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「なんかいいね。みんな部屋着で同じ家から散歩行く感じ」
「わかる」
「夜も散歩行くか?」
「ありだねぇ〜」
「昨日結局みんな何時に寝た?」
「あぁ〜オレは5時頃かな」
「オレは7時頃だな」
「なになに?2人でなにしてたの?」
「いや、え?匠7時まで起きてたの?」
「うん。絵描いてた」
「あぁ〜なるほどな。日課だもんね?」
「じゃあ怜ちゃんは?」
妃馬さんと電話してた。と言おうか迷った。
別にこの2人には隠し事をするつもりはないのだが、なんとなく小っ恥ずかしかったので
「寝れなくて屋上で寝っ転がってた」
と嘘ではないものの肝心な部分は隠した。
「なんかオレは昨日フッっと寝ちゃったんよねぇ〜」
「うん。3人で喋ってたら、急に1人いなくなるから」
「落ちてたね」
「んで寝るかって話してー。オレが出るときには匠まだいたよな?」
「うん。怜夢が寝るまで静かにしてようって思ったら、まさかの起きて出ていったから。
オレもその後すぐ起きて自分の部屋行って絵描いてた」
「今日は朝まで起きてよ」
「って寝るな」
「寝るな」
「フラグじゃないから」
3人で笑いながら歩く。コンビニに入り、それぞれ好きなものを買い
匠がおすすめだという「タマネギサラダ」は全員で買い、匠邸に戻った。
「たっだいまぁ〜」
「たーだいま」
匠は玄関近くの洗面所で、鹿島と僕はお風呂場の洗面所で手洗いうがいを済ませる。
ダイニングテーブルに各自買ったものを広げる。
「電子レンジ借りるねぇ〜」
「ん〜」
鹿島は自分の買ったエビピラフを温める。
「あぁ、鹿島。鹿島のあっため終わったらオレのもお願い」
と僕の買ったミートソーススパゲッティを渡す。
「んもぉ〜しょーがないなぁ〜」
「はいはい。ありがと」
鹿島のエビピラフが温め終わり
僕のミートソーススパゲッティも温め終わり、お昼ご飯の準備が整った。
全員割り箸を割り、鹿島はスプーンを僕はフォークを持ち
「「いただきまぁ〜す」」
と全員で言いお昼ご飯を食べ進める。
匠のざる蕎麦も鹿島のエビピラフも美味しそうで一口ずつ貰った。
結局全員一口ずつ他のを食べていた。そしてメインが食べ終わり
匠おすすめのタマネギサラダに手をつける。
匠おすすめの胡麻ドレッシングをかけ、食べてみる。
普通のタマネギと赤タマネギが混ざり、少しだけキャベツも入っていた。
タマネギの香りと多少の辛み、赤タマネギの甘さ
そこに胡麻ドレッシングの胡麻の香り、ドレッシングの酸味が合わさり、とても美味しかった。
「んま!これ」
「な!うまいわ」
「オレの舌は黄金の舌だから」
「ゴールドタン?」
「なんか英語にするとイヤらしいわ。あと鹿島が言うとなおさら」
「なんでやねん。オレのどこがイヤらしいねん」
「思考かな」
「大正解」
くだらない会話をしながら食べ進め
「「ご馳走様でした」」
全員でご馳走様をして、ゴミを分別してゴミ箱に入れる。
「ふぅ〜。お腹パンパン」
「エビピラフ結構量あったもんな」
「ミートソースも結構あったくない?」
「結構あるように見えて案外少なかったよ」
「あ、そうなん?匠ちゃんのざる蕎麦はぁ〜、なんとも言えない量だったね」
「少なかったわ」
「あれ?匠ちゃんて少食なんじゃなかったっけ?」
「オレ麺類ならめっちゃ食える」
「高校?の頃、ラーメン屋行って、替え玉無料だったから頼んだんだけど
オレ替え玉ほぼ食べれなくてさ、匠に食べてくんない?って言ったら
ペロッっと食べちゃったってことがあったわ」
「え!?3人前食べたってこと?」
「まぁそうなるな」
「めっちゃ食うやん!」
「匠の場合マジで麺だけ。中学の給食ではご飯おかわりしたとこ見たことないし」
「ないね。麺類のときだけめっちゃおかわりした」
「してたわ」
リビングのソファーに座り、見てもないテレビを見ながら何気ない話をする。
「あぁ〜眠くなってきたぁ〜」
「動物の本能に正直なこって」
「じゃあ怜ちゃんは眠くないのー?」
「んー?ちょっと眠い」
「はははーほらぁ〜。匠ちゃんはー?」
「はぁ〜ふ」
「あくびしとるよ」
「ちょっと縁側で寝っ転がってたくるわ」
「「いてらー」」
鹿島がゆっくり立ち上がり、のろのろと庭に向かい
ガラスのスライドドアを開き、縁側のようなところに寝転がる。
「気持ちよさそー」
「さいこー」
「京弥ー」
「んー?」
匠がソファーに置いていた昨日怖い映像を見たときに抱えていたクッションの1つを
鹿島のいる庭のほうに投げる。
「おぉ〜ありがたい」
匠が投げたクッションを拾い、枕にする鹿島。
「あぁ〜。さいこー。ちょっと寝るわ」
「お昼寝タイム?」
「そー」
鹿島は縁側のようなとことで
匠と僕はソファーのサイドと背もたれの角に寄りかかるようにして少し昼寝をした。
起きたのは3時過ぎ。鹿島は縁側のようなところでこちらに背を向け
庭のほうを向きながら、スマホをいじっていた。
匠はまだ寝ていたが僕が起きてすぐに目を覚ました。
「んなぁ〜」
脚と手を思い切り伸ばす。
「お、起きた。んじゃゲームでもするか」
「んー。せやな」
巨大テレビの下のテレビ台にあるサティスフィー置きに鹿島のサティスフィーを置く。
「あ、ヤベ。パソコン持ってきてねぇや」
「あぁ〜あ。録画できんー」
「じゃ、まぁ別のデータで動画関係なくやろうや」
「ん。だな」
結局録画はせずに個人的に楽しんだ。気づけば6時過ぎ。
「どするー?今日は匠ん家のお風呂にする?また素晴らしの湯行く?」
「あぁ〜どうしようか。あぁどこ行こ」
「金鉄の悩みのほうが勝ってるやん」
「だってまさか匠ちゃんに捲られるとは」
「ふはははー。コツコツとなんよ」
「うん。今日は匠ん家でお風呂入ろ」
「おけおけ。うわぁ〜行けるとこどこも買い占められねぇ」
「オレが勝つ運命(さだめ)ってこった」
「一応金鉄も強いって言われてたのに」
「誰に」
「弟」
「あ、京弥のターン終わったら、ちょっとピザ会議しよ」
「ん?あ、おけおけ」
「今日の夜ご飯ね。なんにしよ」
「どうする?Mサイズ3枚頼む?Lサイズをハーフハーフで4種類にする?」
「あぁ〜ムズイな」
「あぁ、もうここでいいや。はい。買えるだけ買いまーす。はいっと。
おっし!じゃあどうするか」
鹿島が加わる。匠は自分のスマホでドレミピザのサイトを開く。
「みんないつもなに頼む?」
「オレは鬼ミートピザ頼むね。あとマルゲリータ」
「オレもマルゲリータは頼む。
あとはぁ〜妹と母さんがチーズ好きだからチーズ鬼盛りピザとかテキトーにかな」
「じゃあとりあえずマルゲリータは確定な」
「あ、スーパーガーリック気になってたわ」
「気になってて頼んだことはないと?」
「ないねぇ〜。大体決まったもん頼まん?」
「まぁうん。わかる」
「じゃあ、スーパーガーリックも行こう。
あ、ちなみにゴールドタンのオレのおすすめはジェノベーゼ」
「出たゴールドタン」
「匠ちゃんのおすすめならそれもいこうよ」
「ん。どうする?Mでこの3枚頼むか
もう1種類頼んでLサイズ2枚でハーフハーフにするか」
「迷うねぇ〜」
「鹿島の鬼ミートは?」
「好きだけどぉ〜…結構パンチ強いよ?」
「お腹にくる感じか」
「そうそう」
「じゃあ、その3つでいいんじゃね?ガーリックだってパンチ強いだろうし」
「だな。じゃあMサイズ…あ、そうだ。もっと小さいSサイズもあるんだ。どうする?」
「わからん。S頼んだことない」
「オレもー」
「えぇ〜っと?Sサイズが?直径が23センチで1〜2人分。
Mサイズが直径27センチ、2〜3人分。あ、意外とデカいんだな。
でLサイズが…デカッ。直径32センチ?3〜4人分だって」
「Lってそんなデカいんだ?」
「Sでいいんでない?」
「マルゲリータだけMとか」
「ありだな。じゃあ、2つSサイズでマルゲリータMサイズで。サイドメニューとかはいい?」
「オレはいいわ。たぶん腹パンパンになる」
「コンビニで買うでいいよ」
「おけ。じゃあ…7時半でいいか。その間にコンビニ行って」
「おけおけ。そういえば昨日のお寿司もだけど、お金払うよ?」
「あ、そうそう!たしかに」
「あぁ、いいいい。ちゃんと父母に確認してオーケーもらってるから」
「マジ?なんか…ありがとうございます」
「ご馳走様です」
「ご馳走様です」
「ん。父母にちゃんと伝えとくわ」
そして匠がスマホで注文を済ませ
1日着替えていない部屋着のままみんなでコンビニに向かった。
コンビニで鹿島はからあげ様レッドを
そして全員匠おすすめのお昼ご飯にも食べたタマネギサラダを買った。
ビニール袋片手に匠邸に帰る。帰り道、鹿島が公園を見つける。
「ねぇねぇ、夜さ着替えて公園行かない?」
「なに急に」
「なんか良くね?私服で夜公園って」
「出た出た。鹿島の「なんか良くね?」」
「いやでもわかるっしょ?」
「まぁわかるけどな?」
「京弥のイメージ夏だろ?」
「おぉ!そうそう!よくわかったね!」
「なんとなくわかるよ」
「じゃあ、夜ご飯食べ終わって散歩がてら公園行くか」
「いいねぇ〜」
匠邸に帰り、手洗いうがいを済ませ、少しテレビを見ているとインターフォンが鳴る。
匠が応対し、玄関の扉を開いてピザの箱を持ってリビングに帰ってきた。
匠がダイニングテーブルにピザの箱を置く。
匠が通り過ぎた後にガーリックの香りが漂っていた。
「ん〜まそ〜!」
鹿島がソファーから早足でダイニングテーブルへ行く。
お腹こそ鳴ってはいないが、お腹が凹むような
胃が「空腹だよ!」と訴えているような感覚になる。
「匂いヤバいな」
僕もソファーからダイニングテーブルに近寄る。
とても4人用とは思えないドデカいダイニングテーブルの上に置かれた
Sサイズのピザの箱を2つとMサイズのピザの箱1つの蓋を開く匠。
蓋を開いた途端、湯気が舞い、香りが爆発的に広がる。
「あぁ〜腹減りんこ」
「じゃ食べますか」
「あ、お皿出すわ」
匠が取り皿を用意してくれた。
「さんくす」
「あんがと〜」
「じゃ、いただきます」
「「いただきまぁ〜す」」
「まぁ〜ずぅ〜はぁ〜、ガーリックいただきます」
「じゃあオレは匠推薦のジェノベーゼ」
「オレもジェノベーゼいこ」
ジェノベーゼピザを一口。
じゃがいものホクホク感にハムの塩味が合わさり、じゃがいもとハムが一体化する。
ほのかなにんにくの香りに、そのにんにくのパンチの強さをバジルの香りが包み込む。
「んまっ」
「だしょ?うまいんよ」
「でもめっちゃお腹溜まりそう」
「めっちゃ溜まる」
「んん!クサイ!うまい!」
「クサイは褒め言葉じゃない」
「いやいや、家系ラーメンだってクサうまいじゃん」
「わかる!家系ってクサイとこって結構当たりだったりするよね」
「わかるぅ〜」
「なんか2人が共鳴してるわ」
「ほら、前怜夢と行ったラーメン屋あるじゃん、魔物屋」
「あぁ、はいはい。あそこは美味かったわ」
「あそこ外臭かったやん」
「臭かったわ」
「な?」
「あぁ」
論破された。その後スーパーガーリックを食べてみた。
たしかに鹿島の言う通りクサくて美味しかった。
そのことを鹿島に伝えると鹿島は「ほらぁ〜」とドヤ顔をしてみせた。
マルゲリータは安心の美味しさだった。
ピザをすべて食べ終え、匠おすすめのタマネギサラダを食べる。
「うん。美味しいし健康な気がする」
「わかる。これだけで健康に気遣ってる感出る」
「罪悪感消えるだろ」
「コンビニ飯のときはこれ買お」
「オレも」
鹿島も僕もタマネギサラダの虜となった。
気づけばピザの箱は油の染み、ピザ生地についている謎の粉
タマネギサラダのプラスチックケースには胡麻ドレッシングがついているだけとなった。
「ふぁ〜満足じゃぁ〜」
「余は満足じゃ?」
「そうそう。余は満足じゃ〜」
「ご馳走様でした」
「ご馳走様でした」
「はぁ〜…ご馳走様でした」
3人でゴミを持ってキッチンへ行き、みんなで洗ったり、分別してゴミを捨てた。
「だはぁ〜!ちょ休憩」
鹿島がどさっと脱力し、ソファーに腰を下ろし、背もたれに寄りかかる。
もう初めて匠の家に来たときの緊張はすっかりなく、まるで自分の家のように寛いでいた。
「少ししたら着替えて外行くぞ」
僕もソファーに腰を下ろす。
「あぁ〜そうか」
「あぁ〜って京弥が言い出したことじゃん」
匠もソファーに加わる。
「お腹いっぱいになるとマジダルくなるな」
「まぁわかるけど」
その後少しソファーでダラダラし、全員で普段着に着替え、外に出掛けることにした。