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コメント
10件
若井さぁぁん!これは切ない…😭
若井ぃ"ぃ"ぃ"〜!!泣泣 がえ"っでぎで〜!!!!泣泣泣(帰ってきて〜!!!泣泣泣)
若井さんーーー! 悲しい(´Д⊂グスン
葬儀場は、変なほど静かだった。
人の声も、足音も、
全部が布で包 まれてるみたいで。
息をする音だけが、やけに大きい。
棺の中の滉斗はずっと眠ったまま。
「起きろよ」
そう言おうとしたら、
喉がきゅっと締まった。
声が、出ない。
唇だけが動いて、
音にならない。
周りの人が何か言ってる。
慰めとか、言葉とか。
全部、頭に入らなかった。
僕はただ滉斗の名前を呼びたかった、
それだけでよかったのに、
焼香の順番が来て、
手を合わせる。
願い事なんて、
何一つ浮かばない。
だって、
願う前に、いなくなったんだもん、
帰り道、
僕は一言も喋れなかった。
喉が壊れたのかな、
声を出す意味が分からなくなった。
それから。
朝起きても、
滉斗に送るはずだった「おはよう」を
何度も打っては消す。
テレビはつけっぱなし。
音がないと、考えちゃうから。
冷蔵庫には、
二人で買ったラーメンが残ってる。
賞味期限は、もう過ぎてる。
滉斗が座ってた椅子を、
無意識に避けて歩く。
夜になると、
駅前の横断歩道を見に行った。
青に変わるのを待って、
立ち止まる。
渡れない、
滉斗が渡った、その場所を、
僕は踏めなかった。
「……また明日」
声に出してみたら、
やっと、少しだけ音になった。
でも返事はない。
僕はその場にしゃがみ込んで、
初めて、ちゃんと泣いた。