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《マナside》
ウェンが倒れた。
単独任務だったらしゃーないけど傍におれば良かった。
報告書によれば無事に敵は倒せたらしい。しかし本人はボロボロ
だったと記録してある。恐らく骨の何本かはイッてるとのこと。
本人も心配させないように笑顔だったけど病院に着くや否や
倒れたから相当限界やったんやろ。あいつはほんま自分がどんだけの
人に愛されとるか1回自覚した方がええ。今皆待合室におんけど
手握り合わせてんのがほとんどやしテツとリトはもうほぼ半泣きやろ。
かくいう俺も不安でしゃーないし。ロウとかカゲツは特にやばそうや、
そりゃいっちゃん仲ええからな。ロウに関しては放心状態。カゲツは
とにかく黙り込んでる。ショウとライはもぅずぅっと部屋の方を
見つめとんし地獄や。あいつはほんまに…
いろいろ自覚してもらわなかんわ。
《ロウside》
ウェンが、倒れた
単独任務だったとは言え、正直苛立つ。なんで応援要請をしなかったのか。
あいつ1人でどうにかする必要があったのか。
なぜすぐ報告しなかったのか。なんであいつは笑ってたのか。
とか。気になることは山ほどある。でも何よりも生きてて欲しい。
ウェンを見た時血の気がひいた。全身ほぼ赤くして腕はだらんと
していたしそこらじゅう痣や切り傷まみれ。心の底から焦った。
やばいと直感した。これはまずいと。それに、あんなふうに焦ったのは
初めてで自分でも驚いた。まさかあんなふうに動揺するとは
思わなかった。本当に不安だ。ウェンが居なくなれば皆は…。
《リトside》
ウェン。あいつは帰ってきてそうそう身体中血塗れなのも気にせず
笑顔で「ただいま」とかいってきた。全員そりゃ動揺した。
俺も例外じゃないししばらく話しかけるのが困難だった。そのくらい
動揺してた。俺が黙ってたらマナが「病院行くよ」って言ったから
そこではっとして皆で病院に向かった。着いた瞬間ウェンは急にフラッと
して次の瞬間には地面に横たわっていた。辛そうな顔をして息を荒らげて
今にも意識を飛ばしてしまいそうなほど苦しそうだった。それでも
ウェンは意識だけは飛ばさずに運ばれる時も虚ろな目をしながらも
意識を保っていた。部屋の中から出てきた看護師からの情報によると
病室に入ると否や意識を飛ばしたらしい。奇跡的に内蔵などに傷は
無いため外見のみが危ないとのこと。しかし、刺し傷などはあったため
暫くは包帯まみれだろう。…まじでやめて欲しい。
こっちはもう、泣きそうなんだわ。
《ウェンside》
今日はやばかった。バカみたいに敵が多くてしつこかった。
小さい子供たちをかばいながら戦うのは無理があってそこらじゅう
傷まみれになった。漸く敵を倒しきった頃には僕は満身創痍で
たってることすらキツかった。ただ、子供と仲間には心配かけたくなくて
笑顔で無理して歩いて帰った。腕の骨はイッてるし多分左手の指の骨は
全滅だ。そこらじゅう刺し傷や切り傷、打撲まみれで正直かなりしんどい。
暫くの間は起きることすら難しそう。結局心配かけちゃったし。情けない。
本当は応援要請したかった。でも出来なかった。中には人が怖い子も
いたし何よりも敵とみんなの相性が悪すぎた。刃物と鈍器を扱う敵。
僕も例外なく相性は悪いがそんなこと言ってたら守れやしない。
1番呼べそうだったのはリトとマナだったけど生憎2人は任務だった。
テツは正直僕と連携が取りにくい。Dyticaにも連絡しようか迷った。
でも辞めた。あいつらにもするべきことがあるはずだし迷惑かけれない。
実際子供たちは守りきったし、ズタボロではあるものの僕も生きてる。
敵はちゃんと全滅させたから任務は成功だ。いくら把握能力が高くても
守りながらとなると話は違うから。まぁ、今度から気をつけるしかない。
《マナside》
ガララという音を立てて先生〈医者〉が出てきた
🐝「先生〈医者〉、ウェンはっ…!」
医「今は安静に横たわっています」
🦒「…、様態は……」
医「安静にしていればある程度は大丈夫かと
しかし骨の損傷がかなり激しく完治するには時間がかなりかかります」
👻「見た限り、左手はかなり折れてる感じだったが」
医「左手の指は全て折れていました。それに右の前腕も骨折してます」
💡「やばいじゃん……」
🐙「………」
医「現在は様子見でお願いします。様態の異常があればすぐ連絡を」
🤝「あの、…ウェンくんは、起きてますか…?」
医「本人が寝たくないと言うため起きております」
🥷「会いに行っても?」
医「…はい、ご本人も会いたがっておりました」
🐝「ありがとうございます」
《カゲツside》
会いたがってた…、か、……あのバカ野郎、会ったら1回叱ってやる
ガララと音を立てて部屋へと次々に入っていく。僕は最後だった。
🦖「ぁ、みんな」
相変わらずの笑顔でそういうから、…泣きそうになるじゃんか
なんて考えてたらマナが…
🐝「ウェンっ!」
なんて言ってダッシュでウェンに抱きつくからウェンも笑ってるし
🦖「うわぁ…!…あは、ふふっ、マナどうしたのぉ?」
🐝「おま、お前っ、心配かけさせやがってぇ、!」
🦖「うん…、ごめんね?」
🐝「もう二度とこんなことさせへんからな!今度やってみ!
しばいたるで!」
🦖「ぅん、ありがとう。気をつけるから、ね?そんな顔しないでよ」
🐝「だって、…おまぇ、ほんま……、」
マナの気持ちわかるよ。そうだよな。腹立つよな。
でもそれよりも嬉しいし、でもこっちは○ぬ思いだったし。
いろいろ感情が混ざっててどうもできんのよな。
🦖「…、ありがとう。マナ。ぴんぴんって訳じゃないけどでもちゃんと
生きてるから、だから…そんな顔しないで、?」
…、驚いた。ウェンのあんな顔初めて見た。悲しそうで、でも優しくて
皆目見開いて固まるくらいには衝撃を受けてて…。
思わず僕も声かけちゃって。
🥷「ウェ、ン…おまえ、……、」
🦖「、カゲツ…、ひっでぇ顔だな」
なんてそんな優しい声で、顔で言うなよ。ひでぇのはお前だろ。
心配かけさせて人を不安にさせて、泣かせようとして。ひでぇだろ。
でも僕たちも酷いよな。泣きてぇのはウェンのはずなのにな。なぁ。
ウェン。なんで、なんでお前は、笑うんだよ。
《ロウside》
…生きてる。それだけで安心した。良かった。ちゃんと喋るしちゃんと
笑う。表情も感情もある。いつものウェンじゃなくても赤城ウェンはいる。
それだけで嬉しい。その事実だけで満たされる。そこに大切な人がいる。
ありがたい。皆泣きそうで俺だって泣きそうで、ウェンだけが笑って。
無理して、笑顔で、座って、話して、バカにしてくる。なんで。こんな。
酷いんだ。俺たちをさらに惨めにしてくる。酷い。ウェンのバカ野郎。
🦖「……ロウ、」
急に名前呼ばれるからびっくりして反応が遅れた。
👻「…なんだよ」
素っ気なく返すけどいつも通りへらへらしてる。
🦖「…ふはっ、ロウはいつも通りかぁ、もっと心配してよ…?」
ふざけんな。これ以上心配とか。無理だ。○す気か。これでも。心配した。
泣きそうになったし、吐きそうにもなった。でも耐えた。お前のために。
💡「…、これでもロウは心配してたよ」
庇うなよ。なんなんだよ。みんなして。お前ら全員。お人好しすぎんだよ。
🦖「そっかぁ……、ロウ、ごめんな、苦労かけて」
そんな、そんな悲しそうに言うな。申し訳なさそうにするな。
俺は。そんなの。望んでない。いつもみたいに嘲笑ってろよ。バカにして
やり返されてキレてそれでいいだろ。なんで、そんな。そんなこと。
ほんとに