3Day
勝手に足が動く。
どこか見覚えのある所についた。
もうすでに彼女は椅子に座っている。
彼女はふいにこちらを向き
「やっほ」?
という。
ゆあん「やっほ。」
そのあとくだらない話をした。
窓から見る桜は八重桜~とか、奥の山の標高は107メートル~とか。
そんな何気ない話だけでも楽しい。
少しすると、話のネタが付き、無言の空間が彼女との間に流れる。
僕は、この空気嫌いではない。
僕はここにいる。
と包み込んでくれているみたいな空気だからだ。
なんでも、わかっている。心が通じ合っている_
そんな暖かい心がある気がするのだ。
ふいに彼女が話し出した。
「私、友達がいたんだ。」?
ゆあん「うん。」
「幼稚園からの友達でね、喧嘩、1回したことあって泣かせちゃったんだよね。」?
・・・友達と、喧嘩。したことあるんだ。
ゆあん「、うん」
「でも、その友達には笑顔でいてほしいとおもったの。だから、約束したんだ。」?
ゆあん「どんな?」
「その友達のことを一生泣かせないっていう大切な約束。」?
ゆあん「泣かせてない?」
少し、不安になった。
何分か時が過ぎる。彼女は静かに答えた。
「・・・泣かせちゃったんだよね。」?
悲しげな笑みを浮かべた彼女を責めることも、慰めることもできなかった。
なんで?なかせたの?大切な約束だったのに?
それ以上知っちゃいけない気がして、口が動かなかった。
キィー
「時間、来ちゃった。もう行くね。また、ね。」?
椅子を引く音。
何かに似ている音だった。
思い出せそうで思い出せない。
椅子を引く音はなかなか、頭から離れなかった。
4話
3Day






