テラーノベル
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nmmn,fwakになります!
※地雷の方はご注意ください。
※ご本人様とは一切関係ありません。
akn→『』
fw→「」
です。
どーぞ!
「…はぁー最悪や、」
仕事の帰り道、突然の大雨に襲われた。
最初は小降りだったし、走ればなんとか家に帰れるかなって思ったのに、本降りに変わるのにそう時間はかからなくて。
最悪なことに、傘も持ってきてなかったから、仕方なく近くにあった建物に雨宿りすることにした。
おかげでスーツはびしょびしょやし、髪も濡れてセットは崩れるし、靴は中まで水が侵入してきて気持ち悪いし、最悪やほんまに。
仕事終わりの俺にここまでするか?普通。てか今日の天気予報、雨降るなんて言ってなかったよな?言ってたら絶対傘持ってきてたよ!!
って1人でキレたりして。
まぁそんなものも、時既に遅しとか言うやつなんやけど。
正直タクシー呼んでも良かったけど、こんな雨だし申し訳なくて辞めた。
雨はいずれ止むしそれまで待てばいい。
それから、もうかれこれ15分くらいはここに居る気がする。
その内遠いところとは言えど、雷も鳴り出した。
因みに雨は未だに止んでない。
当たり前か。
今日はついてない日やなぁ、俺。
仕事はまぁまぁ良かった気するんやけどなぁ。
てか、明那大丈夫かな。
今は自分の事より、家に一人でいる明那のことが心配になっている。さっきまでメッセージのやり取りをしていたのに突然読まなくなったし。
こんな時間やし流石に寝たんかな?って思ったり、いや、もしかしたら何かあったんかも。って思ったり。 正直不安しかない。
過保護すぎるって明那にもよく言われる。
……あー、早く帰りたい…。
帰って明那の無事を確かめたい。寝てる明那を見て安心したい。抱きしめたい。声が聞きたい。
「……あきなぁ…」
“ふわっちーー!!!”
そんなわけないのに、今1番聞きたかった声が聞こえたような気がして顔を上げる。
夜だしよく見えない…けど…、、
「えぇっ!明那ァ!?」
間違いない。
雨に濡れた明那が、こちらに向かって走ってきている。
メッセージ読まなくなったのは…これ?
『ふわっち見っけ!!』
そう言って笑う明那の手には2本の傘が。
「あ、明那…びしょびしょやん…。なんで傘さして来なかったん…?」
それ、と指をさす。
『え?うわ!ほんまや!普通に忘れてた!』
わははっ!とさっきまでの俺の心配を払拭するかのように、大きく笑う明那がどうしようもないくらい愛おしくて、そのまま抱きしめた。
『え、ちょ、不破さん?俺濡れてますけど…』
「……下ネタ…っすか、?」
『何言ってんの笑』
「あ、ああぁ〜ちゃうか。」
俺のボケで明那が楽しそうに笑ってる。
俺は明那のこういうところが好きなんよ。
より一層愛おしく思って、抱きしめる強さを痛くない程度に強くした。
『ほんまにどしたん?ふわっち』
「んー?なんでもないよぉ?迎えに来てくれてありがとう」
『俺に会えて安心したか。さすがに』
「まぁさすがにな」
『ふはっ。よしよーし、もう大丈夫だよ〜怖くないよ〜。本当によしよしできなくてごめんね〜』
俺の手、傘で埋まってるからさ。って俺の腕の中で楽しそうにしてる。
「席埋まってるかもう」
『俺大人気やから事前予約必須だよ、ふわっち』
「じゃあもう予約するわ」
『俺高いで〜?いつにしますか?お客様』
「今日。家着いたらでお願いします」
『ご予約ありがとうございます。かしこまりました』
なんてちょっとした茶番を2人で笑い合って、体を離した。
明那の手から傘を受け取ろうとした瞬間、顔が近づいてきてちゅっとキスをされる。
『お待ちしております。』
動揺する俺を前に明那は悪戯っぽく微笑んでた。
やばい。俺今絶対顔赤い。
―終―
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