テラーノベル
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題【300年の恋を聞かせてよ】
⚠️注意⚠️
・ふうりもです
・ちょっとだけ、しゅうふう,かざふう
・カップリング表現はあると思います
・少しセンシティブ
・なんでも許せる人のみ
・ご本人様と一切関係ございません
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𝐬𝐭𝐚𝐫𝐭…
「そこの兄ちゃん!危ない!逃げt…」
プーッ
ドンッ
キキーッ
ピーポーピーポー
りもこんは交通事故で星になった。
💚「俺がりもこんに『お菓子買ってきて?』なんて言わなきゃ良かったのに…」
俺はただ泣くことしか出来なかった。
病院から出た俺はりもこんに逢いたくて逢いたくて、俺も死にたくて電柱に頭を何度も何度もぶつけた。 りもこんを助けられなかった不甲斐ない気持ちをぶつけるように。その時、誰かが来た。
????「え!?ふうはや!何してんの!」
それは、しゅうとだった。丁度、仕事帰りに俺を見つけたらしい。電柱に頭をぶつけ続ける俺。しゅうとはすぐさま電柱と俺を引き離した。
バタッ
💚「なんで、なんで そこまでして俺 を…?」
❤️「心配だからだよ。ふうはやにまで死んでほしくない」
💚「でも…りもこんの世界に行きたく て…」
グスッ
俺は気付けば涙が込み上げてきていた。
ギュッ
そんな俺を強く抱きしめるしゅうと。
しゅうとの体は温かく、りもこんを思い出すような温かさで、俺はより一層泣いてしまった。
💚「うわぁぁぁああんッ…俺のせいでりもがぁああ”あ”ッ!」
❤️「違う。ふうはやのせいでりもこんは死んでない。ふうはやのせいじゃない」
そんな言葉にまた泣きじゃくる俺。
今の俺の顔は多分、ものすごく情けないと思う。でも、今日だけは情けない人で居させてほしい。俺はそう願った。こんな俺の顔なんて、今のしゅうとにしかとても見せられない。
それから1ヶ月後…
俺の精神は問題無しかと言うと、決してそうではなかった。手首には数え切れない自傷の跡に、一日に1食しかを食べていない体やストレスなどから俺の体重は10kg減り、55kgになってしまった。睡眠不足で過度な疲労や、吐き気に襲われるといった症状も起こっている。
そして2ヶ月後…
かざねとしゅうとが俺の家に駆けつけて来た。
二人をリビングに案内する。二人がソファに座った時、かざねが言った。
🩷「ふうはや!やっぱりおかしいって 」
💚「ん ?俺は何もおかしくないって笑」
「俺は正常だからー笑」
🩷「ふうはやってさ最近、食事摂ってる?」
💚「一日1食は…」
🩷「駄目!絶対に駄目!」
「りもこんが死んでからまともな生活してないでしょ?」
💚「だって…!」
「俺の大好きな人が死んじゃったんだよ?立ち直れないって…」
🩷「りもこんが死んだのは俺らだって悲しい。死ぬほど悲しい。だけど、天国に行ったりもこんがふうはやの事を見てたとしたら、今の元気のないふうはやは見たくないと思う」
❤️「俺もそう思うよ。かざね」
💚「じゃあ、今日から頑張って元気に生活するね」
❤️「それでよし!」
💚「でも俺、リ〇カしちゃって…」
「ごめんなさい…」
🩷「何言ってんの!全然大丈夫だし!」
❤️「そうだよ!俺も大丈夫」
「どんなふうはやでも、俺らの友情が壊れる事は絶対にない!」
🩷「絶対にね!」
💚「ありがとうッ…二人ともぉ…グスッポロポロ」
俺の涙腺は緩み、気付けば涙がでてきていた。
二人はその後も俺の面倒を見てくれた。食事、お風呂、睡眠まで見届けてくれて俺は嬉しかった。
だけど、俺の体調は治らなくて二人には申し訳ない思いをさせてしまった。
🩷「じゃあ俺らは帰るね」
❤️「ふうはや、おやすみー」
🩷「おやすみ!」
💚「ばいばい、ありがとう!」
二人が帰った後、俺はベッドから起き上がってリ〇カをし始めた。いつもの事だ。もう日課に定着している程だ。
俺はカッターを手に取り、自分の右手に手当り次第カッターで切りつけていた。
ザクッザクッ
グサッ
グサッ
ザクッザクッ
ポタポタポタ…
不揃いな切り傷を見て俺はさらに嫌悪感が増す。そして、いつもの如く包帯を醜い腕に巻き、それを取れないように固定する。
俺は生きている価値なんてあるのか。ふと、そんな考えが脳裏に浮かんだ。だから俺はりもこんの居る世界に行こうと思った。でも、他のメンバーに迷惑をかけてしまう事になる。
もうどうすれば…。
俺が元気になる兆しすら…。
かざねとしゅうとには面倒まで見てもらって、俺は何も出来ない。いんくのリーダーなのにな…。また死にたくなる。どうしよう。一向に気分が晴れない。
💚「ちょっとだけ外に出て、夜風にでも当たってみようか」
ガチャッ
外を見れば、辺りは既に真っ暗になっていた。街頭に照らされている道を俺は歩く。ただひたすら気持ちが晴れるまで歩き続ける。無感情で。
そうして、15分程歩いた先に変なおばさんが立っていた。不気味だった。その人の服装は、全身が真っ黒の魔女のようなローブだった。
気味が悪いのでそのおばさんの目の前をすぐに通り過ぎようとした時。そのおばさんに話しかけられた。俺は思わず、冷や汗が出た。
おばさん「おや?そこの兄ちゃん?困ってそうな顔をしてるじゃないか」
💚「ごめんなさい。他を当たってください」
おばさん「まぁ、そんなに焦らないで」
「アンタ、大好きな人が死んで悲しんでいるんでしょ?」
💚「なんでそれを?」
おばさん「私にかかればこの通りさ」
「そんな困っている兄さんには、今の悩みに合った薬を授けよう…」
急なことで頭が追いつかない。
だけど、おばさんから謎の薬を貰った。
💚「これはなんですか?」
おばさん「それは、不老不死の薬」
「今の兄ちゃんにはピッタリだと思ってなぁ」
💚「ありがとうございます…」
俺は正直信じていない。だって、不老不死の薬だぜ?本当にあると思う方が可笑しい。そんなのゲームの世界だけだ。そう思っていた。
でも、おばさんのセリフが俺の考えを覆した。
おばさん「その薬には説明書が付いている。しっかりと読みなさい」
おばさん「それでは、永劫の旅へ__」
💚「え…?それってどういうk_」
ボワッ
ゲホッ ゲホッ
突然白い煙が出てきて、その煙と共におばさんの姿は消えていった。
今、俺の手元に残っているのはあのおばさんから貰った「不老不死の薬」だけだ。
試しに俺は、おばさんの言う通り説明書をよく読んだ。
💚「えっと…?なになに?」
深夜に外にいるせいもあり、案の定見えにくい。なので俺は家に帰ってから読むことにした。
ガチャッ
俺は、家に帰ってくるとすぐさまリビングへ向かい、薬の説明書に目を通す。そこに書かれていたのは…。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『【説明書】
その1,その薬は一度だけ飲むことによって、300年生きられる。
その2,少しづつ飲まない。一気に飲むこと。
その3,薬の効果が切れたらその瞬間(薬を飲んだ300年後)に光に包まれ、姿を消す。
⚠️注意点⚠️
・他の人に渡さない。
※ 当たり前ですが、自分の顔見知りが貴方より早く亡くなります。
、
貴方にこの薬を渡した理由は、りもこんさんの元へ行くためです。この薬が無いと、貴方は死んでもりもこんさんと一緒はなれないでしょう。さぁ、頑張りなさい。
By 魔法ばあさん 』
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
最後に書かれていた文に俺は驚愕した。
何で?どうして?どうしてりもこんのことを知っているんだ?俺は疑問に思う。
💚「そういえば、あのおばさん…!」
「占いも出来そうだったぞ」
「だからりもこんと俺のことを知っていたのかな?」
この薬を飲んで、永劫の時を超え、りもこんと「また」再会するんだ!絶対にね!
りもこんの為なら俺は、300年の時を越す覚悟が出来ている。
だから…!
ゴクンッ…
俺は、覚悟が決まった瞬間に不老不死の薬を全て飲んだ。
これで、あっちの世界でもりもこんと一緒になれるなら良いと思った。
だって俺は、300年という時を超えてまでりもこんに会いたい。愛してるから会いたいって思えた。りもこんはもうこの世に居ないけれど、俺は300年の時を渡って、りもこんともう一度再会するんだ。と、心に誓った。
この俺の叶わない恋心が揺らぐ事は微塵もない。
💚「薬を飲んだし、今日から俺は不老不死なのか…?」
10年後…
俺は、この10年間ですっかり様変わりしたみたいだ。
いんくでもまともに活動出来ているし、人間関係も上手くいっている。
だが、りもこんの事は絶対に忘れていなかった。どんな場面でも、必ずりもこんが俺の頭の片隅に生きていた。
50年後…
今年で俺は85歳だ。だが、俺の見た目は何一つ変化なし。どうやら、俺が飲んだ不老不死の薬は本当だったみたいだ。りもこんに辿り着くまで後、215年。頑張るぞ。
10年後…
かざねが星になった。
💚「かざねぇ!もう少し、もう少し、お前と一緒に居たかったよ…」
そして、その次の日。しゅうとがかざねの後を追うようにして、星になってしまった。
💚「しゅうと…。今までありがとう…!最高だったよ!」
5年後…
遂に俺は、100歳になった。
俺は見た目も体もまだ25歳の俺だ。流石は不老不死の薬だ。だけど、全てはりもこんと一緒になる為に…!
100年後(200歳)
時が経つのは思いのほか早かったみたいだ。
でも俺は相変わらずりもこんを求め続けている。俺が死ぬまで後100年。俺がりもこんと再会するまでって言った方がいいのかもな。
そうして俺は、君のお墓にカーネーションをお供えする。その時。りもこんの声が聞こえた。
姿は無い。ただ、りもこんの声が聞こえてきた。間違いなくこれはりもこんの声だ。俺はそう思って涙が込み上げてきた。
💙「ふう、はや…?」
💚「りもこん…!」
「うわぁぁぁあん”…!りもおぉぉお!」
姿は見えない君のお墓の前で俺は号泣。君の声が聞こえてきた。それだけで、今の俺は喜びに満たされていった。
💙「俺も、ふうはやの姿が見れて嬉しい」
💙「でも、ふうはやは後100年生きなきゃ俺の元には辿り着けない。だから…」
💙「待っててあげるよ」
💚「え…?」
💙「君がその人生を完遂するまで待っててあげる」
💚「りもこん…!!」
💙「ただし!俺が面白いって思う人生を送ったらの話だけどね」
💙「俺は今のふうはやには見えてないようだしさ、100年後に逢えることを楽しみに待ってるね!」
💚「本当に待っててくれるの…?」
💙「あぁ、約束だろ?」
💚「りもこんッ…!だいすk__」
💙「まって!それは100年後に聞こうかな!その時は、君の300年生きてきた旅のお話しでも聞こうか」
「じゃあね、ふうはや!また100年後!」
💚「ッ…じゃあな…!!」
この時間がこのまま続いてほしい。そう思った時、声だけの君は風のように消えてしまった。
俺は思わず自分の頬に手を当てる。頬を当てた手は少し濡れていた。
俺は、帰り道を歩きながら考えた。
りもこんに『大好き』って伝えようとしたら、はぐらかされてしまったことを。
でもその台詞は100年後に聞いてくれるらしい。
俺は今すぐ伝えたい気持ちだった。
そして、大好きっていう言葉が自然に出てしまっていたみたいだからちょっと恥ずかしい。
50年後
💚「やっぱり300年も生きてると凄く不思議な感覚」
俺はそう思いながらテレビをつける。
💚「え!?りもこん!?」
俺はテレビにりもこんが映ったことに対して驚いた。
だが、それはりもこんではなかった。
りもこんに似ている人なのか…。
💚「りもこんだと思ったのになー笑」
「本当に似てたからびっくりしたー」
💚「逢えるまであと50年だし、りもこんも待ってくれてるから人生頑張らないとな」
やっぱり、声だけの君じゃ物足りないよ。もっと、もっと、君を全身で愛したい。
そうして、俺は君が面白いと思うような人生を謳歌した。だって、あと50年後に君に逢えるんだから。
50年後(俺の最後の日)
(ちなみに不老不死なので、見た目はそのまま)
遂に今日がやってきた。
俺はちゃんとりもこんに逢えるのかな。そんな不安の中の気持ちの奥深くには、りもこんに逢いたいっていう感情が広がっていた。
俺は不安な気持ちを水に流した。
そして、俺が300歳になってから1時間後。
💚「え、何も起きないんだけど」
俺の状態に変化は無し。
何でだ?もしかしてあのおばさんに嘘つかれたのかな…?
でも俺は、りもこんと逢えるって信じ続けている。
300年間頑張ってきたんだ。
りもこんだけじゃない。他の仲間も星になって、それでも俺は頑張って耐えてきた。
周りの仲間がいなくなることなんて俺は、一生ないと思っていた。それでも耐えて、耐えて…!りもこんのために頑張ってきたこの300年間。俺は絶対に無駄にはしたくない。
だから…
💚「神様へ。この俺の300年の熱意と共に_」
「りもこんの元へ連れていって__」
そう唱えた時、俺の体はエメラルドグリーンの如く光り、この世界から姿を__
💚「りもこん…今、そっちに行くからね…」
消した。
…!
はや…!
うはや…!
ふうはや…!
????「起きて!ねぇ、起きてってば!」
💚「ん…?」
「ここは何処?」
????「ここは天国だよ」
💚「天国…?俺は死んだんですか?」
????「何言ってるの!ふうはやが_ 」
💚「え?何でおれの名前を知ってるんですか?」
????「俺はりもこん!覚えてるよね? 」
💚「すみません。誰ですか?」
「名前も聞いたことがなくて…」
💙「ふう、はや?俺だよ…?忘れちゃったの?」
💚「え、?」
「あ!りもこん!」
💙「忘れてない?大丈夫?」
💚「うん!俺、ずっとりもに会いたかった」
💚「ねーね!りもこん」
💙「どうしたの?」
💚「300年ずっと愛してたよ!大好き!」
💚「やっとりもこんの姿を見れた!もう声だけのりもこんじゃないんだ」
💙「俺も大好き…」
💙「俺もふうはやの姿を見れて嬉しいよ!」
「ふうはや?」
💚「?」
💙「生まれ変わっても一緒だよ?」
💚「うん!約束、ね?」
💙「もちろん!」
10年後
**
**
俺らは生まれ変わり、また人間として別々の人生を送っていった。
その時、とある出来事が起こったのだ。
それはそれは、俺が街を歩いていた時、 水色の髪の毛、赤と青のオッドアイ、凛々しい顔つき、可愛い声。何故か見た事がある顔つきで、俺は思わず話しかけてしまった。その人の名前は分からない。
だけど、
何故かこの人と離れてはいけない。
そんな気がしたんだ。
まるで、宿命の赤い糸で結ばれているように。
𝑻𝒉𝒆 𝑬𝑵𝑫
お疲れ様です!
今回の話は約6000文字書きましたー!!
次の投稿は遅くなる気がする。すみません!
なんか、こういう系の話って書いてる人少ない感じするかも。私は他のテラーノベル投稿者さんとネタが丸パクリレベルで似てるって言われるのが怖いから、できるだけ作品が似てないように書いてるんだけど、たまに私と同じ思考回路の持ち主さんがいて、考えてること同じすぎてびっくりしてる。仲良くなれそうです(?)
じゃあねー!
コメント
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もう本当にチューリップさんの連載めっちゃ刺さります😭😭 rm さんが亡くなって嘆き悲しみ自傷してる所とかめちゃくちゃ性癖です😭😭😭😭✨✨✨ 300年生きて rm さんに再会する所とか大好きです‼️ 読み切り多くて助かります🥹💞 また次のお話も楽しみにしてます!!