テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
:STORM BRINGER ネタバレ
:オリジナル君と中也が出てきます。
:中原中也『骨』をモチーフに作っています。
お好きな方は注意した方が良いと思います。
自分が書いた3つの中で最も意味の分からない作品が出来上がりました。
「がっ⋯」
先程半分まで溶けていた自身のオリジナルが中原の頸を締める。
「ほら、これが俺の身体だ。」
オリジナルは先程の青い液体が身体のあちこちに滴っている。
「これが俺の生きていた時の苦しみだ」
「訳の分からない液体に急に入れられて、久々に出れたと思えばコレだ」
あの穢らわしい肉を破るように
普通とは思えないあの液体に骨の髄を洗われる様な苦しみ
肉が溶けた部位からは骨の尖が見える。
それは光沢もなく、穢れた骨
穴の空いた骨の隙間から液体が滴っている。
中原は地上に蹴り飛ばされ、風が吹き、曇った空が頭上にある。
「お前の存在しない俺が生きていた時に見ていた景色だ。」
食堂の椅子に座ってご飯を食べ、
三葉のお浸しを食ったこともある。
当たり前の日常だった。
今思えば何とも可笑しい。
「ホラ、よぉく見ろ。これが俺の骨だ」
オリジナルは中原に自分の身体を見せる。
「今俺を見ているのは模倣された俺だ。」
「偽物が人間を語るとは、滑稽だな。」
オリジナルはまた中原を蹴り飛ばす。
「がっ⋯」
中原は蹴り飛ばされた先にある木にぶつかる。
オリジナルは中原の所にやって来て、上から見下ろす。
目の前に立っているのは、中原より一回り小さい中原だ。
「手前はもう外では生きられない。
荒覇吐も異能力も俺の中に生きている。」
「それがどうした?
異能が使えなくとも、本物は俺だ。」
「器の基になった俺と、器のお前だ!」
「それだよ⋯手前も俺も何も変わらないンだよ。」
中原は丁度オリジナルと同じぐらいの目線に立ち、手を合わせる。
「見ていたのは⋯俺?」
オリジナルはそう言うと身体が保てなくなったのか、溶けていく。
溶け落ちた肉の中から、骨だけが地面に落ちていた。
『骨』
ホラホラ、これが僕の骨だ、
生きてゐた時の苦労にみちた
あのけがらはしい肉を破って、
しらじらと雨に洗われ、
ヌツクと出た、骨の尖。
それは光沢もない、
ただいたづらにしらじらと、
雨を吸収する、
風に吹かれてる、
幾分空を反映する。
生きてゐた時に、
これが食堂の雑踏の中に、
坐つてゐたこともある、
みつばのおしたしを食つたこともある、
と思へばなんとも可笑しい。
ホラホラ、これが僕の骨───
見てゐるのは僕?可笑しなことだ。
霊魂はあとに残って、
また骨の処にやつて来て、
見てゐるのかしら?
故郷の小川のへりに、
半ばは枯れた草に立って、
見てゐるのは、⎯⎯僕?
恰度立札ほどの高さに、
骨はしらじらととんがってゐる。
今日誕生日だったので誰か祝ってください😭
2026/05/27 15:55
計1316文字
コメント
5件
くっっっそオシャレすぎィ!?中原中也『骨』を下敷きにした自己と模倣の対峙、しかも同じ目線に立って「見ているのは…俺?」ってなるの、哲学的すぎて頭爆発した🥺💥 オリジナルが「偽物が人間を語るとは滑稽だな」って言い放つの、胸に刺さる… 骨の尖がらせ方とか液体の描写がリアルでゾクゾクした。作者様の詩的な狂気、めっちゃ好きです🦴✨ 続き気になる〜😭
#太中