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君と僕の世界

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君と僕の世界

1 - あの日のイントロダクション

♥

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2025年04月21日

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「・・・元貴、ちょっと相談したいことがあるんだけどいい?」

事務所で打合せした後、珍しく若井が深刻そうな表情で話しかけてきた。

「それ、二人だけの方がいい?」

「できれば・・・。」

「分かった。会議室で話そう。」

マネージャーに言って会社の会議室を一つ貸してもらった。

「で、相談って?」

「大切な時期に迷惑をかけてごめん!」

「何したの・・・?」

「・・・昔とあるグラビアアイドルとDMして、それがネットに出るかも・・・。」

「は?」

若井は週刊誌の記者と思われる人物とのやり取りのDMを見せた。

記者からのDMは、グラビアアイドルとのSNSでのDMやり取りのスクショと、付き合っていることを思わせるラインのスクショ、そしてこれは事実かどうかの確認とこの事を記事にする旨が書かれていた。

「グラビアアイドルとのやり取りは随分前みたいだけど?」

「彼女と別れた後相手からDMきて、それでなんとなく返してたら・・・。」

「付き合った?」

「・・・・。」

「付き合ってたんだな。」

ため息をついた。まぁ、相手のグラビアアイドル調べたら、昔若井が言ってたタイプど真ん中だもんな。しょうがないと言えなくもない。

「4~5か月くらい付き合って・・・。でも、ちゃんと会って別れ話もしたし、ライン上でも「俺よりもきっといい人が見つかると思うから」って謝って・・・。」

ラインやDMが流出するくらいだ。大元はそのグラビアアイドルだろう。最近のチームの活躍を見て週刊誌に売れると思ったのか、若井と付き合ってたんだぞという自己顕示欲か。

「分かった。別に不倫やNTRじゃないんだから若井は沈黙貫いて。マネージャーに言ってすぐにミーティング開いて今後の動きを決めよう。」

「ありがと、元貴・・・。」

「その前に。」

「その前に?」

「やること分かってんな?若井。」

俺は真っすぐに若井を見た。若井は、しっかり頷き

「・・・涼ちゃんに話す。」

「涼ちゃん早とちり&勘違い王だから、ちゃんと過去のことで今は何にもないことを理解してるか何度も確認するように。」

「はい!」

ネタが弱い分チームが揺れることはないだろうが、アニバーサリーにケチ付くのは避けたい。

つか、どこまで記事に乗るんだろ。DMとラインのスクショ見る限りでは見るに堪えないものや痛ラインはなさそうだからまぁ最悪記事になってもかすり傷程度だとは思うけど。

「なぁ、若井。確認なんだけど。」

「何?」

「ベッド写真とかはないよな?」

「え?!ないよ!」

「相手の方も?」

「多分・・・?そんな最中に写真撮るとかなかったし。」

「まぁそうか。あったらこのラインスクショと一緒に決定的証拠として送ってくるだろうしな。」

流石に仲間のそんな写真見たくない。・・・いや、抱腹絶倒爆笑必至笑い死に確定かもしれない・・・。

「元貴。」

「なに?」

「ごめんな。」

「これは若井のせいじゃないだろ。」

「でも・・・。」

「いい?今回の最大の問題点は起こってしまったことじゃない。お前がちゃんと涼ちゃんに説明できるかどうか。」

「う、うん・・・。」

「流石にお互いいい歳なんだから涼ちゃんが過去の恋愛まで引きずるとは思わないけど、一応、念のために、ちゃんと、しっかり、確実に、明確に、説明して理解してもらうように!」

「りょ、了解しました。」

この作品はいかがでしたか?

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コメント

4

ユーザー

新連載ありがとうございますぅぅ 続きが楽しみです!

ユーザー

新連載、楽しみです🤭💙💛 ♥️の的確な指示にクスッとなりました。笑

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