夏　祭　り

「　な　ぁ　彰　人　。　一　週　間　後　夏　祭　り　あ　る　ん　だ　け　ど　行　く　の　か　？　」

『　オ　レ　は　ま　だ　考　え　て　る　。　冬　弥　は　？　』

「　誰　か　に　誘　わ　れ　た　ら　行　く　。　」

『　そ　う　。　』

『　じ　ゃ　あ　、　オ　レ　帰　る　わ　。　じ　ゃ　ー　な　。　』

「　じ　ゃ　あ　。　」

一　人　に　な　り　、　無　音　が　続　く　。

夏　祭　り　遠　野　誘　っ　て　み　る　か　と　考　え　て　い　る　と　、

「　彰　人　く　ん　。　学　校　帰　り　？　」

『　ぁ　.　.　遠　野　。　そ　う　学　校　帰　り　。　』

「　せ　っ　か　く　会　っ　た　ん　だ　し　家　ま　で　つ　い　て　行　っ　て　い　い　？　」

『　お　う　。　別　に　い　い　け　ど　』

「　そ　う　い　え　ば　さ　、　夏　祭　り　一　緒　に　行　か　な　い　？　」

『　え　、　あ　.　.　.　い　い　の　か　、　！　？　行　く　！　！　』

「　よ　か　っ　た　。　」

遠　野　の　方　か　ら　誘　っ　て　く　る　な　ん　て　思　っ　て　も　い　な　か　っ　た　。

そ　れ　と　、　遠　野　が　微　笑　ん　だ　時　心　臓　が　熱　く　な　っ　た　の　は　何　故　だ　ろ　う　。

「　彰　人　く　ん　？　大　丈　夫　？　」

『　ん　？　な　ん　だ　？　』

「　ぼ　ー　っ　と　し　て　た　か　ら　。　」

『　あ　ぁ　。　別　に　考　え　事　し　て　た　だ　け　。　』

「　そ　う　。　じ　ゃ　あ　、　ま　た　明　日　。　」

『　じ　ゃ　あ　な　。　』

遠　野　が　見　え　な　く　な　る　ま　で　見　送　り　、　家　に　入　る　。

も　っ　と　遠　野　と　居　た　か　っ　た　。　と　い　う　気　持　ち　が　湧　き　出　て　く　る　。

「　あ　、　彰　人　。　お　か　え　り　。　」

『　絵　名　。　た　だ　い　ま　。　こ　れ　か　ら　学　校　か　？　』

「　そ　う　。　」

『　そ　う　か　。　行　っ　て　ら　っ　し　ゃ　い　。　』

「　ん　。　行　っ　て　き　ま　~　す　」

絵　名　が　学　校　に　行　き　家　に　は　オ　レ　一　人　。

部　屋　に　行　っ　て　少　し　寝　よ　う　と　思　っ　た　。

部　屋　に　行　き　制　服　か　ら　着　替　え　、　布　団　に　入　る　。

遠　野　、　も　う　帰　っ　た　か　な　。

い　つ　も　遠　野　の　事　ば　か　り　考　え　て　し　ま　っ　て　い　る　。

も　し　か　し　て　好　き　な　の　か　、　？　ス　マ　ホ　で　検　索　を　し　て　み　る　。

好　き　な　人　へ　の　態　度　を　調　べ　る　と　当　て　は　ま　っ　た　。

遠　野　の　事　を　考　え　て　い　る　内　に　眠　っ　て　し　ま　っ　た　。

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「　彰　人　！　！　」

『　絵　名　、　な　ん　だ　よ　。　』

「　晩　ご　は　ん　！　お　母　さ　ん　に　呼　ん　で　き　て　っ　て　頼　ま　れ　た　の　。」

『　そ　う　か　。　今　行　く　。　』

「　て　か　彰　人　好　き　な　人　で　き　た　？　」

『　は　？　な　ん　で　知　っ　て　、　』

「　ス　マ　ホ　電　源　つ　い　て　た　か　ら　見　ち　ゃ　っ　て　。　」

『　あ　ー　、　、　、　は　、　！　？　』

ど　う　し　て　ス　マ　ホ　の　電　源　が　つ　い　て　い　る　だ　け　で　わ　か　る　の　か　と　思　い

寝　る　前　の　記　憶　を　探　る　と　好　き　な　人　の　事　を　調　べ　て　い　た　。

『　ま　ぁ　、　居　る　ん　じ　ゃ　ね　ー　の　？　』

「　な　に　そ　れ　、　ま　っ　、　恋　人　で　き　た　ら　教　え　て　よ　ね　。　」

『　は　い　は　い　。　』

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『　遠　野　、　お　前　っ　て　好　き　な　人　と　か　居　る　の　か　.　.　.　？　』

「　.　.　.　.　い　る　け　ど　、　ど　う　か　し　た　？　」

オ　レ　が　遠　野　を　好　き　な　の　を　自　覚　し　て　か　ら　少　し　気　ま　ず　い　。

そ　れ　に　振　っ　た　話　題　が　好　き　な　人　と　か　.　.　.

ほ　ん　と　、　な　に　や　っ　て　ん　だ　ろ　。　オ　レ　。

『　そ　.　.　ｯ　.　.　.　.　か　。　』

遠　野　に　も　、　好　き　な　人　ぐ　ら　い　居　る　。

だ　っ　た　ら　、　好　き　な　人　と　夏　祭　り　行　け　ば　い　い　じ　ゃ　な　い　か　。

「　俺　だ　け　言　う　の　な　ん　て　ず　る　い　じ　ゃ　ん　。　彰　人　く　ん　は　？　」

『　あ　ー　、　、　俺　か　。　居　る　ｯ　.　.　.　！　』

遠　野　は　オ　レ　が　好　き　な　事　に　気　付　い　て　い　な　い　だ　ろ　う　。

気　づ　い　て　く　れ　な　い　遠　野　だ　っ　て　、　ず　る　い　。

オ　レ　に　期　待　さ　せ　と　い　て　、　誰　か　の　所　に　行　く　な　ん　て　。

「　そ　う　な　ん　だ　。　ち　な　み　に　ど　ん　な　人　~　？　」

『　ん　~　.　.　.　オ　レ　の　こ　と　期　待　さ　せ　る　人　。　』

「　え　ぇ　~　？　な　に　そ　れ　。　ど　ん　な　所　が　好　き　な　の　？　」

『　か　っ　こ　い　い　所　ｯ　.　.　！　』

「　も　し　か　し　て　、　ク　ラ　ス　の　子　~　？　」

『 ち　げ　ぇ　、　、　っ　て　、　オ　レ　ば　っ　か　聞　か　れ　て　る　じ　ゃ　ね　ー　か　』

「　は　は　っ　。　も　う　時　間　だ　か　ら　会　場　行　こ　っ　か　。　」

『　あ　、　お　う　。　』

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「　は　ぁ　~　楽　し　み　」

屋　台　は　全　部　見　た　。　あ　と　は　花　火　だ　け　。

『　い　つ　も　迫　力　す　げ　ぇ　か　ら　な　。　』

「　そ　う　だ　ね　。　あ　、　よ　く　見　え　る　と　こ　ろ　あ　る　ん　だ　け　ど　行　く　？　」

『 あ　ー　、　そ　う　だ　な　。　』

そ　こ　は　、　公　園　だ　っ　た　。　人　は　も　ち　ろ　ん　い　な　い　。

「　こ　こ　の　遊　具　に　乗　る　と　よ　く　見　え　る　ん　だ　よ　」

滑　り　台　の　階　段　を　登　っ　た　と　こ　ろ　。

「　ほ　ら　、　彰　人　く　ん　も　お　い　で　。　」

遠　野　は　も　う　登　っ　て　い　た　。

『　お　う　、　！　』

オ　レ　が　登　っ　た　ら　花　火　が　打　ち　上　げ　ら　れ　た　。

「　き　れ　い　~　.　.　.　」

『　.　.　.　！　！　！　』

遠　野　の　横　顔　。　遠　野　の　目　に　写　っ　て　る　花　火　。　遠　野　の　表　情　。

ど　れ　も　が　綺　麗　だ　。 花　火　で　は　な　く　遠　野　に　目　が　行　く　。

『　遠　野　。　』

「　な　ぁ　に　？　」

今　は　伝　え　ら　れ　る　。　ゆ　っ　く　り　深　呼　吸　し　、　口　を　開　く　。

『　オ　レ　、　遠　野　の　事　好　き　。　』

恥　ず　か　し　さ　で　少　し　声　が　小　さ　く　な　っ　た　。　そ　れ　に　。

花　火　の　音　で　そ　の　声　は　か　き　消　さ　れ　た　。

「　.　.　.　な　ん　て　言　っ　た　の　？　も　う　一　回　お　願　い　。　」

『　い　い　や　。　や　っ　ぱ　な　ん　で　も　な　い　。　』

こ　の　気　持　ち　は　も　っ　と　後　で　で　も　い　い　。

焦　ら　な　く　て　も　い　い　。

だ　か　ら　も　う　少　し　待　っ　て　い　て　ほ　し　い　。

夏　祭　り　は　オ　レ　が　諦　め　た　け　ど

ま　た　日　が　経　っ　て　か　ら　遠　野　に　告　白　さ　れ　る　の　は　ま　た　別　の　お　話　。