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真澄がトイレから戻ってきたことを確認した後に遊摺部は、馨の上着を羽織ってぽやぽやとしている四季に聞く。

隠していた秘密を。


「一ノ瀬くん、一ノ瀬くんはどうして生徒達に厳しく接したりするんです?」


無陀野達は一斉に固唾を呑んだ。漸く、違和感と疑問が解決する。そう思った。


けれど…


四季は、悪戯そうに目を細めてへらりと笑った。



「…ないしょ」



緩く弧を描く口元に人差し指を持っていき、四季はそれだけを言った。



「やっぱり口には出さないか…」


「先生は何を思っているんだ?」


「それは、コイツから直接聞いてみろ」



酔った四季を親指で指刺して皇后崎は笑った。本人は何も知らずに馨の服で暖を取り、うつらうつらと眠気で船を漕いでいる。



「…一ノ瀬さんが、もう眠そうですし…解散にします?」



オドオドと手を挙げた屏風ヶ浦に頷く遊摺部。お会計をしようと席を立つ皇后崎。



「会計してくる」


「会計は…もぉ、してあるよ」


「えっ!?いつです?」



酔ったも四季が宣言した言葉を確認しに、店員に声を掛ければ、お釣りは要らないからと先ほど既にお預かりしました。と返された。



「ん〜…店入ったあと直ぐに、かなぁ」

「おれ、どーせすぐ酔っちゃうし?」



笑った四季を呆れたような顔をした皇后崎が持ち上げる。



「おい、四季羅刹に帰るのはいつだ?」


「ん?…今日だよ?」


「は?」


「今日の…23時発の船」



時計は未だ21時手前を指していた、間に合うと一安心した遊摺部達は店から四季を連れ退店する。


遊摺部達は、例の一件で会議があるらしく京都支部の方へと向かう。残された生徒は担任の様子を伺いながら、停船所へと歩き始めた。


酔ってる担任は、顔は赤いし少しはだけているものの足取りも確かで真っ直ぐ歩くこともできている。

これなら心配せずとも大丈夫か…。と歩いていた。


だがしかし、時間も時間だ。道路には酔っ払い達が縦横している。酒が入れば人は気が大きくなったりする、多くの人間がこうなる。


まぁ…要するに。

ぶつかったのだ、猫咲と肩が。



「…すみません、僕の不注意でしたね」


「あ゛ぁ?おい、テメェ…大勢であるいてんじゃねーよ!!」



触らぬ神に祟りなし。猫咲が即座に頭を下げるも酔っ払っているサラリーマンのような男性は猫咲の胸ぐらを掴んだ。



(チッ…このハゲた薄らジジイが…触んなや、にゃん殺すぞ)

(一ノ瀬先生を見てみろよ、酔ってもテメェみたいになんにゃいんだぞ…)



笑顔の奥で物騒な事を考え始めた猫咲、ついでに撫でた四季を思い出す。その時点で既に猫咲の頭にはサラリーマンのことなど片隅に追いやっている。



「!クソガキッ!!!」



ピタリと反応をしなくなった猫咲に苛立ちを覚え、その怒りに任せて拳を握り猫咲に向けて振りかぶった。


その瞬間に猫咲の肩を引き寄せて、自ら殴られに行った四季。四季の肩に顔を埋める形になりズレた前髪から見開いた瞳が顕になっている。



「……申し訳ないね、彼は私の生徒でね…」


「どーしてくれんだよぉ!早く謝れよ!!」



(いっちゃん最初に謝ってんだろうが!!)



そう言いたげにした猫咲を無陀野達に預けて四季はサラリーマンの耳に口を寄せた。



「…お詫びと言っちゃあ、アレだけど…ちょっと向こうに…」



と四季は街灯の光が届いてない路地を指した、四季の言動に興奮したサラリーマンは下卑た顔をして誘いに乗った。

待っていろと目線で静止して闇に歩いて行った。




その数秒後、一回だけの衝撃音がして四季は何事もなかったかのように出てきた。

酔いが覚めた顔をして。



「酔いも覚めてきた…よし、行くぞ」



生徒を一瞥して四季は歩き始めた、猫咲に羅刹に帰宅後部屋に来るように伝えて。





『一草一木』(いっそういちぼく)


一木一草ともいう

自然のあらゆるものへの愛着や、細部まで注意を払う態度、あるいは些細なことの比喩として使われる



今回は自然じゃなくて、無陀野さん達への愛着ですね…

あとは生徒のことなら細部まで注意を払っているって感じです


ちなみに四季先生はサラリーマンを背負い投げして伸しただけです…ご安心を…



お休みしてた期間ごめんね企画(仮)にてリクエストいただいたので!

こちらだけ早めにと…投稿致しました!!





一ノ瀬先生は優しくない

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コメント

48

ユーザー
ユーザー

まじ面白すぎてイッキ見しました!!!続き待ってますね💕︎💕︎

ユーザー

色んな作品の続きありがとう😊 今回もめっちゃ良かった( *´꒳`*)

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