コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あれからshkとは喋ってもないし、目も合わせてくれなかった。
放課後を告げるチャイムが鳴り、俺が話しかけようと席を立った瞬間、shkは一目散に教室を出て行ってしまった…。
kn「…shk。」
俺は迷っている。早く帰らないと、とは言っていたが昨日みたいに家に帰れば何か嫌な事があるんじゃないのか…。でも、引き留めて帰りが遅くなりshkが更に嫌な事をされるのなら引き留めない方がいいのか…。
kn「くそ…わっかんねー…。」
俺は鞄を手に取りshkの後を追いかけるように学校を出た。
俺は自然と家に帰る道では無くshkの家に続く道を歩いていた。
kn「…まだ何も聞こえないな。」
耳をすませながら歩いていると目の前の公園に見覚えのある姿が見えた。
kn「…shk??」
俺はゆっくりと近づく。まだ、shkは気付いていない。更に近づくとベンチに座って俯いていたshkがゆっくりと顔を上げる。
sh「え!?」
kn「何してんの?」
sh「あ、いや、これは…。」
必死に言い訳を考えているのだろう。視線が左右に動き回っている。俺は静かに隣に座った。
sh「…ごめん。その、嘘…ついて。」
kn「…ねぇ。答えたく無かったら答えなくていいんだけどさ、shk家で何かされてる?」
sh「!?」
びっくりした表情でこちらを見る。だが、すぐに顔を下にして首を横に振る。
kn「実はさ、shkの体に傷があるの見ちゃったんだよね…」
sh「…!」
kn「あと、たまたま聞こえちゃったんだけど…そのshkの謝ってる声とか…」
sh「…頼むっ!誰にも言わないでっ…」
shkが俺の裾を掴み必死に訴えてくる。shkの目は涙目で少しばかり震えていた。
kn「誰にも言わないって。」
sh「あ、りがとう…」
kn「俺に何が出来るかわかんないけど、話したくなったら話して欲しい…。」
sh「……。」
kn「本当は帰るの嫌なんでしょ?」
sh「い、嫌じゃない…嫌じゃ…俺…」
shkは言葉を発しながら、ぽたぽたと涙をこぼした。何度も制服の裾で拭くが溢れ出る涙は止まらなかった。
kn「…そんな姿見たら、俺全力で止めるよ?」
sh「これは…ちが…くて。くそ…なんでっ…。」
shkの手をギュッと握る。shkはびっくりして払いのけようとするが俺は更に力を込めて握った。
kn「怖くない。俺は怖くないから。」
sh「う…嫌だっ…こわいっ」
kn「shk!俺の目見て?」
その言葉に恐る恐る顔をあげて俺の目を見る。
sh「俺…俺…うぅ…っ」
kn「大丈夫だから、俺は何もしない。怖くない。」
sh「kn…俺…本当は…」
何かを伝えようとした瞬間、shkの目の色が変わる。視点は俺じゃなく俺の後ろになっているのに気づき後ろを振り向いた。
公園の入り口付近で男性が何か探し物をしているかのようにキョロキョロとしている。
kn「shk…知り合い?」
sh「ごめん、kn。俺行かなきゃ…。」
kn「まって!」
sh「本当にごめん!!」
shkの全力の力で俺の手は払われた。そして男性の方へと歩き出す。
kn「shk!行っちゃダメだって!」
sh「…俺にはここしかないから。…じゃぁ。」
走っていくshk。それに気付いた男性がshkの手を握り引っ張るように歩き出した。
引っ張られながらshkと一瞬だけ目が合う…
どうすればいい?何が正しい? 俺には何が出来る…?
考えても答えが出なくて、俺は払われた手を強く握りしめていた。