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コメント失礼します めちゃくちゃ素敵な小説で心惹かれました!しろまちまじ尊かったです😭続きも楽しみに待ってます🍀*゜
「あいつらだけで行けるか不安なってきたわ」
「本当にせんせー行かなくて良かったの?私1人でも大丈夫だったけど」
「……女性1人で留守番させるのはちょっとな」
…変なところで優しいなこいつ
「ひゅーひゅー!流石優しいねぇ」
「なんか腹立つな」
「ていうかニキさん達どこに買い出しに行ったの?」
「確か近くに24時間営業のスーパーがあったはずやから多分そこ」
「じゃあそんなに時間かからなさそうだね」
せんせーと会話しながら私は、皆が居なくなった場所に足を伸ばし、空を見上げる。 せんせーも隣でポケットから携帯を取り出し、画面と向き合っている。
…気持ちいいなぁ。
今日の天気は快晴と言っていいほどいい天気で今はお昼前、気温もちょうどいい暖かさである。強いて言うなら、少しばかり風が強いことぐらいだ。
「……ん?」
「どうした?」
「…まちこ?」
「……え、あ、いやなんでもない、大丈夫…」
ふと、1本の桜が目に留まった。その桜の周りには誰も居ないのだ。他の桜には周りには沢山の人がお花見をしているというのに
…あの桜、他の桜と違って凄く綺麗
思わず息を呑んでしまう程に
…でも、なんか寂しそう
少し哀れに思ってしまう程に
…後で近くまで行ってみようかな
なんて考えてしまう程に
私は、あの桜に心を奪われた。
side:👾
ニキ達4人が買い出しに行き、まちこと2人で留守番する事にしたが、
…正直する事ないんよなぁ
お花見といってもやる事は飲み会だ。桜を見ていても退屈なので、仕方なく携帯を取り出し、弄ることにした。
ニキ達と一緒に行ってもよかった、よかったけど、彼女を1人にさせるのは不安だったし、心配だった。
…なんでここまで心配してんのか俺自身も分からんけどな
そんなことを思っていると、
「……ん?」
隣で足を伸ばし、桜を見ていたであろうまちこが声を漏らした。
「どうした?」
と声を掛けても、反応無し。いつもならすぐ返答するはずの彼女が
…反応がないだと?
「…まちこ?」
不思議に思い、もう一度声を掛ける。
「え、あ、いやなんでもない、大丈夫…」
やっと返答はしてくれたものの、どこか上の空である彼女
…大丈夫か、こいつ
…もしかしてタイプの男でも見つけたんか?
一瞬その考えが過ぎったがすぐさま頭の中から消し去り、彼女が見ている方角を見てみる。 だが、そこには俺が気になるようなものも出来事も何もなかった。 もちろん、彼女のタイプである男もだ。
…ほんまに何見てるんや?
今の彼女の表情は、あまりにも恍惚としており、さながら恋する乙女の様な…とにかく初めて見る顔だった。
…これは声掛けても聞こえてへんやろうな
ならば変に気にかけない方がいいだろうと思い、携帯の画面に向き直ろうとした。が、
「……っ」
なぜか目が離せなかった、離したくなかった。なぜか分からない、けど、彼女の、まちこの姿が、その表情が、俺を、何とも言えない気持ちにさせた。気づけば、俺は手に持っていた携帯を彼女に向けて、
___カシャッ