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時は遡り
俺は、今日も今日とて無自覚方向音痴を発揮しながら、委員会へ向かっていた
結構、急いでいたのもあってか
曲がり角から人が来ているのに気付かず
そのまま、誰かとぶつかってしまった
「うわっ」「おっと、危ないッ」
勢い余って尻ちをつきそうになった時
相手が咄嗟に手を取って
起き上がらせてくれた
「っごめんなさい」と言って顔を上げると
学園では結構有名な双忍の片割れが立っていた
(どっちだ?)全体を見ても、本当にそっくりで見分けがつかない
実力のある、五年生とか六年生なら見分けがつく かもしれないが
あいにくこちとら三年生なので実力には差がある
(待って、本当にどっちだ?)俺が分からないで硬直していると
「おー分かってない顔だなぁ?ニヤニヤ」
っと挑発的な顔をして言ったので
「ゲッ…もしかして鉢屋三郎…先輩…ですか?」
「ゲッてなんだ!ゲッて
せっかく助けてやったのに
私じゃ不満か?」
っと不機嫌そうな顔を隠しもしない
で言うもんだから
(あっこれ間違いなく鉢屋先輩だ)って他人事ながら思った
俺こと次屋三之助は、鉢屋先輩の事が
結構、いやかなり苦手意識がある
何故かって?
一年生の頃から何かとちょっかいをかけられ続けているからだ
本当に何かとちょっかいをかけられこちらとしては気が気じゃない
この人には四六時中本当に頭を悩まされている
俺の優雅なライフ生活を邪魔しないで欲しい
(って言うかアニメでこんな鉢屋三郎と次屋三之助って絡んでたっけ?)って小さな脳みそで前世を思い出させどそんな描写はない
いや、俺が知らないだけで喋っている描写とかはあるんだろうけど
流石に、ここまで頻繁ではないだろ
っと頭を悩ませているが
流石に今のは俺が全面的に悪いし
一応助けても貰ったし
お礼は言っとかなきゃだよなー
「…助けてくれて、ありがとうございます
すみません、用事があるので失礼します」
と言って早々に立ち去ろうとしたら
ガシッと腕を掴まれ
そのままどっかの部屋に引っ張り込まれた
かなり勢いがあったので
引っ張り込まれた拍子に
背中から倒れてしまう
「ウワァッいきなり何するんですか!?」「………」
俺の言葉には気にもとめないまま
上に跨り、腕を上で拘束され身動きが取れなくなってしまった
そして2話の最後に戻る
「アノー…鉢屋……先輩?」「……………..」
……何これ?どういう状況?
というかこの体勢は俗に言う床ドンか!?
漫画とかでなら結構見た事あったけど
現実でこんなんやってる人いないだろ(笑)
とか思ってたのに
まさか自分がされるとは夢にも思わんだろ
(…いや今はアニメの中なんだけれども)
っと現実逃避をしているところに
「本当に鈍いなぁ、お前」って耳元で言われるもんだから
ビックって体が反応してしまった
(…エッ?ハッ…なんなんだこの人は?)っと頭の中は
もはやキャパオーバーだ
鈍い?鈍いって何が?
つか耳元で喋んないで欲しい
本当に何がしたいんだこの人?