学歴
母親曰く「私は父親が早く死んで家が貧しくって、高校へ行きたくても行けなかった。」と。母親は父親が居ない負い目と妹二人、働きに出ている母親(祖母)の為に、中学迄猛勉強をしており、成績は上位の方だったらしい。
彼女の嫌らしいところは「あたしなんか中卒で学がないから」と、それを盾にするところだった。祖母は恐らく、そんなに、勉強なんかする必要は無いと思っていたはずで有り、祖母は明治生まれで頭皮に髷のハゲが有り水商売出身だった。
そんなに学歴に執着するなら結婚して専業主婦になるより、夜学に行って勉強を続ければ良かったのである。
世間一般の人間の有るものを全て手に入れ、それ以上の生活をしたがったと言うのが母親像で有る。
母親の死後思ったのは、彼女はなるべくして中卒に甘んじたという事で有る。例えば、小学校の感想文等、手づたってもらいたくは無いが、母親が口を出した時、「可哀想だった」「とてもうまかった」「綺麗だった」という感情の表現しかしない。自身の考えた意見が皆無なのである。「私は家庭の事情で学業を断念したが、又始めたい」この意見は一般の知識人が認めるところだろう。母親の言わない意見は「私は行きたくても高校に行かれなかった。子供にはその思いはさせたく無い」これは親としては立派であるも、子供が学業を極めたいかどうかわから無い。
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