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持ち上げられた身体は無理矢理床へと座り込まされ、ヴォックスが脚の間に身体を割り込ませてくる。
逃げ場のなくなった私を、彼は尊大な態度で見下ろした。
ヴォックス「お遊びはここまでだ・・・俺をこれ以上怒らせるなよ」
指先で顎を掬われ、視線を上向かされる。
至近距離で視線がぶつかり合い、その瞳から目を逸らせなくなった。
ヴォックス「俺好みの“いい子”になってからたっぷり、飼い殺してやる」
ヴォックス「俺のために、俺の元で一生を過ごすんだ」
ヴォックス「・・・なあ?darling・・・」
その瞳が赤く波状に揺れ初め、それが催眠の合図なのだと悟る。
固定された顔のせいで目を背けることができず、焦燥が走った。
自身の策を、たった今見破られたばかりなのだ。
今度操られてしまえば、もう最悪の未来から逃れる術はきっとなくなってしまう。
―――大切なみんなを、この手で傷つける未来が。
私がみんなを倒してしまうのが先か
はたまた、みんなの・・・アラスターの反撃によって私が消滅するのが先か。
どちらにせよ行き着く先は・・・―――本当の地獄なのだ。
〇〇「私は、負けない・・・!アンタ、なんかに・・・!!」
―――――――――ジジッ
〇〇「―――!」
その時、聞き慣れたノイズが耳を掠めた。
それと同時にヴォックスの背後に現れた、一つの人影――――
恐怖が一瞬にして消え、私はヴォックスを見上げて笑みを零す。
〇〇 「――詰みよ 」
アラスター「―― 詰みです」
二つの声が重なり、目の前にあったヴォックスの身体を黒い触手が貫いた。
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