人おるから」って断る場面、確かにカイリュウのことを考えてるんだろうなって伝わってきてグッときました。でもそれ以上に、カイリュウの「嫌や」って心の声が漏れちゃうところが!自分でも気づいてなかった感情が顔を出した瞬間、すごくリアルで胸がギュッとしました。二人の視点が交互に入る構造も、このすれ違い感を強調してて良いですね。次でどうなるのか気になります〜!