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ー 中学時代 ー
俺は前からゲームにしか興味がなかった。
だからといって人と関わるのが嫌なわけではなくて、普通に人と話すのは好きだった。
ゲームには劣るけれど…まあまあ好きだった。
だからかはわからないけれど、よく人から話しかけられていた。
けど、色んな人に必要以上に話しかけられていると詰まらないものだ。
俺はこんな多くの人と話すのじゃなくて、友人とかと話すのが好きなんだ…
まぁ…んなこと口に出せなかったけど…悪い癖なんだよなぁ……
告白されたことはないって言う訳じゃないけれど、連絡先はよく聞かれていた。
中学二年生の頃だった、授業で交流の時間があったんだけど、勿論話しかけられた。
ふと一人外を眺めている子を見つけた。
その、どこか幼い感じもあって、少しキリッとしている横顔に、何故か胸が高鳴った。
気付くと、相葉さんに話しかけていて、すぐに仲良くなれた。
…相葉さんの才能だろうなぁ…気付いてないだけだよ。
それから、よく相葉さんのことを考えるようになって、部活なんかに見に行くようになった。
周りからは珍しいなどと言われた。そりゃ、俺だってわかんなかったよ。
どうして、そんな相葉さんのこと、考えるのかなんてさ?
でも、正直今でも俺は羨ましいよ。
あまり俺は運動は好きじゃないし、力もない方だから、バスケとかできる相葉さんが。
一回、話したことあったけど…相葉さんにも言われた。すごいって。
でもさ、相葉さん。俺、そんなに野球好きじゃないし、思っているより下手だよ。
相葉さんの期待には答えられないよ。俺。
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その翌年、相葉さんとはクラスが離れてしまって、なんだかたまに優越感に浸ってしまう。
その代わり、潤くんと一緒のクラスになった。
潤くん…中学一年生からの友達、入学式のときに話しかけてから仲良くなった。
あのときは、そうだな。顔が可愛いかった。昔は。今は可笑しいくらい変わってるけど。
中学三年生のときはまだ幼い顔立ちだった。
少し背も伸びてきた時期。
俺はもう伸びなそうだから、羨ましい。
まだ俺の身長を越してない姿はからかいがいがあって面白かった。
松本くんもまだ人見知りだった。
そこそこ話しかけられていたけどね?
そこから…進路を決めないといけない時期になった。
…筆が進まない。
これと言ってやりたいこともなければ、頭が悪いわけでも良いわけでもない。
そうこうしてると、あっという間に時間は過ぎていった。
先生の声が耳を通る。
「プリントを後ろから集めてください。
進路についてもやもやしてると、声がかけられる。
「二宮くん?紙、集めても良い?
そんな声かけられてたな…なんて思いながら白紙の進路希望の紙を渡す。
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その日の放課後、今までとは違って体育館の東出口で相葉さんのことを待っていた。
なんだか、今日は早く相葉さんと会いたい…気がする。
外から相葉さんの練習している姿を見る。
俺と話すときと違った相葉さんを見ていると、愛しく思えた。
練習終わりのホイッスルが聞こえて、相葉さんは見えなくなる。
まだ見ていたいなぁ…あんな姿、見たことないから…
退屈だと思いながら、出口で待っていると、後ろから勢いのある足音が聞こえてくる。
「二宮くん!なに、久しぶりー!見ててくれたの?
横で目を輝かせる相葉さんは、犬みたいに思えた。
おかしいなぁ、この人は。
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帰りの道中でなんとなく相葉さんに聞く。
「高校、どこに行くの?
「ちょっといいところ。
ちょっといいところ…なぁ、どこだろう。
「…ふうん、何高?
「┄┄高校。どうしたの?そんなこと聞いて。
そう聞いた瞬間、従兄弟の顔が脳裏によぎる。
そんなに相葉さんって頭良かったっけ?
いや…そうだな、相葉さんも居るならそこに行こうかな…
「いや?、どこにはいるのかなぁって…相葉くんっておてんばだから
「おてんばって…(笑) 二宮くんは?どこ行くの?
そう聞かれるのはなんとなく予想できていたけど、何て言おうかは考えてなかった。
「え?僕?…いとこと同じところ。
相葉さんと一緒なんて言えないからなぁ…
「へ~…従兄弟って?
「…翔ちゃん。頭はいいけどどっか抜けてる人。
アホみたいな従兄弟の翔さんの顔を思い出すと笑えるな。
「翔ちゃん、へぇ…仲良いんだね。
うん?なんか、相葉さん顔暗いな…
…なんか不味いこと言った?
「仲が良いというか…すり寄ってくるんだよ。翔ちゃん。
うざいくらいにね…(笑)
やめてほしいなぁ…本当、
「二宮くん。
「うん?どうしたの?
「翔ちゃん?って人のこと好きなの?
まさかという質問がくる。
あれ?、相葉さん怒ってる?
珍しい、相葉さんはあまり怒らない性格…て言うかタフ?
な感じだったのに…なんだろ。
「別に…?どうしたの?
「楽しそうに話してるから。
…?相葉さん、もしかして、嫉妬?
若干、相葉さんが俺が楽しそうに話してることに嫉妬をしてくれるのが嬉しかった。
「…(笑)相葉くん、ありがと。
「なにが…
ふふ、(笑)可愛い。
すねちゃってさぁ…(笑)
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