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桃赤 一部曲背景有 地雷注意
愛別離苦
変化
「 あかは、?」
赤が入学して1週間経った頃、俺は赤の教室まで遊びに来ていたが赤の姿が見当たらず、赤と同じクラスの子に聞いてみた
「 あかくんおやすみだよー 」
「 きのうもいなかったよねー」
昨日も今日も休み?風邪ひいたのか?
心配になった俺は学校が終わってから
赤の家に行ってみた
「 えーっと あかのいえはにかいの、」
))やめてっ、おかあさんっ、!!
アパートの階段をのぼろうとした時聞き覚えのある声が聞こえた
))やだよっやめてよっ 痛いっ、グスッ
俺は急いで階段をのぼった
そこには
家の扉の前で腕から血を流し 座り込む赤の姿と
金に染まっている髪は乱れ、鬼 のような形相で
怒鳴っていた赤のお母さんであろう女の人がいた
俺はすぐさま階段を降り、偶然通りかかった
おじさんに助けを求め一緒に赤の元へ戻った
「 あか!! 」
「 ももちゃ、グスッ 」
「 なんだおまえは!!! 」
赤のお母さんが俺の方を向く
「やめなさいきみ!!」
おじさんが赤のお母さんを抑えてくれた
俺は怪我した赤を連れ、
暴れる赤のお母さんから 赤を遠ざけた
数分後、おじさんが呼んでくれていたらしい
警察の人達が来た
「 貴方がこの子を怪我させたんですね 」
「 署まで同行願えますかな 」
「 私じゃない!離せよ!」
俺は震える赤を抱きしめながらその光景を見ていた
すると2人の警察官がこっちへ来た
「 僕、怖かったね 」
「 もう大丈夫 とりあえず病院へ行こうか 」
「 君も助けてくれてありがとう でももう大丈夫 この子は私たちが責任をもって安全な所へ連れていくよ だから君はもうお家へ帰りなさい 」
赤は1人の警察官に抱きかかえられパトカーに
乗せられようとしていた
「 さとちゃん、グスッ ありがとう、」
俺が返事をする間もなく赤はパトカーに乗せられ
病院へ向かっていった
「 君、一緒に帰ろうか」
俺が助けを求め、赤のお母さんを抑えてくれていた
おじさんが声をかけてきた
「 いえ、ひとりでかえれます 」
「 そうか 気をつけてな 」
「 はい ありがとうございました 」
俺は赤のことで頭がいっぱいだった
学校での赤しかみれていなかった
母親に良く思われていないことは知っていたのに
また守れなかった、傷つけてしまった
赤を守れるのは俺だけなのに、守るって決めたのに
自分の無力さへの怒りと赤を救えなかった後悔と
色んな感情が頭の中でぐるぐるとしていた
気づけば家に着いた俺は作り置きされていた
ご飯も食べずそのまま眠りに落ちていた
次の日俺は学校を休んだ
昨日あれから赤はどうなったんだろう
怪我はどうだったんだろう
これから赤はどうなるんだろう
頭の中は変わらず赤のことばかりで
学校なんて行く気になれなかった
赤と会っていた公園へふと行ってみようと
外を歩いていると昨日赤を抱えパトカーに
乗っていった警察官の人に偶然会った
「 あのっ!!! 」
「 君は、、昨日の 」
「 赤は、赤はどうなったんですか、」
「 君はあの子の友達かい? 」
「 はい 」
「 そうか、あの子なら昨日病院へ行ったあと✕✕施設に預けられたよ。きっと今もあそこにいると思う 」
「 ✕✕施設、?」
「 ああ、そうだ。ほらそこの角を曲がってまっすぐ行ったところに大きな白いお家があるだろう?そこだよ 」
「 わかりました!ありがとうございますっ、!」
俺はすぐさま走り出し
教えてもらった家へと向かった
ピンポーン
))はい、どちらさまでしょうか
俺がインターホンを鳴らすと
優しそうな女の人の声がした
「 あのっ、赤っていう男の子はいますか、」
「 赤くんのお友達かな?ちょっとまってね 」
インターホンが切れ
俺は じっと玄関の方をみつめていた
1分も経たないくらいで玄関のドアが開いた
「 ももちゃん!!!」
「 あかっ!!」
そこには腕に包帯を巻きながらも笑顔で
俺の方へ向かってくる赤の姿があった、
「 よかった、あか ぶじで、、、」
「 ももちゃん、きのうはほんとうにありがとう 」
「 じつはね、、、 」
俺は家の中に入れてもらい赤から話を聞いた
小学校に入学する少し前から母親から暴力を受けるようになっていたこと。あの日母親から投げつけられた物が腕を切り外に出されていたとき俺が来たこと。この家で今後は生活するということ。小学校には今まで通り通うということ。
「 だまっててごめんなさい..ももちゃんにこれいじょうめいわくかけたくなかった 」
「 おれがきづいてやれなかったのがわるい あかはわるくないよ まもってやれなくてほんとうにごめんな」
「 ももちゃん、グスッ」
俺は泣き出してしまった赤を優しく抱きしめた
今度こそ守るって
二度と赤を傷つけないって
そう決めた
四話閲覧ありがとうございます(;;)