テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
⚠注意⚠
・cpは🌟より赤水(❣️🌸×💫🎨)です。
・この小説はnmmnであり、ご本人様とは関係ありません。
・R-18の内容を含みます。(少し)
地雷でない方はお進みください!5行下から本編です。
【水視点】
「ここのれるちかわいいよね」
子供組の3人で、近日投稿予定の歌みたを聴いていたとき。突如、くにおがれるのことをそんな風に褒め始めた。
その部分は確かボイトレで習得した技術も組み込んだ、自分でも自信のある箇所だった。
「やんな!?まぁ可愛い組やからね〜」
だから褒められて、完全に図に乗っていた。
そんな興奮気味なれるとは対照的に、ちむは静かに目線を落としていた。
「……」
何も言葉を発しないちむの態度に、わざとらしく不満を表情に出してみる。
ちむとはちょっと前から付き合い始めたっていうのに、付き合ってないくにおは自然に褒めてくれたっていうのに。
ちむは全然『可愛い』って言ってくれへん…!
それを一度実感すると、余計にちむから『かわいい』って言葉を引き出したくなる。
「ちむ、もしかして焦っとる?すたぽらの可愛い担当取られちゃう〜、って」
「…は?何言ってんのれるさん、ちむの方が可愛いから」
やっぱりちむは”可愛い”にこだわりでもあるようで、れるにはなかなか言ってくれない。
最後にちゃんと言われたのなんて、いつぶりやろ?
それどころか、2人のどっちが可愛いか論争ばかりしている。…まぁ、それはそれで楽しいんやけど。
そんな喧嘩ばかりするれる達に対して、2人とも可愛いよ、と宥めるくにおは同じ子供組とは思えないほど落ち着いてる。
不満、ってほどでもないけど唯一ちむに要望があるとするなら、『可愛い』っていう愛情表現がされてみたい。
そんなやりとりを経て投稿された例の歌ってみた。その動画のコメント欄を、休憩がてら眺めていた。
れるの横で作業していたちむが眠い、とか言いながら寝ようとするのをすかさず引き止める。
「…なに?」
「見て」
手にしていたスマホの画面をちむに向けると、瞼を擦りながらそれを覗き込んだ。
手元の画面には”れるくん可愛いすぎる!”みたいなコメントがいくつもあった。
「ほら、れる可愛いって!」
「んー…?」
本当に興味がないのか、それともただ単に眠いのか曖昧な答えしか返ってこない。
「リスナーはこんなに可愛い可愛い言ってくれるのに、ちむは全然言ってくれへんなぁ〜……」
ちらちらとちむの顔色を窺いつつ、控えめに煽る。ここまで追い討ちをかけたら、さすがに言ってくれるんちゃうか?
……なんて、自分の考えが甘かった。
ちむがれるの肩をぐい、と強く押した。
その拍子に、れるがソファーに仰向けになって、その上にちむが跨ってくる。
「リスナーさんは表のれるさんで満足するかもしれないけど〜…、ちむはできないもん」
「…やから?」
「”もっと”可愛いとこ、見せてよ」
じっとれるを見つめながら前髪をさら、と人差し指で流す。
いつも、ストレートには言わないし、お互い正直になれないことも多いけど。
ほぼ双子みたいなお前の言いたいことくらい分かる。
こくんと静かに頷いて、着ていたシャツのボタンに手をかけた。
やっぱり、何度繋がってもちょっぴり不服さは残る。
表ではぶりっ子みたいな振る舞いしてばっかの奴に抱かれるのも、そいつに抱かれることを望んでしまう自分にも。
「ん、そこ…っ、」
「なーに?」
「…ちょっといいっ、ぁ、♡」
「”ちょっと”?」
自分のなかを何度も行き来するちむのそれに縋って腰を浮かせてしまう。
内壁がそぎ落とされるくらい動かれて、掠めて。
“ちょっと”どころじゃないって ことも、多分見透かされてるんだろうけど。
「れるさんの肌、まじ赤ちゃんみたい」
「んんっ、…」
すり、とちむの指先がれるの頬に触れて。なんてことない、ただのスキンシップに一々反応してしまう。
そのままつんつんつつかれたり、むにーって引っ張られたりする。
「ほっぺ食べちゃいたい」
「…好きにしろ」
そう言った瞬間に、ちむがれるの頬をそっと甘噛みする。
頬だけじゃ満足できないとばかりに腕や脚にも同じことを繰り返す。
「……いてぇ゛よ、」
「そのわりには抵抗しないじゃん」
…そりゃ少しは痛いけど。
それ以上に、ちむに愛されてるっていう痕跡がほしい。
お前に自然に甘えられないせいで愛想尽かされるんじゃないかって心配だから、どんな形であれ愛を感じていたい。
「ん、♡綺麗についた」
「どこ…?」
「ここ」
多分痕をつけたであろう場所をちむが上からなぞる。
…また首もとにつけやがって!
「お前いっつも隠せるギリギリのとこにばっかつけんなや、へたくそ」
「わざとだよ」
べ、って舌をちらつかせるちむは普段のあざとい姿の面影を残していて、そんな奴に主導権を握られてるのが悔しい。
「ん、れるもつけるから首出せ」
「もーしかたないな」
“しかたない”…ね。やっぱりちむとれる、似てるとこあるんかもな。
ちむがれるの上に覆いかぶさった状態のまま、その首もとに口を寄せる。
「…んんっ、いた……っ、」
「わざとだよ」
「真似すんなよ」
「うるせ、」
ちむはつけられた痕を見ると満足気に微笑んで、再び奥へ奥へと重みを沈めてくる。
「……そんなこと言ってる余裕あるんだ?」
「…っ、♡」
耳もとでささやく声。
普段表で出すような高さはなくて、その代わりに低く、脳までぞくぞくさせるような声。
リスナーだけじゃなくて、れるもこのギャップに弱い。……むしろ、自分がいちばん弱い自信さえあった。
「ん゛っ、ちむ、まじで…っ♡」
「ほら、余裕でしょ?”ちょっと”だけ気持ちいいんだもんね?♡」
こいつ、いつまでれるの発言根に持ってんねん…!
素直になれとばかりに動きを速めたり、奥まで押し込んだり。
そこで、本来の目的を思い出したちむが疑問を投げかける。
「ねぇ、まだなの?」
「……なにが?」
「れるの思う『かわいい』、ぜんぶみせてよ」
「…え」
…なんやそれ。突然の要求に頭を悩ませる。
れるにとっての『可愛い』…?
口ではそんな風に言ってるけど、そんなんじゃこいつは満足しない。
ちむにとっても可愛いって思うようなことをしろ、って遠回しに言ってる。
分からへん。ちむは自分の可愛さを理解してる奴やけど、その真似をしろって言ってるんじゃないだろうから。
…いや、ほんとは分かってる。確信持って可愛いって言ってもらえる、唯一の方法。
いつだっていちばん伝えたくないのに、伝わってほしいこと。
「ちむ、すき……」
やっとのことでそれだけ呟く。こんなに短い言葉なのに、それにかける緊張感はとてつもなかった。
「…ちむ?」
一瞬時が止まったようにちむも固まったけど、すぐにその糸は解けた。
「……っ、 かわいい」
「っう゛…♡」
あれだけ欲していた言葉なのに。
いざ言われると、人生のどの瞬間よりも心臓が波打った気がした。
「もう1回……、言って」
「わがまま」
「……だめなん?」
「もう……、れる、かわいい 」
いまこの瞬間だけでも「かわいい」って言葉を浴びすぎて、どうにかなっちゃいそう。
「ふん、やっぱすたぽらの可愛い枠れるにした方がええんちゃう?」
れるも前の会話を思い出して、質問をぶつける。
『譲ってやるよ』って冗談めかすのか、『ちむのほうがかわいいから!』って反撃されるのか。
「だめ、すたぽらの可愛い担当はちむだから」
でも、と言いながら顔を近づけるちむ。それにはまだ続きがあるらしい。
「れるはちむ限定の可愛い担当、ね?」
「なんでやねん、……!」
口ではそんな不満を表すセリフを吐くけど、心の中は嬉しさでいっぱいだった。
すたぽらの可愛い枠はれるじゃなくても。
世界がれるを可愛い存在として認めなくても。
ちむが『可愛い』って思って好きでいてくれるなら、それより幸せなことなんてない。
「もう1回ゆってあげよっか?」
「もうええよ……、」
「そっかぁ〜、かわい♡」
「もうええって……!」
それでもれるの顔から多幸感が滲み出てるのか、ちむは笑いまじりに『かわいい』を連呼しだす。
言われ慣れなくて照れくさいけど、だからこそ、ちむに時々かけてもらえる『可愛い』っていう単語が特別になる。
たまには飽きるくらい可愛がって、溺れるくらい愛情を注いでほしい。
そんなことを夢見ていたら、ちむはまだ緩みっぱなしのれるのほっぺにキスを落とした。
コメント
2件
ひゃぁ😭 ほん𝒎𝒐𝒏𝒆𝒚𝑳𝑶𝑽𝑬すぎです︎💕︎ 表現の仕方がすごく、なんて言うかすごくすごい✨️ 語彙力なくてすみません💦 ❣️💫嬉しいです( *´꒳`*) 更新ありがとうございますm(_ _)m
最高すぎて泣きそう、、、 もう泣いてるけど泣きそう!、、 どうやったらこんなにいいものが思いつくんだ、、、最高すぎるだろ、、、 もうなんて言ったらいいんだ?とにかく最高すぎるんだ、、