・科学王国と戦う前の司帝国です・
僕は科学王国のことをあまり知らないし、司と千空に何があったかも知らない。でも、司が石像を壊す音だけは鮮明に聞こえる。
「今日で5体か、、」
僕は誰にも血を流してほしくない。いや、石像なら血は出ないけど、でもみんなでこのストーンワールドを生き抜きたいんだ。これが綺麗事だと言われてもこの考えは変わらない
司はなるべく僕の前では壊さないようにしてくれてるけど、僕の耳は聞こえるんだよね、、、
そんな僕にも最近悩みがある
「羽京クン、午後からの見張りは羽京クンですよね」
「う、うん」
考え事をしていて氷月がいる事に気づかなかった。
そう、この人が最近の悩みだ。『ちゃんとしている』が口癖の彼は、周りをほむらや司でしか固めていない。陽などが南の所に走っていくのを見ると、脳が溶けているとつぶやいていた。そんな彼が最近僕によく話しかけてくれる。どういう意図があるのか分からないがまあ受け答えはしっかりしないと
「私もついていって良いですかね」
「え、どうして?」
「仕事が終わったので、暇つぶし程度に」
「あ、うん。良いけど、、」
「ありがとうございます。では行きましょうか」
「うん。司に連絡してくるね」
「はい」
どうしてだろう。最近氷月がよく絡んでくる。男の僕なんかより、美人なほむらと行けば良いのに
「司、氷月と見張り言ってくるね」
「どうして氷月も?」
「なんか暇つぶしにって」
「そう。今は仕事がないからね、遅くなりすぎないように」
「分かってるよ」
「氷月、お待たせ」
「行きましょうか」
「うん」
それからはずっと沈黙だった。本当に暇つぶしなのか?もしかすると人気のない所で僕を槍で殺そうとしてるとか?!
いや流石にそれはない。もしそうなったら、、
「羽京クン、私はあなたのことがとても好ましく思います」
「、、、ありがとう」
急にどうしたのだろうか。びっくりしすぎて声が出なかった。
「羽京クンといると、とても静かで居心地が良いです」
「そんな事ないよ」
「そんなあなたに今好意を抱いています」
「ええ、、それはどういう意味で?」
理解できなかった。どういう事だ?ついに氷月もおかしくなったのかな
「どういう意味、、とは?」
「仲間的に?」
「恋愛的に、、です」
「氷月、疲れてる?」
「いえ、昨日も熟睡しました」
「あはは、、、」
「私と、、付き合いませんか、」
どうすれば良い?最近よくついてくるな、と思っていたらまさかの、、告白は予想してなかったな。
でも、氷月はマスクの上からでもわかるほどいつもの白い顔が赤くなっている。
「氷月、顔赤いね」
「こういうの初めてなんです。誰かに好意を持つのも、」
自分が氷月の初めてだと思うと、楽しくなった
「いいよ、付き合っても」
「っっ、もう少し考えても良いですよ」
「いや、もう決めた」
そう言って僕は氷月のマスクを下げ、軽いキスをした。氷月はありえないほど顔を赤くしていたが、、これからよろしくね
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