「きつねうどん」と「たぬきそば」

お国の東西で食文化や言葉の指す意味が違うって云うお話だよ。

「きつねうどん」といえば、甘いお揚げがのったおうどんで、御稲荷さんの狐が油揚げが好きだったことにちなんだ名まえなんだよ。見た目も色も似てるよね。

「たぬきうどん」は、天ぷらのタネがない揚げ玉が入ったおうどんのことで、タネ抜きからの駄洒落でついた名まえだよ。

ところがね、関西に行くと「たぬきうどん」というものが そもそも無いというんだよ。

新幹線を降りて、どこでもいいから最初に目についたおうどん屋さんに入って、「たぬきうどん」を注文してごらんよ。

店員さんから「！？」って顔をされちまうんだよ。

そこで察っした店員さんから、自分の店の流儀というものを簡単に説明されることになるのよ。

曰く、「ウチのたぬきはお揚げがのった蕎麦になりますけれど、それでよろしいおますか？」と。

まあ、てんやものでたぬきうどんなんて注文することなんて無いと思うんだけど、それは横に置いといて

「きつねそば」じゃないんだよ。

関西（大阪）では、「たぬきうどん」が「きつねそば」になっちゃうの。ココまでお話について来れる？

続けるよ、

そもそも関西には「たぬきうどん」というものが無いというお話なんだよ。

それじゃあ、揚げ玉の入ったおうどんはどうやって注文するの？って思わないかい？

ばあちゃんがお話をしたかったのは、ココからなんだよ。

関西のおうどん屋さんには、お店にも依るんだけど、テーブルごとに七味や山椒といった香辛料と一緒にお漬物と揚げ玉のポットが置いてあって、

かけうどんを注文して出てきたら、自分の好きな分量の揚げ玉を入れるシステムになっているんだよ。

だから「たぬきうどん」というものが無いの。

敢えて言うなら、お品書きに「ハイカラうどん」というメニューがあるお店があって、それは何かというと、揚げ玉と刻みネギとかまぼこがのったおうどんなのね。

なんで「ハイカラ」なのか？って思うでしょ。

関西の人は、天ぷらを揚げたあとのダマをすくい取って、「天カス😂」と言って他のお料理に使ったりするんだけど、関西の人から見ると東京のヒトは、そんな「天カス」をうどんに入れて食べるとは、何とハイカラなことをするもんなのだろう🤣っていうことで「ハイカラうどん」と呼ぶようになったらしいんだよ。

「きつね」のお話には「京都編」があって、これまた長いお話になるんだけどね、さすが応仁の乱からの戦国の時代を上手に生き残って来た知恵やウィットを感じさせられるんだけど、覚えていたら またお話するね。

むか〜し、ぽっこり。お話はこれでおしまいだよ☺️✨