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「判る」 月島蛍
「ピーンポーン」
と、僕は翔の家のインターホンを鳴らす。
翔が、 家の中で急いでこっちに向かう音が少しずつ近付いて聞こえてくる。
最近、翔は笑顔で居ることが増えたと思う。
「ガチャ」
「おはよう、翔」
けど、その笑顔は
「うん、おはよう(ニコ」
何処か寂しげな表情をしている。
小学生の頃から一緒にいるからか、僕が翔に
好意を向けているからか、多少の変化には気
付く様になった。
それでも僕はいつも通り接する。
それが一番翔の為だと思っているから。
そうして、いつも通り、会話をする。
「翔、部活何入る?」
「やっぱりバレーっしょ!」
「ふふっ、翔は本当にバレー好きだね」
「うん!だってバレーめっちゃ面白いもん!」
「翔が入るなら僕も入ろっかな、」
「やったー!蛍が居たら楽しさ倍じゃん!」
僕は少しだけ顔が熱くなる。
「あ!見て蛍、桜!」
そう言われ翔が指で指した方に目を向ける。
そこには、満開の桜の木があった。
今日は風が強く、桜は木から絶え間無く散ってゆく。
翔は、雨のように散る桜を一生懸命にキャッチするのに苦戦しているようだ。
そんな愛くるしい姿に見とれていると、翔がご機嫌な様子で近ずいて来る。
「蛍、これあげる!」
と、翔は両手の中にあるさっきまで取っていた桜の花びらを僕にあげるという。
「ありがとう、翔」
僕はクスッと笑って3枚の花びらをポケットにしまった。
「楽しみだね、高校」
「うん、 そうだね!蛍とクラス一緒かなぁ 」
と翔は僕に続けて話し始めた。
だけど、少し間があったように思えた。
予想通りだ。
予想通り 翔は、怖がっているんだ。__を