テラーノベル
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佐久間が岩本を意識するようになって3ヶ月。
黙って、岩本を見つめていた。
これは何かの間違いだし、間違いでなかっても言えない。
そういう苦しい想いを抱えていても、いつも明るく元気そうである。
メンバーと笑いながら会話をしていても、意識のどこかで岩本のことを考えている。
この気持ちはなんだろう?
もしかして、これが恋だろうか?
そんなのおかしい。
いつも、そう自分の気持ちを否定してきた。
誰にも言えない。
心細さがあった。
半年を過ぎる頃には、気持ちを抑えることが難しくなってきた。
でも、言わない。
岩本には道を踏み外してほしくない。
自分だけが違う道を行けばいい。
抑えきれない想い。
それでも、岩本のため抑えてみせる。
こっちの道にこないよう、佐久間の想いは封印する。
向井ーさっくん元気ないで?
佐久間ー佐久間は元気でありまーす。
向井ーまた無理しとるがな。
佐久間ーありがとね、大丈夫。
岩本ー具合悪いのか?
佐久間ー大丈夫だよ。
岩本ー佐久間が元気ないと、心配だからな。
佐久間ー元気元気。
岩本に心配されて嬉しい。
だけど、メンバーだから。
そこに特別な理由はない。
岩本は誰にでも優しい。
それにも理由はない。
そんな人を想ってもどうにもならない。
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