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スタジオの隅。収録準備をしていたないこがふと視線を上げると、向こう側のソファで何やら“ただならぬ空気”が流れていた。
「……え?」
ないこの目には、初兎が顔を真っ赤にして、りうらに耳元で何か囁かれている場面が飛び込んできた。
「ねえ、Ifくん、今あれ見た?」
-hotoke-が小声で話しかけると、Ifも同じように呆然と見つめていた。
「……うん。初兎、ガチで顔真っ赤じゃん。なに、あれ、あんな初兎見たことない……」
「てか、りうらが攻めてる!?!?」
「あーあ、完全に落ちた顔してるよ、初兎……」
悠佑が隣でぼそりと呟く。
「いや、ちょ、ちょっと待って……これ収録前だよな!?空気!空気戻してくれ!!!」
ないこがタオルを顔に当ててジタバタしてる。
「いつの間にあの二人、あんな甘々関係に……?こっちは毎日翻弄されてたのに……」
Ifが遠い目をしながら頭を抱える。
「いや、もう見なかったことにしよう。うん。俺は今日、何も見てない」
ないこが現実逃避を宣言し、そっとPCの画面に目を戻す。
その頃当の本人たちは…
「しょーちゃん、顔真っ赤だよ?」
「り、りうらのせいだし……っ、もう……っ!」
今日もいれいすのスタジオには、甘すぎる空気と、困惑するメンバーのため息が漂っていた。