今日はスタジオで練習の日。
少し早めに来てた若井は、スマホで何かを見ていていた。
たまに足をバタバタさせたり、ニヤニヤしたりしている…
「おはよ〜。」
「あ!涼ちゃんおはよ。」
一瞬、チラっと藤澤を見て挨拶するが、また目線はスマホの画面に。
「若井、何見てるの?」
その熱心な様子が気になり、藤澤は若井のスマホ画面を覗き込む。
「あ!これ!」
「あ、涼ちゃんも見た?」
画面に流れていたのは、大森がゲストとして出ていたYouTubeだった。
「僕、昨日家で20回は見た!」
「…20回はキモいかも。」
藤澤に少し引きつつも、画面から目を離さない若井。
藤澤も、昨日散々見たのにも関わらず、若井と一緒に画面から目を離せなくなる。
「おれ、ここのえーんのとこ好き。」
「めちゃくちゃ分かります。」
「「…小型犬!」」
「はじめてのおつかい…尊い。」
「はわぁ〜、もとぅーきー頑張れ〜。」
「もとぅーきーw」
そして、毎回同じところで反応する二人。
「今、スタッフさんが近くに居たら絶対チラッて見るポイントだよね?」
「そうね。面白い事言ったよってね。」
パチパチパチ…
(同じところで拍手する二人)
「噛み合うってなんだよっ。」
「むしろ噛まれたい!」
二人してジタバタ悶えつつも、暫くして動画は終了した。
「…もっかい見る?」
「見る。」
飽きもせず、また最初から再生して見ていたその時…
「おはよございまーす。」
まだ少し眠たそうな大森がスタジオに入ってきた。
「元貴おはよー。」
「おはよ、元貴。」
挨拶を返す二人が仲良さそうにスマホの画面を凝視しているのが大森は気になる。
「…二人とも何見てるの?」
大森が近付いていくと、慌ててスマホを隠す若井。
そんな事をされると、余計気になってしまう。
「ちょっと、何隠してんだよっ。」
大森は無理矢理若井の手からスマホを奪い取ると、画面を確認する。
「これ、昨日でたYouTubeじゃん…」
大森が二人を見ると、少しニヤニヤしながら大森を見ていた。
「なに?」
「元貴、小型犬だもんね?」
「えいっ。」
「は?」
「ちょっかい出したら噛むかなと、思って。」
からかってくる二人に、少しイラッとした大森は、頬をつついてくる藤澤の指をカプっと噛んだ。
「え!ズルい!」
そう言って、若井も大森の前に指を出す。
ガブッ
「痛っ!おれだけ強くない?!」
大森に噛まれ指をブンブン振る若井。
「ご満足?」
大森は、ふんっと鼻で笑うと二人の所から離れていった。
「ふぁ〜…噛んでもらえたね。」
「ね!…おれだけなんか当たり強かったけど。 」
「うれしいねっ。」
「うん、うれしぃ。」
大森が去った後、今度はニヤニヤと自分の指を眺める二人であった…
-fin-
コメント
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アイコン変えました?私よにのちゃんねる本当好きすぎて初めてのおつかいとか発狂案件でしたね笑笑今回のほのぼのも美味しかったです😽