コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
本命の貴方へ
小学校から帰宅し、母親のいるリビングの扉を開ける。そこには、倒れた母と血溜まりができていた。
ベランダの方に視線を向けると、おそらく犯人であろう母を殺した男が逃げようとしていた。俺には気づいていない様子で、男はそのまま外に逃げていった。
俺はしばらくして正気に戻り、倒れた母の元へ向かう。母はもうすでに死んでいて、血が止まらない。どうして母は死ななければならなかったのか、どうしてこんなに優しい人が……?
「はッ………!」
アラームの音で目が覚める。またあの夢か…。
俺が8歳の時、母が誰かに殺された。片親だったので、それからは祖母の家で生活をしている。
「おはよう玲、朝ご飯ちゃんと食べなさいよ?」
「うん、おはよう」
俺は昔から病弱で持病持ちだ、そのせいか過保護気味な祖母は健康にすこし厳しい。
朝ご飯を食べ終え、大学に行く準備をし家を出る。
「おはよう玲!朝ご飯ちゃんと食べたよね?」
「玲奈まで…ちゃんと食べたよ、てかわざわざ家の前で待たなくていいから」
「えーいいじゃん、一緒に行こうよ」
玲奈。高校の時からの仲で、今もよく一緒に学校へ行く。
高校1年生の時、班活動で一緒になりそれから仲良くなった。まぁ、玲奈が一方的に近づいてきて、それを適当に受け流してたらこうなっただけだけど……。
「あ!ピアス、開けたんだね」
「あぁ、左だけだけど、似合ってる?」
「うん、かっこいい!私も開けようかなぁ」
そんなことを話しながら、学校に向かった。