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泣いている彼女に気づいた友達が、彼女に駆け寄る。
「どうしたの?大丈夫?」
「何があったの…!」
「誰だよ夢望泣かせた奴!」
僕は彼女の事をよく知らないから、見ているだけだった。
「…優?」
「あ、ごめん、何?」
「次移動教室だから早く食お」
「そうだね」
僕は箸を持ちながら、チラッと彼女を見た。
涙を拭いながら、一瞬目が合う。
僕は何もできず、目を逸らしてしまった。
その日から、僕は自然と彼女を目で追うようになっていた。
友人からはこう言われた。
「お前、夢望のこと好きだろ」
「いや?」
「じゃあなんでいつも見てるんだよ」
「…この前泣いてたから、ちょっと心配で」
そう言うと、方を叩かれる。
「痛っ」
「お前名前の通り優しいよな〜!」
「んなことないけど…」
僕は気づいてなかった。
彼女も僕を見ていたことに。