テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
涼ちゃんは壁に手をついたまま、背中を大きく波打たせて、息を吐いていた。
目の端に涙のような光が滲み、
脚は震えきって、立っているのがやっとだった。
「……ずっと、耐えてたんだな。すごいよ、ほんと」
背後から元貴が静かに囁いた声に、
涼ちゃんはわずかに首を振った。
「……我慢なんかじゃ、なかったよ……
元貴の操作が……気持ちよすぎて……っ、
何度も、勝手に……なりそうだった……」
「じゃあ、そのローター――
抜いて、代わりに“本物”入れるから」
「っ……!」
元貴は涼ちゃんの腰に手をかけ、
そっと衣装をずらす。
中でわずかに震えていた異物が、布越しに形をなぞっていた。
指で器用に滑らせて、それを引き抜くと――
“はずされる瞬間”に涼ちゃんの身体がまた跳ねた。
「っ、ああ……や、っと……出た……っ」
「……でも、ここ、もう欲しがってるな」
「……っ、元貴、早く……。
もう、お前じゃないと……ムリだから……っ」
その一言で、元貴の理性も限界を超えた。
涼ちゃんの後ろに体をぴたりと寄せ、
腰を押しつけて、浅く突き上げる。
「……くっ、あ……ッ!」
一度目の突き込みで、涼ちゃんは大きく身体をのけぞらせた。
「やば……中、すげぇ締まって……
ローター、ずっと入ってたから……敏感になってんのか」
「……あっ、元貴……もっと……強く、動いて……っ」
言われるがままに、
元貴は涼ちゃんの腰を両手で掴んで、激しく突き上げる。
打ちつけるたびに、奥まで届いて、
涼ちゃんの喉から擦れた吐息がこぼれていく。
「……うっ、く、あ……っ、気持ち、いい……っ」
「ずっと見てたからな……涼ちゃんが、誰にも気づかれないように、
必死に震えてるの……。
もう、全部……俺のもんだから」
「うん……全部、あげる……
だから、もっと……もっと突いて……!」
壁際のその空間には、
もう“リハーサル”の余韻なんて残っていなかった。
ただ、ふたりの熱と、ぶつかる音と、
抑えた喘ぎ声が、室内に充満していた。
そして――
「……イく、涼ちゃん、っ、いっしょに……」
「うん……元貴……一緒に……ッ、ああああっ!」
ふたりの絶頂は、ほぼ同時だった。
涼ちゃんの身体が、力を抜いたように壁にもたれかかり、
元貴はその背に額を預けて、しばらく呼吸を整えた。
――数分後、 静かに抱き合いながら、涼ちゃんがぽつりと呟いた。
「……ほんとはね。
もう、最初の“ヴーッ”って震えたときに……
アウトだった」
元貴は声を殺して笑った。
「でも、最後まで我慢した。偉かったじゃん」
「ご褒美が……本当にご褒美すぎたから、
許す」
「また、やってみる?」
「……今度は、もっとバレそうなところで」
END
コメント
2件
フォロ返しありがと〜っ!最高すぎるぅー!