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また約束して、
帰ったらもうメールで次の約束。
色んなところへ行ったり
家にも遊びに行ったり。
この前は映画をお家で見て、距離の近さに
海龍がおどおどしてたり。
珍しくノーセットの海龍を見て
謎にドキドキする狛やったり。
友達じゃいられない。そんな気持ちが、
会う度に大きくなっていく。
今日は、映画館に行っていた。
一回、ちゃんと別れた。
「じゃあまた」
「またな〜」
いつも通りの言葉。
いつも通りの場所。
背中向けた瞬間、
二人とも同時に足、止まってもうて。
……戻ってまうん、ずるいよな。
海龍が振り返った瞬間、
もうそこに狛おった。
少し息切れしてて、
でも目、まっすぐ。
「あの、……海龍さん」
声、ちょっと震えとる。
「私……
めっちゃ好きかもしれません」
胸、ぎゅってなる。
海龍、一歩近づいて。
「……この前言ったこと、
言い直させてほしい」
一瞬、間。
前、家で会った時。
海龍が
「俺も狛のこと死ぬほど幸せにできる
自信あんで??」
って言った。
それが前言ったこと。
海龍が息、吸った、その瞬間。
「付き合ってください、っ」
先、越された。
ほんまに一瞬、
きょとんってして。
次の瞬間、
堪えきれんくて笑う。
「……先越されてもうたわ」
狛、ほっとした顔で笑って。
「えへへ……」
夜風、静か。
街の音、遠い。
「もちろん、お願いします」
そう言うて、
そっと手出す。
狛、
迷わず握ってくる。
指、絡まる。
(あ、もう戻れへんな)
でもそれが、
めちゃくちゃ嬉しい。
二人で並んで、
同じ方向見る。
言葉、もう要らん。