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教室リーグ~底辺モブ生徒が分析スカウターで超名門校の序列をぶっつぶす~
第121話 - 第121話 【王不在の脆さ】1点差の死闘!影の帝王のゲキで辛勝するも、女王が見抜くチームの弱点
6
1,143文字
2026年06月28日
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天野 夢縁
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大会二日目。
俺たちは再び、東京体育館の熱狂の渦にいた。
二回戦。相手は山梨代表・信州航空高等学校。
天宮は、昨日と同じくベンチに残る。
ユニフォームの上からジャージ、腕組みのまま、静かな獣の目でコートを見据えていた。
序盤は洛北祥雲のペースだった。
長峯が最初の一歩で間合いを奪い、レイアップ、スリー、ミドル
面で削るように加点していく。
山中が叫ぶ。
「いけるぜ!音無!このまま圧勝だ!」
斎藤が冷静に返す
「テンポは完璧だ。だが相手は修正を入れてくる。ここからが本番だ」
第3クォーター半ば。潮目が変わった。
信州航空のダブルチームが長峯を挟み潰しに来る。サイドラインに追い込み、背後からもう一人。
パスはわずかに遅れ、ボールは指の先を滑る。
ショットはリングの内側で二度跳ね、無情にこぼれた。
体育館の空気が、わずかに重たく沈む。
第4クォーター残り9分、57-60。ついに逆転を許す。
ベンチで天宮が立ち上がる。
ジャージの裾に指がかかった、その瞬間──コートの長峯が、肩で荒い息をしながら、手のひらをこちらに突き出した。
「まだ、やれます」
燃え尽きる寸前の、獣のような眼。
その一言がチームの背骨を、もう一度立て直した。
その時だった。
俺たちの、応援席の数段後ろ。
その場には不釣り合いな男たちの、影があった。
轟木剛造と坂元要介だった。
轟木がその熊のような、巨体から腹の底に響く、野太い声で叫んだ。
「聞こえるか長峯!お前はまだ立てるはずだ!俺らの夢も背負ってるんだろうが!」
そしてその、隣でこれまで冷静に戦況を見つめていた、坂元までもが身を乗り出すようにして、叫んだ。
「そうだ長峯!おまえならやれる!天宮に頼るな!こんなところで、満足するな!」
あまりにも無骨で、そして魂のこもった声援。
長峯の瞳に、再び闘志の炎が点火されつつあった。
タイムアウト。天宮はホワイトボードに素早く二本の矢印を書き、声を抑えたまま囁く。
天宮が選手に指示を出す
「エルボーからのショートロール。二線は逆サイドのコーナーを狙え。守りは1-3-1、トラップはハーフで」
再開。ショートロールからのスキップパス──コーナー、刺さる。
スティールからの速攻──叩き込む。
長峯が顔を上げる。
観客席の後方。二人の先輩の姿を見つめる。
(轟木先輩坂元先輩)
(そうだ。俺はあの人達の夢を)
(こんなところで、無様に倒れるわけにはいかねえんだ!)
その瞬間、鉛のように重かったはずの足が、嘘のように軽くなった。
限界を超えたはずの心臓が、再び熱く燃え上がる。
死闘。最終盤、長峯が軸足だけで相手を外し、フローターを沈めた。
ブザーが鳴る76-75。辛勝。
結城が胸を撫で下ろす。
「危なかった。でも、よかった」
久条は静かに呟いた。
「危うい勝利ね。王の不在がこれほどチームを脆くするとは」
コメント
1件
わあああ第121話!もうもうもう胸熱すぎた!!🔥🔥🔥 長峯が「まだ、やれます」って言ったとこで既に涙腺緩んだのに、轟木先輩と坂元先輩の魂の声援が来るとは思わなくてマジでやられた😭💕 あの二人が観客席で叫ぶ姿、想像しただけで鳥肌が立ったよ…!天宮に頼るなって檄、熱すぎる。 そして久条さんの「王の不在がこれほどチームを脆くする」って一言がエグい。天宮がベンチにいる意味を考えさせられる。次が待ちきれない!お疲れ様です京太郎さん!!✨