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学パロ
にょた百合
rbru(付き合ってます)
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「小柳ちゃん、おはよ〜」
といつものように、小柳ちゃんの隣に座る。私、星導ショウはピチピチの学生であると言いたいが、実際のところはグレーゾーンだ。まぁ、それは小柳ちゃんもそうなのでいいとする。そんな事は置いといて私たちは、いつも電車に乗って学校に向かうために朝を早く起きる。そのため、電車の中では一気に睡魔が襲ってくるので寝たいところだが、もし寝て降りれなかったら次の電車を待つしかない。ただ、その次の電車が来るのが物凄く遅いのだ。私たちが住んでる所は田舎ということもあり、電車は1本しか通ってないので無理やりでも電車の中では脳を覚醒させる。ただ、その睡魔に耐えれなかったのか小柳ちゃんは寝てしまった。私の肩に持たれながらすやすやと。きっと、ゲームのし過ぎで寝不足なのかなって思うほど薄ら隈がついていた。
実際のところ、今の駅から3駅通ったら学校に着く。どの辺になったら起こそうかなとか考えてたら、ふと手に温もりが感じられた。何だと見てみれば、小柳ちゃんが私の手を握っていた。普段、あまりしてくれない小柳ちゃんが無意識に繋いでいると考えると、ふと笑みが溢れてしまう。
「ふふっ、可愛いですね…」
ふと駅のホームを見れば、あと1駅で私たちが降りる駅だった。この時間ももう少しで終わると思えば、悲しく電車が動かないで欲しい、願わくば時間までもが止まって欲しいと思った。そんな願いも虚しく、電車も一定のスピードで走りそろそろ私たちが降りる駅に近づいてきた。仕方がない、小柳ちゃんを起こしてやろうと声を掛けるがなかなか起きてくれない。どう起こそうと思えば、キスで起こしてやることにした。だって、童話でもある話、静かに眠ってる姫をキスすれば目が覚めると、ならこれはやるしかないと私は小柳ちゃんのおでこにキスをする。その時だけ、時間が止まったかのように感じた。そしてそれと同時に隣でもぞもぞと動きがあった。
「小柳ちゃんおはよ」
「……は、よ…」
やはり、キスをすれば目が覚めるのかと納得すれば小柳ちゃんは少しだけ顔が赤くなっていた。なぜ顔が赤くなっているのかと考えれば、私も急に恥ずかしくなってしまった。
「小柳ちゃん…もしかして……起きて、た?」
そう聞けば、小柳ちゃんは小さく頷き私の耳元にこう囁く。
「起きてる状態で…も、う1回……」
あぁ、ほんと可愛らしい恋人だと思いながら、次は口元にキスを落とす。誰にも見れないように、カバンで顔を隠す。カバンで隠すことによって、私たちだけみたいな世界になり更に小柳ちゃんは顔を赤くする。そして、それと同時に電車のドアも開いた。