テラーノベル
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私の鼻先でぴたりと止まったその鋭い先端。
その触手を辿ると、ヴォックスのすぐ後ろには勝ち気に笑うアラスターの姿があった。
ヴォックス「ッぐ・・・・・・ぅ・・・!?」
何が起こったのかと、ヴォックスの目が驚きに見開かれる。
ひるんだその身体をすぐさま押しのけ、私は彼と距離を取った。
ヴォックス「なッ・・・!!クソ!どうなってる・・・!?」
ヴォックス「アラスターお前、逃げ出したはずだろ・・・!?」
アラスター「ん~、相変わらず詰めが甘い男ですねぇヴォックス?」
アラスター「たったあれだけの傷で私が逃げ出すと、本当に思っていたのですか」
触手を背に納め、アラスターはクルクルとステッキを回しながら私の隣へ歩み寄る。
ヴォックスはというと、大穴の開いた身体を手で押さえながら焦りに顔面の液晶を明滅させていた。
アラスター「彼女と私への執着が眼を曇らせるのかはたまた・・・元の性格の甘さか」
アラスター「いずれにせよ、見誤りましたねぇ・・・彼女の策も、この戦況も」
これでもかというほどに嫌みを含んだ、満面の笑みでアラスターは追い打ちをかける。
それは対峙するヴォックスには効果覿面だったようで・・・
ヴォックス「――ックソ!!この俺が嵌められたのか!?ああ、クソが・・・!!」
余程の屈辱を感じているのか、その画面がバチバチと火花を散らしている。
その様子を眺めながら、アラスターはカッカッカと喉を鳴らして笑った。
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