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弟戦士はハンマースライムに斬りかかる。
ズバッと小気味の良い音がして、ハンマースライムはダメージを受けたようだ。やっぱり、形がハンマーっぽいだけで、プルプルボディなんだろうか…。
ハンマースライムがくるっと一回転すると、弟戦士目掛けて、地面から土の槍が何本も突き出てきた。
なんと、この見た目で魔法が得意なのか!?
驚いたが、よく考えれば、大地のハンマーとの合成だから、地の魔法もいくつか持ってるんだな。
この思わぬ攻撃により、弟戦士はもちろん、巻き添えをくって、女戦士までが土の槍で傷ついてしまった。
「アイカちゃん!」
魔族魔術師が叫ぶ。
そして、全員の視線が、魔族魔術師に集中した。きょとんとしたあと、魔族魔術師はこれまで見た事がないような笑顔を見せる。
相当嬉しいんだな。
魔族魔術師が両手を高く掲げると、パーティー全員の体がキラキラと光る。復活1発目の魔法は、全体回復魔法だった。
「おーっと!グリードさん、ついに魔法が使えるようになったのか!?どうやら、回復魔法を放ったようです!!」
キーツの叫びに、カフェは大きく揺れた。
「さあ…どう料理されたい?愛しのアイカちゃんを傷つけた罪は重いぜ?」
ニヤニヤと笑いながら、右手に魔力を集めていく。素早く詠唱したかと思ったら、無数の闇色の刃がハンマースライムを襲った。
あっけなく倒されてしまったハンマースライムに危機感を覚えたのか、大天使の兜スライムは光のビームを放った。
魔族魔術師に炸裂したサンビームは、左肩を貫通する。
「痛ってぇ…!ちくしょう、こいつも聖属性か!俺の闇魔法も効きが悪いし、なんなんだ一体…!」
悔しげに呟いて、回復魔法を唱える魔族魔術師。
「あ、そうか…」
モニターを前に、ゼロも何かを納得したように呟いた。
「?…どうした?」
「いや…ダンジョン、聖属性になったから…。それで闇魔法の効きが悪かったり、聖魔法の効きが大きかったりするんだろうなぁ…と思って」
……あ、なるほど。
そう言われて見るとそうだ。10%って、考えてみれば結構違うもんな。やっぱり、体感で分かるくらい違うんだ。
魔族魔術師は、闇魔法を諦めたのか、火焔系の魔法で対抗するようだ。右手の中で勢いを増した炎の玉を、大天使の兜スライムに向かって放った。
コメント
1件
ああ、魔族魔術師がついに本気出したね!「愛しのアイカちゃんを傷つけた罪は重いぜ」って台詞、笑ったけどカッコよかったな。全体回復からの怒りの連続魔法、待ってた感がある。それとゼロの「ダンジョンが聖属性になったから」って考察も鋭いし、世界の仕組みがちゃんと戦闘に影響してるのがいい。回復できる仲間がいるってだけで戦い方が変わってくるの、熱い。次も気になるな!