TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
シェアするシェアする
報告する

1. ぺいんと

「​      」

「   」

「         」

「   」

...誰かが何かを言っている。

その声は海の中にいるみたいにくぐもっていて、ノイズのようなさざなみがそれを聞き取ることを妨害している。

なんだ? 何を言っている?

辺りは1面暗闇で、はるか遠くに微かに4つの人影が見えた。

誰だ、なんなんだ。


その時、はっきりと声が聞こえた。


「また会おう、俺たちの世界で。」



「...はッッ?!」

俺、ぺいんとはバッと布団からはね起きた。

いつも通りの部屋に、少し安心する。

ほっと息をついて、それから少し考える。

何か変な夢を見ていた。

4つの人影が何かを話して笑っていて...

最後の言葉。


「また会おう、俺たちの世界で...?」


俺は呟きながら、ほぼ無意識にスマホを手に取ってLINEを開いた。

すると。

「...?!」

俺は目を見張った。

俺のLINEの画面には、俺の大切な仲間の「クロノアさん」「しにがみくん」「トラゾー」の連絡先が無くなっていたのだ。

混乱に陥る。

俺は嫌な予感がして、急いで愛用のパソコンの電源をつけた。

...こういう時の俺の予感は当たるものだ。

すぐ身近なSNS...つまり元青い鳥さんの画面に切り替えると...


日常組が、消えていた。


俺のTwitterや全てのSNSには、3人との繋がりが消失していた。

さらに調べると、日常組が築き上げたチャンネルさえも消えていた。

「え...? な、なんで?」

頭がぐるぐるして、気持ち悪い。

水を飲んで、パソコンを見つめた。


調べていくうちに、何となく分かり始めた。

この世界と、俺の知っている世界は、違うらしい。

俺「ぺいんと」は、ここでは個人で活動していて、「日常組」だったチャンネルは俺のものとなっている。

「クロノア」さんや「しにがみ」くん、「トラゾー」は本当に別々に活動している実況者で、コラボなどはしていないらしかった。

...まぁいいとして。

何故こんな謎で悲しい世界に来てしまったかは本当に分からない。

「俺は独りで、たった独りで活動をしているのか...?」

その事実が、今はなんとも悲しかった。

パンパンと2回頬を強く打って、俺は何とか皆と関わりを作り出そうと考えた。

俺は手始めに、「ある人」へDMを送ることにした。


ちなみに、「日常組」が消えたため、あの有名な脱獄シリーズはなくなってしまったわけで。

もちろん、「田中」はいなかった。

ようこそ、俺たちの世界へ

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

551

コメント

2

ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store