テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
聖空 「よーし、財布持った、折りたたみ傘持った…グッズ持った。」
聖空 [準備完了しました。集合場所は一叶さんの自宅でいいのですよね?]
一叶 [はい!わざわざ歩かせてすみません。]
聖空 [いえいえ!運動不足だったんで、散歩もついでにやります!]
一叶 [そうですか。それは良かったです!今日は雪が降っていて道が滑りやすいらしいので、気をつけてくださいね。]
聖空 [ありがとうございます。それでは、今からそちらに向かいますね]
聖空 「…よし、行くか」
一叶自宅到着…
一叶 「ようこそー!さぁさ、上がってってー」
聖空 「ありがとうございます!失礼しまーす」
数十分後…
聖空 「それで、本題に入らせていただくんですけど…お礼したいと言ってましたよね、そのお礼ってなんですかね」
一叶 「あぁ、あのねぇ、前さあ、聖空ちゃんに私の悩み聞いてもらっちゃったじゃん?だからそのお礼がしたくて」
聖空 「え、そんなことでお礼なんて、そんな」
一叶 「いいんです!とても助かったので!」
聖空 「…じゃあ、お言葉に甘えて」
一叶 「そう来なくっちゃ!えとねー、前旅行に行ったって話したじゃん? その時のお土産と、キーホルダー!見てこれ、可愛いでしょー!」
聖空 「わ、わわわー!可愛すぎる!お土産も美味しそう!好き!ありがとう!好きぃ!」
一叶 「えぇー、そんなに褒められるとは思わなかったなー、えへへ、なんか照れちゃう」
聖空 「えへへへー」
一叶 「んでさ、もう1個あってー」
聖空 「え!なになにー!」
一叶 「…聖空の悩み、聞くよ?」
聖空 「……え、私はいいよ!辛かったことも確かにあったけどさ、引きずってないし、最近は幸せなことばかりだから!」
一叶 「…本当?まぁ、聖空が、それでいいのなら私もいいけれど… 」
聖空 「へへ、悩み聞くよーなんて初めて言われた!嬉しかった!」
一叶 「そう?こっちも嬉しくなっちゃうなぁー」
聖空 (…悩み、か)
聖空の部屋
聖空 「ふぅー、楽しかったな」
聖空 「…お昼ご飯までご馳走してもらっちゃった」
聖空 「…悩みねぇー。悩みを言えないことも悩みではあるけど、それ以上に…」
聖空 「うぅ…はぁ、やっぱり考えると気持ち悪くなっちゃう。」
聖空 「やっぱり、私の居場所は一叶さんと理想の中だけなんだなー。」
聖空 「…はぁ、思い出したくもないのに思い出しちゃうな。ちっちゃい頃のトラウマ」
○○年前…
母 「はぁ!?お前は本当に…っ!お菓子も食い物もお母さんがせっかく作ってあげたのにすぐに落とす!おかしいだろうがよっ!」
聖空 「ひっ、ごめんなさい…。」
母 「てかお前、洗濯物片付けてなかったよなぁ?おかしいよな?わかってんだろ?ダメだってこと」
聖空 「わかってるゅ」
母 「じゃあやれよ!さっさと!やーれーよっ!」
バチンッ
聖空 「痛っ…う、うわーーーん!」
母 「泣くな!立て!さっさと片付けて来いよ!」
母 「洗濯物を持って、運んで、しまうだけだろ?んな簡単なこともできねぇのか?
私さ、いつも言ったことはすぐにやれって言ったよね?
そんなんじゃ、保育園行かせてあげないよ!?」
聖空 「ご、ごめんなさっ 」
母 「さっさと手ぇ動かせよ。…はぁ。いいんだな?またここから追い出していいんだな!? 」
聖空 「!?やだ、やだ!」
母 「はい、ダメでーす。子供に拒否権があるとでも思ったか?」
聖空 「…な、ない、です。ごめんなさい」
母 「わかったならさっさと出ろ。」
聖空 「…」
母 「出ろ!出ーろーよ!さっさと出ろ!」
聖空 「!っ…ぅ」
母が、聖空を抱えて外へ追い出す
聖空 「やめてっ、お母さっ!」
…
聖空 「…お母、さん」
家の中から、母の笑い声が聞こえる
聖空 「!…いらないんだ。私の事、要らなかったんだ。お母さん…」
聖空 「…寒いよぉっ…早くお家に入れてよぉ」
聖空 「…あぁ、理想の世界にずうぅっっと、浸っていたい。そうすれば幸せなのに…。
今日は、昔のトラウマを書き換えて、理想の出来事に改変して…理想に浸りながら寝よっと。」
☽.*
コメント
1件
うわ、今回のエピソード、めっちゃくるものがあった…。一叶さんとのあたたかい時間と、過去の母親との記憶のギャップがつらすぎる。聖空が「悩み聞くよ」って言われて嬉しそうな顔してるのに、本当は言えないってところ、ぐっときた。理想の世界に浸って寝ようってラスト、胸が締めつけられる…。