テラーノベル
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ー 三ヶ月後 蝶屋敷 ー
🌸「もう桜も満開やな、」
🍳「…綺麗っすね、」
人を喰う鬼がいない世界になった。やけど引き換えに、あまりにもたくさんのものを失った。それでもわしたちは生きていかなければならない。この体に明日が来る限り。
🍳「やっぱり、手握ったりも出来ないんすか?」
「こっちの手、お爺ちゃんみたいにしわしわになっちゃったっすね、」
🌸「そうやなぁ、上げ下げくらいは出来るんやけど…」
「肘から下は触られてるのもわからへんわ、」
🍳「そっすかぁ、」
🌸「元々無くしてるものやしなぁ、こっちの目も形が整ってるだけで、機能してへんし。」
「わしなんかより、ニキはんは大丈夫なんか?」
🍳「僕は全然平気っすよ!」
🌸「傷が残るやろうなぁ、、皆にも申し訳ないわ、」
🍳「そんなこと気にする人いると思うっすか?」
「もう謝るのは無しっす!次、謝ったら、おでこはじくっすからね、」
🌸「つむぎはんはわしがニキはんを噛んだ時、終わったと思ったんやて、」
🍳「なははっ、それは思うっすよねぇ。」
「僕も本当に駄目かもって何度も思ったっすよ、」
🌸「笑主はんの話やと、泉はんの薬があったことと、一番最初に噛んだのが、ニキはんやったことが僥倖やったって、」
🍳「そうなんすか?」
🌸「あぁ、ニキはんは一回鬼になって、人間に戻っとる体やから、抗体を持っとるんや、」
🍳「こーたい?」
🌸「燐音の細胞に対して免疫があったらしいで、」
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🧭「泉さんの薬と、ニキさん。もしどっちかが欠けていたら、キミは人間に戻れなかったと思うよ。つくづく運のいい奴だと思う。」
「そして、キミの鬼として素質。ずば抜けてると思うよ。一瞬で太陽を克服したし、燐音よりニキさんより…キミには鬼の素質があったんだ。」
「ギリギリまで自我が消えずにいられたのも、凄いことだよ。」
「本当によく頑張ったね。えらいと思うよ、キミは。」
🌸「いや、そんな…わしはよぉさん周りの奴らに助けてもらって、やっとやから…」
🧭「冗談で言っているんだよ。真に受けない方がいいよ。」
「キミなんか下の下だと思うよ。……顔見てたら落ち着かなくなってきたよ。おれは帰るから!」
「じゃあね。」
🌸「……笑主はん、死なんといてな。神無はんのことずっと覚えてられるんは笑主はんだけやろうし、」
🧭「…、、」
扉が閉まり
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🌸「笑主はん、大丈夫なんかな…ふらっといなくなって、それきりやし…心配やわ、」
🍳「そっすね、、」
🌸「あ、そうや。それとつむぎはんたちおらんかったけど、知らんか?具合悪くなったりしてへんよな?」
🍳「青葉くんたちは大丈夫っすよ。今日お館様のところに行ってるらしいっす、」
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🎭「来てくれてありがとうございます。 今日が最後の柱合会議となります。」
「晃牙、つむぎ…呼び捨てで申し訳ございません。柱は二人だけになってしまいましたね。他の子供たちも大勢いなくなってしまいました。けれど、私たちは鬼を滅ぼすことができました。」
「鬼殺隊は今日で解散します。」
🐺&👓「御意。」
🎮「長きに渡り、身命を賭して__」
🔮「世の為、人の為に戦って戴キ、尽くして戴いたこト__」
🎭「天祥院家一族一同、心より感謝申し上げます。」
頭を下げて
👓「!顔を上げてくださいませ!!」
🐺「礼など必要ございません!鬼殺隊が鬼殺隊で在れたのは、天祥院家の尽力が第一__」
👓「渉様が立派に務めを果たされたこと、御父上含め、天祥院家御先祖の皆様も誇りに思っておられることでしょう。」
🎭「!ありがとうございます…っ、!」
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☀️「こはくくん!!ニキくん!!」
「明日には静養を終えて帰るんだよね?」
「落ち着いたら、巴邸にも遊びに来てね!これは巴邸の住所とお土産のお菓子だよ!」
🌸「!あんがとな、」
🍬「こんにちは〜♪ほら、礼瀬くん、はよぉ、!」
♣️「は、はいぃ、、」
☀️「何を遠慮しているんだね!元隠だとは言え、堂々としないとね!」
🌸「わざわざあんがとなぁ、」
♣️「ええ、」
「えっと…柱の千秋さんの鍔を付けて戦っていたんですよね。両親の代わりにありがとう、と伝えておきます。あの方もきっと喜んでると思います、」
🌸「こちらこそ、代わりに来てくれてあんがとなぁ。」
♥「うーん、、どうしたのォ…」
「ぎゃーっ、!?!?また来てるよォ!!刀鍛冶集団がーっ!!殆ど毎日来てるじゃん!やだァ!!」
「増えたァァ!?!?何で皆示し合わせたみたいに同じ時間に来るのォ!!病室がギチギチになるから辞めてよォ!! 」
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🐯「(お腹減ったッス…)」
ー 蝶屋敷 厨房 ー
🐯が盗み食いをして
🏹「!盗み食いをしましたね?」
🐯「し、してないッスよ!」
🏹「口いっぱいに詰め込んでいますが、、」
🐯「(なんですぐ気付くんスか、、強いんスかね…)」
🏹「…お腹を空かしたなら、こちらをお食べください。」
お盆を差し出し
🏹「このお盆に乗っているのは、あなた専用なので。これだけはいつでも食べてよろしいですからね。」
「だから、盗み食いは辞めてくださいね。」
🐯「!…♪、、」
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🌸「坊〜、」
🐰「こはくん、!」
🌸「近くで見ると凄いな、この桜の木。」
🐰「ですね。」
「…初代花の呼吸の剣士が植えた桜らしいです。”必勝”という名前が付けてあるんですよ。」
🌸「へぇ、、洒落てんなぁ、」
🐰「叶いましたよと、教えてあげたいです。」
🌸「…やな。」
「…目、大丈夫か?傷も、」
🐰「ええ、全然見えないわけではないので、」
🌸「ほんまか?」
🐰「はい。傷も全然痛くありません、」
「…先程、風柱様も来てくれたんです。」
🌸「!ほんまか?わしも挨拶したいわぁ、」
🐰「是非して来てどうぞ。まだいらっしゃると思います。」
「蛇柱様のお友達の『まどもあぜる』をくれたんです。すごく賢いのですよ。」
🌸「おぉ、『まどもあぜる』…!良かったなぁ、」
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🍳「あ、こんにちは!!」
🐺「あぁ……」
🍳「怪我は大丈夫っすか?」
🐺「あぁ、、まぁ…」
🍳「なら良かったっす!」
🐺「…悪かったな、色々。燐音倒した後も一悶着あったらしいが、俺様はその間寝てたしよ、、」
🍳「なははっ!僕なんて二年くらい寝てたことあったっすよ!それに比べたら、全然大したことないっすよ!」
「こはく兄さんも戦いの後、一 ヶ月ぐらい殆ど寝てたし__」
「僕、寝るの好きなんすよ!」
🐺「!…」
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🐱「俺、寝るの好きなんだ!腹減らないし、!」
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🐺が撫でて
🐺「元気でなァ、、」
🍳「!、、」
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🌸「!つむぎはん、!!」
🍳「青葉くーんっ!!」
🌸「!髪切ったんやな、」
👓「ええ、まぁはい、」
🍳「似合ってるっすよ!」
👓「ありがとうございます、」
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ー 墓地 ー
♥「これ絶対、今日中に終わんないよォ…」
「どれだけ墓あると思ってるのォ?全部に花供えてたら、こはくっちの家行けないよォ…」
🐯「俺がやってやるッスよ!!」
花を撒き散らし
♥「ちょ、ちょっとォ!!」
🌸「鉄虎はん、!!」
♥「もう日が暮れちゃうよォ…お腹減ったよォ、」
🐯「…何を背負ってるんスか?」
♥「師範の遺骨だよ、」
🐯「へぇ、、」
🍳「あっ、氷鷹さんっ!!」
🐧「!、」
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🌸「(…柱の奴ら、真緒はん、姉はん達__)」
よぉさんの人に助けてもらってわしもニキはんも戻ってくることが出来たで。
大勢の人の命が失われた。やけど、精一杯力を合わして、皆の願いは叶ったで。
これからまた、どんなにつらいことがあったとて、助け合い、前を向いて生きていくな。
みんなに繋いでもろうた命でわしたちは一生懸命生きていくな。
「おかえり」
🌸&🍳「!、、」
目を合わせて
ただいま。
ただいま。
帰ってきたで。
帰ってきたっすよ。
ただいま…
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コメント
12件
これの上弦バージョンみたいです!