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「みんなのおかげでイベントを大成功させることができたと感謝してます。本当にありがとうございました。有名なパン屋が並ぶ中で、うちのパンが売り上げ2位になったみたいです! こんな名誉なことはないと感激してます」



店内に大拍手が巻き起こる。



あんこさんがちょっと目を潤ませ、頭を下げた。



イベントが終わって2日後。



閉店後のカフェのテーブルを真ん中に寄せて「お疲れ様会」みたいなことをした。



イベントを手伝った全員が集まり、何だかとても楽しい雰囲気。



こういうの久しぶり。



前に店の従業員が結婚して海外に行くっていう時にも、同じようにしてくれたのを思い出す。



テーブルには、パンはもちろん、サンドイッチを始め、フレンチトースト、ロールキャベツ、唐揚げ、ポテト、サラダなんかがところ狭しと並んでる。



みんな、あんこさんの手作りだった。



温かいコーンスープまであんこさんのお手製。



本当に……すごい。



しかも全部最高に美味しいから。



こんなに料理上手だったら、すぐにでもお嫁にいける。



私なんか、まだまだだな。



最近は忙しかったから、全然パンも焼けてないし、料理も手抜き。



イベントも終わったし、こんな風におもてなしの心を持ってるあんこさんを見習って、私もいろいろ新しい料理に挑戦したいと思った。



私達は、美味しい料理をゆっくりと堪能しながら、ワイワイとにぎやかに過ごした。



あちこちで話に花が咲く。



東堂社長と慧君以外はみんな女性だから、話始めるとすごく盛り上がる。



そんな中、「お疲れ様」って、慧君が話しかけてくれた。



「いろいろありがとう。慧君と社長さんには本当にお世話になりました」



「そんなかしこまらないで。5日間、楽しかったから。父さんなんか、毎日ものすごく張り切ってさ。それを見てるのも嬉しかったし。それに百貨店にパンを運んだ時、たまに……雫ちゃんの姿も見れたから」



慧君はちょっとはにかんで下を向いた。



「恥ずかしいよ。パン教室とか必死だったから、焦ってるとこ見られてないか心配」



楽しかったけど、やっぱり最後まで気は抜けなかったから。



「頑張ってたよ。子ども達と触れ合う姿、雫ちゃん、すごく可愛かった」



「や、やめてよ。可愛いなんて、ないない。可愛いのは私じゃなくて子ども達だから」



ほんとだよ、私なんか……



「子ども達も、もちろん可愛いよ。だけど、やっぱり俺にはいつだって雫ちゃんしか目に入らないから。笑顔の雫ちゃんが、誰よりも1番だから」



周りに人がいないからって、慧君の大胆な言葉にちょっと戸惑うよ。



だけど、1番なんて言われて、本当は……ちょっとキュンとした。



実は、今日は果穂ちゃんはいない。



ゴールデンウィーク中は勉強に集中したいからと、イベントには参加しなかった。



残念だったけど、大学生はきっといろいろ大変なんだろうと思った。

あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~

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