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朝日がカーテン越しに柔らかく差し込み、昨夜の余韻を残したまま布団の中で目覚めたみこと、ひまなつ、こさめ。三人とも腰や体のあちこちに痛みを感じながら、ゆっくりと体を起こす。「うぅ…腰が重い…」「あぁ…体がバキバキだ…」と小さな声を漏らしつつ、それでも互いにちらりと顔を見合わせ、照れつつもくすっと笑ってしまう。
キッチンではすち、いるま、らんが手際よく朝食の準備をしていた。ホットプレートでパンを香ばしく焼き、野菜や卵を丁寧に挟んでサンドイッチを作る音や香りが部屋中に広がる。
すちはみことの元へ歩み寄り、まだ体が辛そうなみことをそっと抱きかかえる。
「はい、ゆっくりでいいから」
優しく声をかけ、口元に小さく切ったサンドイッチを運ぶ。みことは頬を赤く染め、ほんの少し恥ずかしそうにしながらも、すちの手の温かさと安定感に身を委ね、ゆっくりと口に運ばれる食事を受け入れる。
すちは微笑みながら、時折髪を撫で、体をさすり、みことが安心して食べられるよう気遣った。
らんはこさめのところへ行き、サンドイッチを一口サイズに切り分ける。
「これなら食べやすいだろ」
穏やかな表情で声をかけ、軽く頭を撫でる。こさめは眠そうな目をこすりながらも、らんの手の温かさにほっとした表情を浮かべ、にこっと微笑む。
「ありがとう、らんくん」とぽつりと呟き、安心して膝の上に座っていた。
ひまなつは「食べられない…」と小さく声を漏らすが、いるまが器用にヨーグルトを小さくすくって差し出す。
「ちょっとだけ食っとけ」とにやりと笑ういるま。ひまなつは恥ずかしそうに視線をそらしながらも、手を伸ばして受け取り、ゆっくりと口に運ぶ。いるまは手を添え、食べやすいように少し支える。ひまなつの肩や背中に指先で触れ、自然に温もりを感じさせながら食べさせる仕草は、さりげなくも心地よい親密さを伝えていた。
食卓には、香ばしいパンの匂い、ヨーグルトの爽やかな香り、みんなの柔らかな笑い声が混ざり、穏やかな時間が流れる。
昨夜の激しさと痛みを抱えつつも、お互いを思いやる目線や手の動きに、絆の深さを改めて感じていた。
ひまなつやみこと、こさめは、抱きしめられる温かさや優しい手の感触に心も少しずつほぐれていき、自然と小さな笑顔を浮かべた。
朝食を終え、少しずつ腰の痛みが和らいできたみこと、ひまなつ、こさめ。それぞれ体をさすりながらソファや椅子に腰を下ろしていると、自然と手や体が触れる瞬間が増えていく。
みことは、すちがそっと肩に手を置き、自分の背中を優しく撫でるのを感じて、思わず小さく頭をすり寄せる。
「ん…」と甘く小さな声を漏らすみことに、すちは微笑みながら「ほら、無理しなくていいんだよ」と囁き、指先で髪を整える。みことの目がじんわり潤み、ぽやっとした笑みを浮かべた。
ひまなつはいるまの腕に体を預け、肩をくっつけるようにして座る。いるまは軽くひまなつの背中をさすりながら、腕をゆっくり巻き込み、「起きてられるか?」とからかうように小さく笑う。ひまなつは恥ずかしそうに顔を逸らしつつも、自然と体を預けている自分に気づき、くすぐったそうに肩を揺らす。
「もう、ちょっと…だけね」とぽつり。
いるまは笑いながら耳元で「かわいいな」と囁き、肩越しに軽くキスをした。
こさめはらんの膝の上でまだうとうとしつつも、寝ぼけた声で「らんくん、もう少し一緒にいよ?」と甘える。
らんは微笑みながら頭を撫で、「いいけど、起きたらまた色々やんぞ」と優しく声をかける。こさめはふにゃっと笑いながららんの裾を握り、軽く顔をうずめた。
その様子を見ていたみことが、ぽそりと「こさめちゃん、かわいいね…」と小声で言うと、すちはみことの頭を軽く撫で、にやりと笑いながら「みこちゃんもかわいいよ」と耳元で囁く。みことは顔を赤らめ、つい小さく笑ってしまった。
ひまなつは、いるまの腕にすっかり甘えきって、足先をそっといるまの足に絡ませる。いるまはそれに気づき、「お前、何してんだ」と軽くからかいながらも、ゆっくりと手を重ね、互いの温もりを確かめ合う。ひまなつは「…いや、別に…」と照れながらも離れられず、くすぐったそうに微笑んだ。
激しかった夜とは違う、優しく甘い時間。互いを気遣いながらも自然と距離が近く、笑い声や柔らかな手の動きが部屋中に広がる。こうして、朝のほのぼのしたイチャイチャタイムは、みんなの心をふんわりと温めていった。
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チェックアウトの時間が近づき、部屋の中は荷物整理のざわめきと、ほんのり疲れた空気に包まれていた。みこと、こさめ、ひまなつはまだ腰が重く、体を起こすのも一苦労で、動くたびに「あ…痛い…」と小さな声を漏らす。
すちはそんなみことの隣にしゃがみ、やわらかく手を添えて体を支えながら、持参したセーターを差し出す。
「これ、暖かいし動きやすいから」
微笑むその顔に、みことはつい目を細め、恥ずかしさと安心感で顔を赤らめる。
すちは腕をゆっくり通し、首元を丁寧に整えると、軽く頭を撫でた。
「ほんと可愛いね」
みことの体は自然とすちに寄りかかり、まるで温もりを求める子猫のように小さく震えた。
隣では、らんがこさめの背中を支え、シャツを腕に通してやる。こさめは眠そうに目を細めつつも、袖を通すたびにくすぐったそうに身をよじる。
「らんくん、や、やめて…」
声を漏らすこさめに、らんは笑いながら
「ほら、動けないんだから仕方ないだろ」と囁き、肩や髪を優しく整える。その手の温もりに、こさめの体は小刻みにぴくんと反応し、頬が熱を帯びていた。
ひまなつはいるまに服を手渡され、腰や背中を軽く支えられながら着替えを進める。いるまの手が背中に触れるたびに、ひまなつは無意識に体を預け、心臓が早鐘のように打つ。いるまはにやりと笑いながら、「お前、これ着ると似合うな」とさりげなく褒め、ジャケットを羽織らせる。その言葉にひまなつは目をそらし、頬を赤く染めるが、体は自然といるまの温もりに反応してしまっていた。
三人はそれぞれ着替えを手伝われながら、無言のうちに甘い独占感を味わっていた。すちはみことに自分のセーターを余分に着せ、らんはこさめに少し大きめのシャツを羽織らせ、いるまはひまなつにジャケットを渡す。そのたびに、「俺のもの」という気持ちがじんわりと滲んだ。
着替えを終え、心も体も温められたまま、穏やかな余韻に浸るのだった。
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チェックアウトを済ませ、広い駐車場でレンタカーに向かうと、すちはためらわずにみことをそっと抱き上げた。
みことは「わっ」と軽く驚くが、すちの腕の温かさに自然と身を委ねる。助手席に座らせると、すちはシートベルトを優しく調整しながら「今日は疲れてるだろうし、寝てていいよ」と微笑む。
その声にみことは、ほんのり頬を赤くしながらも視線をすちに向け、横顔にうっとりと見惚れた。柔らかく曲線的な顎や、運転に集中しながらも整った顔立ちに、心がじんわりと温かくなるのを感じた。
後部座席では、らんがこさめを抱え、腕の中にすっぽり収める。こさめはまだうとうとしており、らんの胸に顔を埋めたまま小さく息を漏らす。らんは笑みを浮かべ、「ほら、寝ろ」と優しく頭を撫でる。こさめの柔らかい髪や肩の感触に、らんも心地よさを覚えつつ、自然と手を添えて抱き締めていた。
その後ろでひまなつを抱えるいるま。寒さで体がすくんでいるひまなつは、いるまの胸にぴったりとくっつき、離れようとしない。いるまは「寒いのか?」と小声で問いかけ、背中や腰を軽く撫でながら、ひまなつをぎゅっと抱き締める。ひまなつは安心感とぬくもりに包まれ、体を預けることで自然と眠気が増していった。
車内は静かで柔らかな空気が流れる。窓の外を流れる景色よりも、むしろ隣にいる相手の存在が、各々の意識を占めていた。
みことは助手席で眠気と恍惚の狭間に揺れつつ、すちの腕の温もりや、運転に集中する横顔を目で追う。指先でシートの縫い目を触れながらも、時折すちの手の動きや微笑みに胸が高鳴っていた。
すちはハンドルを握り、アクセルを踏みつつ、みことの視線をちらりと感じて微笑む。「…かわいいな」と小さく呟き、助手席のみことも恥ずかしさと幸福感で頬を染める。外の寒さとは対照的に、車内は6人のぬくもりで満たされ、穏やかで甘い移動時間がゆっくりと流れていった。