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茈 × 瑞
実は推しペア
ほんとネタ無くて過去作公開します😿
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
瑞「……遅い。」
静かな部屋に、こさめの声が落ちる。
茈「申し訳ございません、お待たせいたしました。」
俺の頭を見下すと
こさめは小さく眉を寄せた。
瑞「最近、遅れること多いよね。」
茈 「……以後、気を付けます。」
瑞「そう。」
ぴしゃり。
それだけ言って、こさめは視線を逸らした。
部屋にいた使用人達はひそひそと顔を見合わせる。
「今日も厳しいな……。」
「いるまさん、よくやっていけるよね……。」
そんな声が聞こえても、こさめは何も言わない。
こさめが何も言わないなら俺も何も言わない。
ただ、静かに頭を下げるだけだった。
夜
屋敷のほとんどが寝静まった頃。
コン、コン と無機質な音を立てて
こさめの部屋にノックをする。
「……入るぞ。」
返事も待たず部屋へ入る
ベッドの上に座っていたこさめが、ぴくりと小動物の様に肩を震わせた
瑞「……いるまくん。」
茈「何。」
瑞「……怒ってる?」
茈「何が。」
瑞「……昼。」
俯いたまま、こさめがぎゅっとシーツを握る
ああ、そんなことか と内心考えてしまうが
こさめにとっては俺に嫌われることが そんなこと では無いんだろう。
愛おしいと思ってしまうのは、俺がとっくに手遅れな証拠
瑞「……こさ、また強く言っちゃった、」
「ごめん……。」
俺は少しだけ目を細めた。
昼間のこさめは
冷たい声に鋭い視線。
誰もが怖いと思う程の完璧な主人。
…でも、今、目の前にいるのは
瑞「……嫌いになった?」
消えそうな声と潤んだ瞳。
肩を縮こませた主人…、
いや、この際主従関係なんぞ どうでも良い
瑞「……こさめのこと、嫌いになってない……?」
今にも泣きそうな声が部屋に響く
小さく息を吐いた。…興奮か呆れか。
わざとゆっくりとベッドへ近づく。
茈「……顔上げろ。」
こさめがゆっくり顔を上げる。
少し赤い目。
こさめの俺より一回り小さい手をそっと掴んだ。
瑞「っ……。」
茈「嫌いになるわけねぇだろ」
その一言で。
こさめの目がじわりと潤む。
瑞「……ほんと?」
茈「おう」
瑞「……ほんとに……?」
茈「だからなってねぇって、笑」
すると。
こさめが きゅっ手を握り返した。
離さないようにと言うように
瑞「……よかったぁ、っ…。」
ぽつりと零れた声はひどく小さい
瑞「……こさ、いるまくんに嫌われたら
どうしたらいいか、分かんないから……。」
俺は目を瞬く。
こさめはいつもそう
人前では完璧な主人。
でも、二人きりになると驚くほど脆い
主従関係は反転する
瑞「……離れないで……。」
ぎゅっと握る手に、力がこもる。
それでも弱く、腫れ物を扱うように感じる
瑞「お願い……。」
俺はわざと少し黙ったあと
握られた小さな手をゆっくり握り返した。
茈「っは、馬鹿か」
小さく落ちた声に、こさめがびくっと
肩を震わせる
瑞「っ……。
」 茈「お前、何年一緒にいると思ってんだ」
こさめの頭にぱしっと手刀を叩き込む
こさめがぱちりと瞬きをした
本気で嫌われると思ってるのか、?…
信じられない、と言いたいところだが
瑞「……え……。」
茈「今更、それくらいで嫌いになるかよ。」
瑞「っ〜〜っ、いるま君しかいなぃっ、」
こんな重くて甘くて可愛いコイツを
ずっと支えたいと思うのはきっと
使用人らしくない支配欲なんだろう
きっとこれは忠誠なんかじゃない
もっとずっと、厄介な感情だ。
コメント
5件
もう手遅れ、ってタイトルがもうね…昼の冷たい主人と夜の甘えるこさめのギャップがたまらなかったです。「嫌いになった?」って消えそうな声で聞くシーン、胸がきゅっとなりました。いるまくんの「今更それくらいで嫌いになるかよ」に、長年の信頼を感じてほっこり。でもこれ、忠誠じゃなくて厄介な感情って自覚してるところがまた…続きがすごく気になります!