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キーンコーンカーンコーン
学校の終わりを告げるチャイムが鳴った。
俺は人と話すのが苦手だ。だから、みんなが帰るまで図書室に逃げて、ゲームをする。それが日常だ。
でも図書室はいつも1人ではない。
毎回一番前の窓側の席にしずかにほんをよん静かに本を読んでいる、名前も知らない男子がいた。俺はそいつの名前を知りたい。だだそれだけの関係のはずだったのに…
でも名前を知る機会は意外と突然訪れた。
俺はいつものように図書室に逃げた。けど今日はいつもの姿がなかった。俺は少し戸惑った。けど、知らない顔ぶれが図書室の前の扉でゲラゲラと喋っているのが聞こえた。盗み聞きするつもりもなかったが聞いてしまった。
「今日海休みなのつまんねー笑」
「いつも図書室行ってるけどなんでなんだろ」
「静かだし海とか本なんて読まなさそうなのにさ笑」
「まあ帰ろーぜ」
「海の家でも寄るかーー」
俺は初めて知った。あの男子の名前が
『海』ということを。
知って何かがあるわけでもない。喋ってみたいとも思った。けど、俺にはその勇気すら振り出せなかった…
けどそれからの日常は変わらなかった。
俺はひたすらに図書室の端でゲームをして
海は本を読む。なんとも言えない距離感だった。俺たちの関係は『知り合い』その程度だ。
−桜が舞う頃になりクラス替えの季節になった。
俺はクラスはなんでもいい。けど俺は衝撃を受けた。クラス名簿に「小笠原海」という文字があった。俺は正直言葉が出なかった。
next…
新学期になり
コメント
1件
図書室の距離感、すごく好きです…!同じ空間にいるのにまだ名前すら知らなかったふたりが、クラス替えで一気に近づく――あの「小笠原海」って名簿を見た瞬間の衝撃、胸がギュッと鳴りました。次、どうなるのか気になりますね💙💜