テラーノベル
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初めまして、mwと申します。素人作品なので内容や誤字、キャラ崩壊など、、諸々温かく見てくださると嬉しいです。
当方、よわよわなwkiが好きでして、、、お好きな方に刺さるといいなと思っております。
omr左wki右です。合わないな、という方はブラウザバック願います。
wki視点
「、はい、棚はそこで大丈夫です、ベッドは、、じゃあここに、」
せかせかと手際よく荷物を仕分ける引越し業者さんたちをボーっと見つめていると、ガランとしていた部屋にあっという間に荷物が運ばれた、都会ってこんなに速いの?
開いた口を塞げないでいると、1人の引越し業者さんが一際輝かしい笑顔で頭を下げた。
「では失礼します!」
うわ、眩しい、都会眩しぃ〜。
引越し業者さんが足早に出ていった後、全開に開かれたカーテンを半分閉め、一息をついた。
ちょっと安心する。
俺だって学生のころはめちゃくちゃ明るい方で、それこそ友達もたくさんいたし、大好きなサッカーに没頭する日々を送っていた。
ある日の休日、その日はサッカーの練習もなかったため、暇つぶしに動画投稿サイトを見ていると偶然流れてきた曲、何の気なしに開いたが、俺はその曲の虜になってしまった。
紡がれる歌詞、感情をぶつけたような音、力強く儚い歌声、今思うと好きになる理由なんて広げてみればいくらでもある、魅力的な楽曲だった。
今まで没頭していたサッカーをやめ、誕生日プレゼントを先取りしてギターをねだり買ってもらい、その時は全ての情熱をギターに注ぎ込んでいた。精一杯の気持ちをギターに乗せていたのだった。
motokiという、俺に新しい世界を奏でてくれたその人が楽曲を更新する度にコピーしては動画投稿サイトに投稿することを繰り返し、時が過ぎていった。
進路選択の際、迷うことなくギターの道を選んだ俺に、どうこう言わず上京を許してくれた母親に応えるためにも、と気を引き締め、今日やっと引っ越すことができた。
が、
こんな気持ちじゃダメだよな〜、、
これからひとりでやってかなきゃいけないんだよな、、あ、バイトも探さなきゃ、
やらなきゃいけないことを頭に浮かべるだけで気が重くなる。
気が乗らない時はmotokiの曲を聴く、それが俺のルーティンと化していた。
日も更けてきて、荷物整理に一段落ついたので買っておいたカップラーメンを腹に流し込んだ。
まだ中身が入っている段ボールの上に置かれたビニール袋、その中には菓子折りが入っている。
隣人さんは大切に、そう母親から言われていたので地元土産を買っていたのだ。
玄関を開き、自分の部屋の左右を見ると、右側のドアのドアノブには住人がいないことを表すビニール製の紙がかけられており、ポストも投函禁止と書かれたテープで塞がれていた。
左側のドアにはなにもかかっておらず、窓から部屋の明かりが漏れていたのできっと人はいるだろうと期待しながらインターホンを鳴らした。
「はい」
重厚感のある綺麗な声が聞こえた。
「あ、こんばんは!今日隣に引っ越してきた若井という者なんですけども、っわ」
少し早口になりながら自らを紹介していると勢いよくドアが開いて危うくぶつかる所だった。
びっくりして後ずさった俺を覗き込んできた落ち着くような声のその人と目が合った。
太い黒縁眼鏡をかけて少し重めの前髪が目にかかっているがぱっちりとした瞳がこちらを見ている。口角が上がったふくよかな唇が動いた。
「すみません、大丈夫ですか?」
「あっ!だ、大丈夫です!」
「なら良かった、えーっと、」
「あ、若井です!若井滉斗!」
やべ、焦ってフルネームで言っちゃった、聞いてないし、、
「若井くんね、はじめまして、僕は大森です」
「はじめまして!大森さん、えっと、これ、、」
「お!嬉しい〜。わざわざありがとう」
ドアに片足をつけて、両手で菓子折りを受け取る大森さん。眉毛が下がってる。
「若井くん、上京してきたばっかなのかな?」
「そうなんですよ、だから色々と分からなくて、、」
「やっぱり。何かあれば聞いてね、遠慮なく。僕は一応ずっとここなんで」
「いいんですか?!ありがとうございますっ!」
無駄に威勢の良い返事に大森さんは二カッと笑った。
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♡、コメント、モチベになるので気兼ねなく🫶
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