里実Part2 こういう日は帰る足が重い。寄り道したら、5時過ぎるし、結果真っ直ぐ家へ帰るしか道はない。ギィーと玄関のドアを開ける。ただいま。蚊の鳴くような声で家へ入る。玄関には母さんの靴と父さんの靴があった。するとリビングから、怒鳴り声が聞こえてきた。いつもの事。でも何かが違う。そっとリビングのドアを開けると、そこには割れた食器、倒れたイス。そして、剥がれ落ちた弟達の絵が父さんの足によって踏み潰されていた。それを見た途端、憎しみや憎悪で胸がいっぱいになった。弟達はこれを持って帰った時言っていた。パパに見せる!と。それが今、踏まれている。ハッとした。弟達はどこだ。よく耳を澄ますと2階から泣き声が聞こえてくる。急いで部屋へ行き弟達を抱きしめた。パパが、ぼくのえ、ふんだぁ!と言っている。ちっ、なんでだよ。誰の気持ちも考えないのか?家ぐらい、ゆっくり出来ないのかよ。最悪。親ガチャハズレだっ!
瑠都Part2 はぁっはぁっはぁっ毎日公園でリレーの練習をしている。校区内の端っこ。生徒が誰もこなさそうなとこで。走りながら考えていたのは、2組のいじめのこと。2組でいじめ。そう聞いたときは信じられなかった。多くの人が2組に覗きに行って冷やかしたり、煽ったりしたらしい。それで2組抜きの緊急学年集会が開かれた。先生たちはみんな渋い顔をして校長の方を見ないようにしていた。そりゃいじめがありましたって認めてるようなもんだから。その集会は1時間以上続いた。最後の方はただの校長の文句だった。あなた達がしっかりしてくれないと先生たちが困りますとか内申のことを忘れたのかとか。あなた達はダメダメなので私は呆れてます。最後のやばい。つまり生徒を諦めてるてこと。教師としてどうなのって思わず口に出しそうだった。そしてその後リレーのアンカーだけ集められた。そして、たった一言。リレーのアンカーは学級委員にする。どーなんだよっ!この学校!!
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