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kr×sm 首/絞/め
*学パロ(高校生)
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今日も放課後、生徒会副会長としていつも通り仕事を進める。会計と会長は部活があるらしく先に帰っていった。生徒会室に残されたのは書記と俺のふたり。俺の仕事仲間であり片想い相手である彼は、既に仕事を終えているらしく生徒会室の掃除をしていた。
sm「おい、まだ終わんねえのかよ。早くしろって、一緒に帰りたいって言ったのきりやんだろ。」
kr「ごめんって、すぐ終わらせるから待って。」
彼がはあ、と深く溜息を吐く。掃除に飽きつつあるのか箒を動かす手が遅い。申し訳なさを覚えながらも手を動かす。
sm「..あと10分で終わらなかったら俺帰るからな。」
kr「は?!もう..わーったから!!すぐ終わらす!」
そして普段なら15分程かかる作業を8分ほどに短縮させ、息をあげながらも仕事を終わらせた。
kr「..ッは、はい。お待たせ!待たせて悪かったな!」
sm「おせえって。..まあいい。帰るぞ。」
kr「そ、その前に待ってスマイル。少しだけ話があんだけど..」
sm「..何?」
彼が箒を掃除用具入れにしまい、こちらに近付いてくる。こてん、と首を傾げるその姿も可愛らしい。
kr「あの、さ。..俺前からお前のこと好きだったん、だよね。良かったら..俺と付き合ってください!」
sm「は、はァ?好きっていつから」
kr「..中学、同じクラスになった時から。」
sm「同じになったのって中2の頃だよな、じゃあ..4年間も?」
kr「..ああ、そうだよ!ずっと、ずっと好きだった。だから..俺の恋人になって。」
緊張で汗が止まらない、声も震えてる気がする。スマイルの顔を直接見れなくて、思わず俯いてしまう。
sm「あ〜〜〜..うん。..すまん。俺はきりやんの気持ちに応えられない。」
kr「..そ、そうか。そうだよな。男同士だし..」
当然と言えば当然の返答に凹みそうになる。過剰に自虐しそうになる口を止め、はは、と乾いた笑いを零す。
sm「..正直、気持ち悪い。」
kr「…….え?」
sm「そういう目で、見ないでくれ。ただの友人じゃ物足りねえのかよ。きりやんがそういう奴だとは思わなかった。」
突然飛んできた否定の言葉に、かひゅ、と喉が鳴る。掠れた空気が吐き出される。目を見開き彼を見れば、気まずそうにも拒絶を表す瞳。目が合えば視線は外されてしまった。
kr「..なんだよ、それ。俺はこんなにも想い続けて..やっとの思いで告白したってのに、お前、お前..!!!」
こんなにも我慢してきて、玉砕覚悟ではあった。でも、でも!!
kr「そんなに否定することねえだろ!!」
sm「..あ゛がッ?!?!」
勢い任せに彼に飛び付けば床に押し倒し、彼が打ち付けた頭に痛みを覚える暇も与えず馬乗りになれば首に手をかける。
kr「なあ、流石にノンデリが過ぎるんじゃねえの?!お前が受け入れられないのはしょうがねえけど..でも、でも!!!!」
sm「う゛〜〜..!!は゛な゛せ゛..!!」
kr「..俺が女に生まれてくればよかったか?!なぁ!!それならあんな酷いこと言わなかったか?!おい、訂正しろよ!謝れよ!!!俺の数年間の想いを返せ!!」
sm「あ゛..ッ、ひ、すま゛ッ、ごめ..!!」
ギリギリ..、頸動脈が塞がれることなんて気にせず、強く首を絞める。瞳に涙を溜め必死にもがく彼のこと、最悪なことを言われた今でも大好きなんだと自覚させられ胸が締め付けられる。
kr「..なぁ、キスしていい?最後に。そしたら俺も報われるかな?そうだよな、スマイルなら..許してくれるよな!」
sm「う゛あ..、やめ゛ろ..!ひゅ、゛ッ」
嫌だと目を強く瞑る彼のことも無視すればちゅ、ちぅ..と勢い任せにキスの雨を降らせる。
sm「んぐッ?!..んっ、ふッ..!」
kr「ッ、ん..♡..っは、ふう..大好きだったよスマイル。手荒な真似してごめんな。」
俺はそれだけ告げれば彼から手を離し、立ち上がって鞄を手に取る。後ろで思い切り咳き込む元好きな人を置いて勢いよく生徒会室を飛び出せば、悔しさと愛しさと、ぐちゃぐちゃになった情緒に涙を流した。