ケイレダ
ケイ→→レダ
おもにレダ視点、終盤ケイン視点
※ご本人様とは全く関係ない!
⚠️シリアス注意報
レダ病もち、死ネタです。
配信に無い設定あり←私の超妄想
『無線』
ケインの様子がおかしい。
よくオーバーヒートを起こす。それに、俺と目を合わせないし、あんまり話そうともしない。正直、最近二人でいると気まずい。
今日も何だかぎこちなさそうだ。なんか…こっちまでぎこちなくなるわ。
ケイ「………。」
レダ「………。」
…いや気まず。
早く誰かきてくれー。
ある時、急にケインの様子が誰が見ても分かるくらいにおかしくなった。
ドッキリか?誰かに脅されてる?868が嫌になったとか?あるいは故障か?
ケイン以外の868メンバーでいろんな可能性を考えたけど、未だに答えは出ていない。
メンテナンスをして、おかしくなった原因を探ろうとしたが、異様にケインがメンテナンスを嫌がって、もう4ヶ月間以上もメンテナンスから逃げ回られている。
でも、もうそろそろメンテナンスしないと、ホントに壊れてしまう。今日こそは逃がさん!
レダ「ケイン。今日ユニオン終わったらメンテナンスするから、予定空けといてね。」
ケイ「いえ。遠慮します。」
やっぱり何か隠してる。見られたくないデータでもあんのかな?流石に裏切りとかじゃないよな?分かんねー。
レダ「…でもホントに壊れちゃうよ。なんか見せたくないデータあんなら、見ないから。」
ケイ「……… 店長以外になら、やってもらっても大丈夫です。」
あ、俺が嫌いなのね?……え?俺なんかした?圧強すぎた?
レダ「なんかゴメンね?」
ケイ「何がですか?」
レダ「いや、なんかしたんかなって思って。嫌われたんかなーって。」
ケイ「そんなんじゃないです!!ただ……。」
レダ「ふ〜ん。…まぁ言いたくないなら別にいいんだけどね。」
食い気味に否定されて、少し安心した。
けど、言えないことがあるのは事実なんだ。しかも……俺にだけ。なんか…寂しいな。
まぁ、なにか隠してるって言う点では、俺も人の事言えないけど。
レダ「…ケホッ、ゴホッ」
ユニオンが終わり、刃弐がケインのメンテナンスをする。その間俺はお払い箱で、つまらん。暇だな〜ホットドッグでも売りに行くか〜。
レダ『刃弐〜?ちょっとレギオン行ってくる。なんか分かったら教えて〜。』
刃弐『はいよぉー。いてらー。』
レギオンでホットドッグを売り始めて早1時間。今日はいつもより人が少ないな。なんて考えていたら黒いスーツを身にまとった人を数人見つけてしまった。
うわぁ〜。……MOZUじゃん。話したくねぇ〜。帰ろかな。
MOZUに気づいた俺は直ぐに片付けに取り掛かり、逃げる準備をする。
コッチに気づくな。そんな願いも虚しく、MOZUの一人がこちらに寄ってくる。
堕夜「おや。レダーさんじゃありませんか。もう帰るんですか?」
あーあ最悪。まさかの堕夜かよ……。てかよく声掛けれたな。ギャング名暴露の件どう思ってんだ?
レダ「あぁ〜堕夜じゃん。先日はどうも。」
堕夜「えぇ…はい。本当に…すみませんでした。」
レダ「………すみませんなんだね。」
気まずい空気が流れる。なんで声掛けてくるかなぁ?
するとそこにもう1人の黒いスーツを着た人がやってくる。
うっっっわ!最悪すぎる。一番会いたくない人来た。
ヴァン「レダーさんじゃないですか。その節はどうもすみませんでしたね。」
適当に返事してさっさと帰ろ。
レダ「えぇ、まぁ、はい。」
「それじゃ、俺もう帰るので。」
ヴァン「お詫びと言ってはなんですが、今から食事でもどうですか?」
圧すご…めんどくせぇ…。絶対なんか情報引き出そうとしてる。
レダ「今忙しいんで、また今度で大丈夫ですよ。」
ヴァン「そうですか?全然忙しそうには見えませんが。」
レダ「いやぁ。忙しいんすよ〜。」
ヴァンダーマーは引き下がる気がなく、押し問答が続いた。堕夜も止めろよ!もう3分も経ってるぞ。いい加減ウザイな。どうすっかなぁ…。
レダ「」
ヴァン「」
レダ「」
ヴァン「ってことは今は暇なんですね。じゃあ行きましょうか。」
ヴァンダーマーに手を捕まれ、引っ張られる。
やばい連れてかれる!
てかちょっと待て。今の会話でどうしてそうなった?誰か助けてくれー!
ケイ「うちの店長に何してるんですか。」
ケイン!ナイス!
レダ「お、ケイン!迎えに来たん?ごめんな〜ヘリ買いに行く予定だったんに遅くなって。」
ケイン頼むー!話合わせてくれ!
ケイ「はい。迎えに来ました。早く行きましょう。」
それでもヴァンダーマーは俺の手を離そうとしない。ヴァンダーマーはケインを煽っているようだった。
ケイン「店長は渡しません!手を離してください!」
なんかケインいつも以上に怒ってね?やっぱケインもMOZU嫌なんか?
ケイ「早く!」パシッ
ギュッ
ケインはヴァンダーマーの手を叩いて振り払い、俺の手を強く握ってきた。なんかすごい守られてる気分だ。
キュッ…
ん?心臓で変な音が聞こえた……気がする。
ってかケイン、力 強すぎだろ!
うっ……手が…
レダ「痛っ!強い強い!潰れる!」
ケイ「すみません!……帰りましょう。」
レダ「……うん。迎えも来たことですし、帰ります。失礼します。」
ヴァン「しょうがないですね。まぁ、今日は面白いものが見れたので返してあげましょう。さようなら。」
ヴァンダーマーはケインを見てニヤニヤしている。なんだ?ケインも分かってるみたいだった。何隠してんだ?
モヤモヤする。気持ち悪い。
ケイ「店長。大丈夫ですか?顔色が悪いですよ。検査しましょうか? 」
レダ「いや、大丈夫。……帰ろう。やっぱヴァンダーマーの近くいると気分良くないわ。早く帰って落ち着きたい。 」
ヴァンダーマーのせいにしたけど、今のは気持ちの問題じゃない。自分の身は、自分が一番よく分かってる。
多分俺、今年中には…死ぬんだろうなぁ。
誰にも心配掛けたくないし、しんみりされるのが嫌で、みんなに隠してるけど、俺は病気を患っている。病名は…悪性リンパ腫。元々80%だった生存率も今では40%と、徐々に下がっていってる。次に病院に診察に行った時には…………何%になってるんだろう。
…怖い。
死ぬのが怖い。けど、周りにバレて心配を掛けるほうが、もっと怖い。絶対に隠し通さなきゃ。
今日は危なかった。ケインにバレるところだった。
身辺整理や色んな人間とのモヤモヤを解決し、もう死ぬ準備はできている。
あとは……ケインとの気まずい空気をどうにかするだけだ。
ケイ「本当に大丈夫ですか?」
レダ「大丈夫大丈夫。アジト戻って少し休めば何とかなるって。そういえばメンテは?終わんの早くない?」
ケイ「なんの異常も無かったので、ランドさんに早く終わらせてもらいました。」
レダ「ふ〜ん。」
なんの異常も無いのに、直ぐオーバヒート起こすし、顔を見ると背けるし、避けるんだ?
そんな訳ねぇだろ!
異常が無いなんておかしい!
刃弐もなんか隠してる。いや、刃弐だけじゃないかも。そういえば……ここ 最近夕コやジョア、トピオは刃弐と同じでなんかある雰囲気だった。コソコソ話してることも多いし!確信は無いけど、怪しい!思い当たる節しかない!
一度考えてしまうと、全員が怪しく思えてしょうがない。
あれ?もしかして……俺だけ知らない?
みんな知らないって思ってたのに。
胸が……苦しい。
全部吐き出したい気分だ。
モヤモヤを抱えながら、アジトに帰る。
アジトに着いた途端、吐き気はピークに到達し、笑顔でただいまと言いつつ、トイレに早足で駆け込む。
レダ「………ウッ…オェッ」
バレないように静かに吐くのも慣れてきた。
全然落ち着けない。ダメだ消えたい。一人になりたい。
トイレから出てリビングに行くと、刃弐がいた。
刃弐「おー。トイレ長かったやん。腹でも壊したん?」
レダ「まぁそんなとこ。ってかケイン異常無いってホント?明らかにおかしくない?夕コとかなんて言ってんの?」
誤魔化して流す。
刃弐「あ〜…本当に異常ないんよね。夕コも特には気にしてなかったけど?」
レダ「フーン…」
あー。………やっぱ俺だけ知らないんだ。
夕コなら原因をとことん追求したはずだ。何も気にしてないってことは、もう解決してるか、どうでも良いかの二択。
夕コはいつもキツく俺らに当たるけど、俺らに関して無関心だったことは一度もない。だからどうでも良いという選択は消える。つまり、もう解決してるんだ。解決したうえで俺にだけ何か隠してるんだ。
俺ってもう必要ないんかな。
疲れた。
誰からも信頼されてない。仲間にすら仲間と思われてない状況、毎日だんだんと苦しくなっていく病気。モヤモヤが膨れ上がって、病気とリンクする。
気持ち悪い
苦しい
吐きたい
消えたい
……もういいや。
ちょうど全員いるし、 今日この街を出よう。
今日はもう一つ大型がある。
それが終わったらひっそりと消えよう。
その方がきっと、後腐れなく終われる。
みんなも俺がいない方が楽だろう。
そう決心し、俺は街を出る準備をする。
刃弐『準備できました〜?』
牢王『俺とJDはOKよ〜。』
タコ『タコ、トピオおっけーで〜す。』
芹沢『コチラ芹沢とジョシュアもダイジョウブ』
音鳴『はいこちら音鳴、紫水、準備OKです。』
レダ『俺とケインも何時でもいけるよ。』
今日は新しい試みとか何とかで、2人タッグになっている。組み合わせもバラバラだ。
そして、ヘリではなく地上をやらされるらしい。
まぁ、百歩譲って地上なのは別にいい。
けど……… よりにもよって最後の最後にケインと一緒かぁ……やだなぁ。
レダ「はぁ………」
でかいため息をついて、気持ちを切り替える。
最後だし、本気出さなきゃな。
ケイ「店長。最近ため息が多いですね。どうかしたんですか?」
っ!!誰のせいだと!
レダ「まぁ、いろいろね。」
ケイ「……コレが終わったら、少しお話いいですか?」
今更なんだよ。散々隠してきたくせに。もう遅いんだよ。
レダ「え、あぁ、うん。わかった。」
絶対に聞いてやるもんか!
終わったらさっさと逃げてやる!
俺にだけ隠してきたことを皆、一生後悔すればいいんだ!
バンッ!バンッ!🔫
ドガガガガガガガッ!🔫
ドーン!ドーン!💣
警察との激しい銃撃戦が続く。
もうすぐお金を全部回収できると無線で連絡がきた。
やばい。なんか気分悪い。 クラクラする。
ツーーポタ、……ポタ…ポタ🩸
レダ「ウッ…」
鼻血が……
まずい!あと少し。もう少しでバレずにこの街から出れるのに!
我慢!……でき…ない。
視界がぼやけて………
もう…ダメだ………
クラッ………バタンッ
ケイ「店長?……店長!」
朦朧とした意識の中ケインが走って駆け寄ってくるのが見える。
まだ銃撃戦が続いているというのに、ケインは俺を庇って警察の弾を受けている。
ケイ「店長!!…店長!!…………レダーさん!!!!」
なんだよケイン。そんな叫ばなくたってちゃんと聞こえてるよ。お前でも…こんな顔するんだな。黒いお前の顔…。画面越しでも、お前の表情がちゃんと分かるよ。
なんでそんな悲しそうな顔してんの?らしくない。
……あぁ、そうか。俺倒れたんだ。
だからこんな悲しんでんのか。
結局、隠せなかったなぁ。心配…かけちゃったなぁ。
ケイ「レダーさん!!しっかりしてください!…まだ……まだ何も!貴方に話せてない!レダーさん!!れだ……ん!れ………!」
だんだんと声が小さくなっていく。
話したいことってなんだったんだろう。
………意地張ってないで、病気のこと隠さずもっと早くに言ってたら…ちゃんと話し合えたんかなぁ。……そしたら、ケインにこんな顔させずにおれたんかなぁ。
こんな辛そうな顔…させずに済んだのかなぁ。
こんなのが俺の最後か。
俺…死ぬんだな。
あぁ…………イヤだなぁ
レダ「……ゴメ…ンネ。ケ……イン。」
プツッ
ケイ「店長!!」
医者「そのまま病院に着くまで声をかけ続けてください!大切な人の呼びかけが、命を救うこともあります! 」
救急車が来て、病院へ向かう。
どうして………店長ッ!
何が何だか……
思考がぐちゃぐちゃだ。
店長が倒れた。
今は緊急治療室で手術を受けている。
大型は成功したが、皆とても成功したとは思えないぐらい険悪で、不安で泣きそうな表情をしている。
私もまだ、現実を受け入れられない。
刃弐「何で誰も気づかなかったんだ……」
芹沢「オマエいつも一番一緒にいたじゃん!何で気づかなかっタ!」
音鳴「そんな事言われても分からんかったもんはしょうが無いやろ!ケインの事ばっか責めるなや。俺だって一緒におったけど何も分からんかったんやから!」
タコ「……みんな落ち着け。」
トピ「俺も……いつも一緒に居たのに…気づけませんでした。すみません!」
ジョア「そんなこと言ったら俺だって!」
牢王「何でレダーがこんな!」
紫水「俺にも責任が!」
JD「いや、俺にだって!」
タコ「落ち着けって言ってんだろ!!」
シーーーン
タコ「誰が一番辛いか……考えろ。」
店長以外には、私が店長を好きだということを報告してある。
今日、大型が終わったら店長にも話す気だった。
なのに……こんなッ!こんな事になるなんて。
救急車で運ばれている時に握った店長の手の温もりが……まだ残っている。
死なないでください…店長。
ガララ
ケイ「ッ!先生!店長…レダーさんは無事なんですか?!」
医者「非常に危険な状態です。このままでは……助かる確率は…。限りなく0に近いでしょう。 」
芹沢「なんで!」
医者「レダーさんの場合、本来なら入院生活をするべき状態だったのにも関わらず、外に出て…それも、活発な動きを繰り返しています。ドナーとなる人も見つかって居ない状況。今からでは…もう……。」
ケイ「そんな……」
医者「とにかく、全力を尽くしますが… 覚悟はしておいた方がよろしいかと……。」
アレから何時間たっただろう。まだ手術は続いている。みんな、手術室の前から動けないでいる。
カチッ
ガララ……
手術中のランプが消え、扉がゆっくりと開く。
皆、何かを悟ったかのようだった。
一瞬にして空気は重くなり、冷めきっている。
医者「手術は一時的に成功しましたが……ドナーが見つかっていない状態では………。レダーさんの容態は…一向に回復せず………衰弱し続けています。恐らく…今夜が最後の夜となるでしょう。………意識のあるうちに…言葉をかけてあげてください。 」
タコ「手術が成功したのに助からないのか?」
トピオ「そんなのって!あんまりだ!」
ジョア「はやく…はやく会わせてください!」
医者「分かりました。猶予はあと…数時間といったところです。悔いのないように……。」
音鳴「レダーが死ぬわけないやろ!このヤブ医者!何言うてんねん!変なこと言うな!」
皆が怒ったり、自分に悔いたり、涙を流したりしている。
私は…こんな時でさえ、涙を流せない。
そういう機能をつけてもらえば……もっと…今何をすればいいのか、どういう顔をすればいいのか、この感情をどう表せばいいのか、理解出来たのだろうか。
もっとも……この平たい黒い顔では……表情なんて作ったところで……誰にも分からないのだろう……。
人では無い自分に嫌気がさす。
ロボットである自分に、嫌気がさす。
どうしてこんなにも…
私は周りと違うんだ。
ピッピッピッピッ
心電図が正常に動いている。
これが…明日には動かなくなるのか。
店長はまだ眠っているようだ。
刃弐「レダー!起きろ!」
紫水「起きてください!」
牢王「何で目覚まさねぇんだよ!レダー!」
JD「レダーさん!」
ケイ「……店長!」
このまま…目を覚まさずに私の目の前から消えていくのですか?店長……。
お願いします。神よ。どうか店長を連れていかないでください。
神に祈ったのは、これが初めてだ。
神を信じたことなど一度もない。
でも…今だけは、自然とそう感じた。
レダ「…ッ」
祈りが通じたのか、店長が目を覚ました。
ケイ「店長ッ!」
868「「レダー!」「先生!」「レダーさん!」」
レダ「……オ…ハヨ。なにし…てんの?」
衰弱しきった声に、皆が絶句している。
タコ「お前…何で今まで病気のこと黙ってたんだよ。」
静かにキレる姿が、心配や悔しさ、悲しさや怒り、全ての感情をはらんでいるようだ。
レダ「ゴメ…ン。シン…パイ……カケタク…ナクテ。」
タコ「……俺たち仲間だろッ!話せよ!………そしたらッ!ドナーだって見つかってたかもしんないだろ!死んだら…元も子もないだろうが!何で…何で勝手に死のうとしてんだよ!死ぬな!レダー!」
目を覚ましたとしても、どの道ドナーがいなければ死んでしまう。
現実を受け止めるのが皆、辛いんだ。
レダ「…俺って……必要と…されてるんだな。」
音鳴「何言ってんねん!当たり前やろ!」
トピ「そうですよ!何当たり前のこと言ってるんですか!先生!」
レダ「最近…みんな……隠し事…してるみたいだったから……868には…必要ないんだと……思ってた。 」
芹沢「それは!ケインがレダーのことっ!」
タコ ((`ω´。)(。`ω´))ブンブン
「俺らが言っちゃダメだ。ケインが言わないと。後で、ちゃんとケインから聞けよ。」
レダ「……ウン。今まで…迷惑かけて……ゴメン。」
店長の声が弱くなっていく。
刃弐「ホントにな!今まであんな事、こんな事しやがって!」
ジョア「ホントに。そういえば〜〜したこともありましたよね!でも……凄い楽しかったです。」
牢王「」
トピ「」
芹沢「」
音鳴「」
JD「」
紫水「」
各々が涙を流しながら、店長への最後の言葉を話していく。
無理やり、笑顔を作りながら。
タコ「お前と、ギャングやれて良かった。来世でまた会おうな。レダー!」
「最後は…ケイン。ちゃんと話したいこと話せよ?」
刃弐「俺らは廊下に出とこう。」
病室に2人きり。残されたこの時間で……何を。何から話せばいいのだろう。
出会った当初から順番に…順を追って話していく。もう何分話しただろう……この時間がずっと続けばいいのに。
ケイ「ずっと、店長のことが好きでした。オーバーヒートは、店長に触れられた時や感情が高ぶる時によく起こるので、避けてました。隠して……嫌な思いをさせて、すみません。」
レダ「なんだ…俺のこと…嫌いな訳じゃなかったんだ。……良かったぁ。」
ケイ「それは絶対に有り得ません!私が店長のことを嫌いになるわけないです!今日の朝も…言ったはずです。」
レダ「…俺も。ケインの事……好きだよ。気づいたのは…今日っていうか……今だけど…ね。」
声を出すのが苦しそうだ。もう…長くない。
ケイ「嬉しいです。もっと…早くに話していればよかった。ずっと話していたいです。……けど、もう話さないでください!少しでも長く!生きてください!」
レダ「そんな……悲し…そうな顔、お前には…似合わないよ。…ケイン。笑ってくんない?最後ぐらい……笑ってさよなら…したい。」
私には無いはずなのに……店長に言われると、本当に自分には表情があるような気がしてくる。
ケイ「……そんなこと言わないでください!最後なんて…そんなこと!笑顔なら…これからいくらでも見せてあげますから!ほら!………だから……だから死なないでください!レダーさん! 」
レダ「……イイ…エガオ。……ケイン。チョット……コッチ…キテ……。」
チュ。
ピーーーーーーーーーーー
ケイ「…………いかないで。」
店長は…安らかに息を引き取った。
もう私の表情を分かってくれる人は誰もいなくなった。
あれから1年。
868メンバーはレダーさんが居なくなった穴を何かで埋めて、活動を再開している。
私は…未だに彼の背中を追い続け、探し求めている。
まだ彼の呼ぶ声が、手や唇の温もりが、表情が頭の中に……残っている。
貴方に会いたい。
次は私から貴方にキスをするから。
来世で待っていてください。
ケイ「ホットドックいかがですか。」
??「お兄さんいい笑顔ですね!SRホットドック、10個ください。」
あぁ…やっと会いに来てくれたんですね。
𝐓𝐇𝐄 𝐄𝐍𝐃…………
如何でしたでしょうか。
だいぶ長くなってしまい、申し訳ありません。
設定として、ケインの表情を理解できるのはレダーのみという感じでやらせていただきました。なので最後、表情を理解できている謎の人物に対して、ケインはレダーの面影を重ね、生まれ変わりだと感じている。という終わりになってます。
ケインが「レダーさん」と呼んでいるところは、感情が高ぶっているということを表すためにあえて呼ばせてます。不快に思われていたらすみません。
文章力がなくて、理解しずらいところがある中、最後まで読んでくださったことに感謝しています。
それではまた、次の小説でお会いしましょう。
コメント
7件
めっちゃ感動しました🥲