テラーノベル
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『彼等が死ぬか。私が死ぬか。』
〜Will you continue to die every day
or will you face Tomorrow?〜
※死ネタです。苦手な方は🔙お願いします。
ベリ主、ロノ主。それぞれの視点でお楽しみ下さい。
Day.1 『ベリアン・クライアン』
ここは、天使が人間の脅威の世界。
ある日私は黒猫を追いかけ、金色の指輪をはめたら、この世界にいた。みんなと過ごしてはや4年。色んな楽しいこと、苦しいこと、楽しいことを経験してきた。楽しい時間も、嬉しい時間も…あっという間だ。そして――
世界が滅亡に近付くのも…必然だということを。私は……私達は思い知る事になる。
○月✕日 今日は生憎の雨
ベリアンと2人で街へ買い物に行くことに。
『雨って嫌だね…。ジメジメするし。』
『ふふ、でもこうして傘をひとつわけ合いっこ出来て嬉しいですよ。』
『ベリアン…ふふ。うん。私も。』
2人で1つの傘をさしながら歩いていた。
そう。ただ普通に。それは突然として訪れた。
ヴーヴーヴーヴー
『『!?』』
『天使の警報です!主様、お下がりください。』
と、傘を閉じようとしたその時だった。
『やぁ。ごきげんよう。』
『っ!!』
知能天使セラフィムがすぐ目の前に現れ傘を劈く。
ざくりっ!
『『っ!!』』
攻撃の風圧で壁へと飛ばされる。
『あ、主、様、大丈夫……ですか?』
『べ、ベリア…。』
辺りには知能天使が3人。空には無数の白い羽が広がっていた。
(天使が、沢山…こんなの…っ。)
『く…っ。』
刻一刻と、近付いている。世界の終わりが。
『あるじ、さま…。力の解放をお願いします。』
『ベリアン、そんな身体で…。』
『主様を守るのが私の役目……もう少しで他の皆さんも来ます。それまでは、私が……。』
『お前一人に何が出来る。負傷したお前に、そいつを庇いながら…我々に勝てるのか?』
『主様!』
ベリアンは声を荒らげる。その瞳は語る。
力を解放して。と。
『っ、分かったよ…っ。』
私は本を広げ、口を開いた。
『来たれ、闇の盟友よ。我は汝を召喚する。ここに、悪魔との契約により、ベリアンの力を解放せよ。』
『主様。ありがとうございます。安全な場所へお下がりくださいね。』
ベリアンは双槍を持って知能天使達に向かっていく。
『はぁ、はぁ…。主様は手出しさせません!』
ガキンッ!ジャキンッ!
『ふん。お前一人じゃ弱いものいじめだな。つまらん。』
ブワッ!
『く…っ!』
『ねぇ、長々とやるのもつまんないし、手っ取り早く終わらせる方法があるよ。』
バサ、バサ……。
知能天使が私の前に立つ。
『っ…!』
『これなら、絶望するかな?ねぇ?執事くん。』
『ぁ、っ…!』
怖い、怖くて、たまらない。私は怖さで足が動かない。
『主様――!!』
劈くような声が耳まで響く。
私は意識が朦朧とする。だけど、すぐに正気に戻った。むせ返りそうな血の匂いと、目の前にいる貴方に気付いたから。
『え――?』
ベリアンが私の前に立ち、攻撃を庇う。
『執事の鑑だねぇ…?』
『ぐっ、はぁ、はぁ……。』
『べり、あん…?あ、ああああああああああっ!!!!』
雨の音よりうるさい私の雄叫びのような声が辺りに響く。
知能天使達はクスリっと笑う。
『今回の任務は終わったし、帰る?』
『はぁ、楽しそうにしないでくれる?狙いは悪魔執事の主だったのに。余計なことするよね。ほんと。』
『ふん。あの方の望みはこいつらの殲滅だ。執事1人死ぬんだ。いい結果を話せるだろ。』
知能天使の声など聞こえない。私の腕の中で冷たくなってゆくベリアンの声が小さく響く。
『あるじ、さま、ご無事、ですか?』
『ベリアンが、庇ってくれた、から…なんで、なんで……っ!!』
自分が嘆かわしい。苦しい、痛い。自分の弱さに嫌気がさす。
バサ、バサ…。
羽音が聞こえる。知能天使達は飛び去ったようだ。雨音がうるさい。煽るように雨は降り続ける。
『あ、いたぞ!主様!ベリアンさん!』
ロノとバスティン達が駆けてくる。
『主様、無事…か…?』
2人は言葉を失う。
『遅いよ…ロノ、バスティン…。』
私はゆっくりと振り返り、2人を見つめる。
『ロノ君、バスティン君。もう、大丈夫です。知能天使達は飛び去りました。主様を、狙うのが目的だったようですね。』
『っ、もう喋らないで…ベリアン…。』
『ごほ、ごほっ!』
ベリアンは血を吐き出す。
地面に滴る鮮血。雨で直ぐに消えてしまう。
『主様を守れて死ねるなら、執事の名誉につきます。あるじ、さま……。』
私の頬に触れるベリアンの手をゆっくりと握る。
『ずっと…お慕いしております。』
『ベリア――』
それだけ言い残して彼は逝った。
あぁ、雨が鬱陶しいな。流れて欲しいのに。
私のこの雨も一緒に。止めてよ、雨。止んでよ、雨。
『あああ…っ。あああああああああ!!!!』
悲しみの涙と痛みが胸に刺さる。
私の意識はそこで途切れる。
『あああっ!!』
バサッ!
(ベットの、上……?ってことは、今のは、夢?リアルすぎる…。夢にしてははっきりと記憶がある…。)
『違う、そんなことしてる場合じゃない。ベリアン!』
私は部屋を飛び出しベリアンを探す。
『ベリアン、ベリアン……!』
ドンッ!
『いたた…って、ベリアン!?』
『は、はい。主様……どうしましたか?』
『生きてる…。』
『はい?』
『よかっ、た…っ。』
私は涙を流す。
『あの、主様、どうしたんですか?悪い夢でも見たんですか?』
『悪い、夢…そう、だね。ある意味悪い夢かもしれない。』
私は涙を拭う。
ベリアンはキョトンと首を傾げた。
私はこの日のことを後悔する。
どうして、カレンダーを見なかったのか。
どうして――彼に『今日は何日か』と、聞かなかったのかと。
次回
Day.2『ロノ・フォンティーヌ』
なっちゃん
709
みー
9
Codeレイ
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コメント
3件
し、死に戻りみたいな感じかな?(間違ってたら申し訳ないです)ベリアンー🥺最後の言葉が「お慕いしております、、、」なのが切ない、、投稿ありがとうございました!
うわっ…読了しました。これは…重くて美しい幕開けですね。 雨の日の買い物、傘を分け合う穏やかな時間から一転、知能天使の襲撃でベリアンが倒れるまでの流れが物凄く鮮烈でした。「執事の名誉です」「お慕いしております」で逝くベリアンの台詞、胸に刺さります。で、目が覚めたら夢オチ…と思いきや、カレンダーを見なかった後悔で締めるラストが効いてる。これ、毎日繰り返すループ構造の可能性を感じますね。 設定の「天使が脅威の世界」とか「指輪で召喚された転生者」とか、まだ表面しか見えてないからDay.2のロノ視点が本当に待ち遠しいです。ぷちさんの世界観、凄く好みです。