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#スポーツ
眠野ねつき無断転載とか❌
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第2話、読み終えました〜! 測定会、すごく賑やかで楽しかったです✨ 心愛ちゃんがゆきちゃんの顔の広さにビックリしてるの、めっちゃ可愛かった😂「姫」呼びの月乃さんも好きだし、最後の「取らないでください」はゆきちゃんのやきもちっぽくてニヤニヤしちゃいました🥀 たくさんの選手が一堂に会する空気感、すごく丁寧に描かれてて引き込まれました。次の「レベチの集団」も気になる!
第2話 測定会
六月。
群馬県スキー連盟主催。
県合同測定会――当日。
六月。
嬬恋高校の体育館では、選手たちがそれぞれ学校の運動着姿で集まっていた。
朝早くから――
心愛はすでにテンションが高かった。
「楽しみだなぁ!」
その隣には柚希亜。
「楽しみなのは分かるけど、まだ始まってないよ。」
「だって色んな人が来るんだよ!?」
「そうだね。」
「絶対楽しい!」
「そうだね。」
「…………」
心愛が柚希亜を見る。
「ゆきちゃん、さっきから同じ返事しかしてなくない?」
「気のせい。」
「気のせいじゃないよ!」
そんなやり取りをしながら、二人は会場へ向かった。
そして――
会場に到着すると。
すでに県内の選手たちがたくさん集まっていた。
「わぁ……!」
心愛は辺りを見渡す。
知っている顔もあれば、初めて見る顔もある。
いろんな学校の選手が集まっている。
心愛は少しだけ緊張した。
たくさん人がいる。
話しかけてみたい。
でも――
どう話しかければいいのか分からない。
特に、3年生の選手たち。
名前は知っている。
顔も知っている。
けれど、直接話したことはあまりない。
(うーん……。)
心愛がどうしようか迷っていると。
「柚希亜ちゃん!」
明るい声が聞こえた。
振り返る。
そこには、金髪の少女が走ってきていた。
「久しぶり!」
星乃夏凪だった。
「久しぶり。」
柚希亜が笑う。
「元気だった?」
「うん!」
「よかった。」
二人は自然に話している。
すると、その後ろから。
「柚希亜先輩、お久しぶりです。」
朝霧理咲がやって来た。
「久しぶり。」
「お元気そうですね。」
「理咲もね。」
さらに。
「柚希亜。」
天城紗夜。
「久しぶり。」
「うん。」
短いやり取りだが、こちらも完全に顔見知り。
「柚希亜だ〜。」
白峰雪菜もやって来る。
「久しぶり。」
「久しぶり〜。」
「柚希亜、お久しぶりです。」
東雲玲奈。
「久しぶり。」
九条美琴も続く。
「お久しぶりです。」
「うん。」
そして。
「お、柚希亜。」
神楽坂凛。
「久しぶり。」
「久しぶり。」
最後に。
「柚希亜。」
黒羽月乃。
「久しぶり。」
「うん。」
次々と柚希亜のところへ人が集まってくる。
「…………」
心愛はその光景を見つめていた。
一人。
また一人。
どんどん増えていく。
(…………え?)
(ゆきちゃん……。)
(知り合い多くない!?)
心愛は完全に固まっていた。
自分は3年生組とは、まだそこまで話したことがない。
なのに――
柚希亜はみんなと普通に話している。
「久しぶり。」
「元気だった?」
「最近どう?」
そんな会話が自然に続いている。
(ゆきちゃんって……。)
(こんなに顔広かったんだ……。)
心愛が呆然としていると。
「……あ。」
理咲が心愛に気づいた。
「あの。」
「え?」
理咲が心愛の前に来る。
「花宮心愛先輩ですよね?」
「う、うん!」
「お話してみたかったです。」
「…………!」
心愛の顔が一気に明るくなった。
「本当!?」
「はい!」
「ありがとう!」
心愛は嬉しそうに笑う。
その様子を見て、他の3年生たちも自然と心愛の方へ視線を向ける。
「?」
心愛は首を傾げた。
雪菜が近づいてくる。
「可愛い。」
ぷに。
頬をつつかれた。
「柔らかい。」
「えっ!?」
美琴も。
「本当ですね。」
「えぇ!?」
心愛は混乱した。
月乃は腕を組む。
「面白い。」
「何がですか!?」
「全部。」
「全部!?」
柚希亜はそれを見てため息をついた。
「やっぱり。」
「え?」
「こうなると思った。」
どうやら予想通りらしい。
測定会が始まった。
最初は十二分間走。
スタートの合図。
全員が走り出す。
心愛も必死についていく。
五分後。
「はぁ……。」
七分後。
「きつい……。」
十分後。
「死ぬ……。」
十二分後。
ゴール。
心愛は芝生に倒れた。
「無理ぃぃぃ……。」
理咲も隣で倒れる。
「疲れました……。」
夏凪はまだ元気そうだった。
「楽しかった!」
紗夜が呟く。
「化け物。」
その後も。
腹筋。
体幹。
バランス。
背力。
三十メートル走。
反復横跳び。
ジャンプ力。
次々と測定が進んでいく。
気付けばお昼だった。
心愛は机に突っ伏していた。
「もう動けない……。」
理咲も同じ状態だった。
「私もです……。」
年下組はへとへとだった。
しかし。
少し離れた場所。
柚希亜は月乃達と普通に話していた。
心愛は驚く。
「ゆきちゃん……すご……。」
月乃が振り向く。
「姫もいつかなれるよ。」
「……ひめ?」
「あぁ。」
月乃は当然のように言う。
「君のこと。」
心愛。
硬直。
「え!?」
「マジですか!?」
「うん。」
「やったぁ!」
月乃は少し笑った。
「せっかく可愛い子ゲット……じゃなくて」
凛が即座に突っ込む。
「おい。」
月乃。
「仲良くなれたからね。」
「なるほど!」
心愛は納得した。
凛は納得していなかった。
「今ゲットって言ったよね⁉︎」
雪菜が笑う。
「言ったね〜。」
美琴も頷く。
「言いましたね。」
玲奈も頷く。
「言った。」
月乃だけが平然としていた。
柚希亜は静かに言う。
「取らないでくださいね。」
月乃。
「取らない。」
即答だった。
心愛は全く気付いていない。
午後。
バランスボール講習会。
体幹トレーニング。
姿勢。
身体の使い方。
普段知らないことばかりだった。
心愛は真剣に話を聞く。
全国で戦う選手達は。
ただ速いだけじゃない。
努力している。
考えている。
勉強している。
そんなことを知った。
測定会終了後。
帰り道。
心愛は空を見上げる。
「楽しかったなぁ。」
「そうだね。」
柚希亜も頷いた。
「また会えるかな。」
「会えるよ。」
「本当?」
「うん。」
心愛は笑った。
知らなかった。
この日出会った選手達が。
これから先。
大切な仲間になっていくことを。
そして。
ライバルになっていくことを。
心愛の中学二年生は。
まだ始まったばかりだった。
第3話 レベチの集団へ続く