ーーー現在ーーー
桃兄「こんな感じで桃のデータを集めてた」
赤「……酷い、そんな無理やり」
青「あの首輪……電気流れるの?なんで」
桃兄「データを取るためだよ、早く集めなければ桃は成長してしまう」
橙「なんでそんな早急にデータが必要なん!?」
桃兄「桃は獣人、桃は猫と暮らせる。でも耳と尻尾以外は人間だった。あのまま猫と暮らしてると桃の骨に異常が出て、脳にまでその影響が出てくるだろう。そのストレスで桃の命が短くなる。」
赤「早く死んじゃうってことですか……」
桃兄「あぁ、そうだ。だから俺は人間にしたかった。それにはデータが必要だった。俺は父から色んなのを教わったよ。実験の仕方とかね?俺は実験なんかしないと思ったんだが……桃の為ならなんだってやるさ、桃に嫌われてもね」
青「っ…………」
橙「今は……なんのデータを取ってるんですか」
桃兄「今はね、人間と暮らせば脳内が人間のように動くんじゃないかと思ってね、君達の所に送ったんだよ桃を」
赤「なんで、お兄さんが一緒に暮らせば良かったのに」
桃兄「俺は桃に嫌われてる。そんなやつと暮らしたくないだろ。」
橙「なんで青なん?」
桃兄「放送、聞いていたよ。声色、性格、放送で結構分かるもんだよ。君らなら桃に酷いことしないで人間として暮らせるかなと思った」
青「じゃぁ、なんでここに戻したんですか」
桃兄「今はもう、桃は人間のように脳が動いてる。そこでもう一度猫と過ごしてもらう。」
青「っ!なんで!やっと人間みたいになってきたのに!」
桃兄「脳がどう反応するかだよ。人間として猫と戯れるか、猫に戻り暮らすか……それか混乱するか……その結果によって人間として安全に暮らせるかを判断する。安全だと思ったら君らに桃を返すよ」
赤「…………」
桃兄「俺の役目はお終いだからね」
役員「桃兄さん!猫の準備出来ました」
桃兄「あぁ、桃の部屋に入れてくれ」
青「っ……桃くん」
橙「お願いやっ……混乱しないでくれ」
赤「桃くん……頑張って」
ーーー桃の部屋ーーー
猫「ニャーニャー」
桃「ビクッ……」
猫「ニャー!」
桃「猫…………?」
猫「ニャー!ニャー!」
桃「…………」
猫「ニャー?」
桃「こっち……こにゃいで……」
猫「ニャーニャー」
桃「俺はもう……にんげんにゃの!ねこじゃないの!」
猫「ニャー?」(猫耳、尻尾、あるよ?)
桃「……猫耳生えてても……にんげん……」
猫「ニャーニャー!」(人間は猫耳生えてないよ!)
桃「でもっ、おれは話せるにょ!!」
猫「ニャーニャー……ニャー」(人間と猫……化け物だ)
桃「化け物…………?」
猫「ニャーニャー!」
(化け物は、人間にも猫にも嫌われてるんだ!)
桃「……きりゃわれ」
猫「ニャーニャー!」
(でも君は化け物の癖に怖くないね!変なの!)
桃「…………青にも……きりゃわれるにょ?」
猫「ニャー」(青?)
桃「……………………」
ーーー仕事場ーーー
役員「…………一時、少し混乱しましだが今は落ち着いてます……人間の脳が動いてるようです」
赤「良かった……」
桃兄「でも……負のメーターが高い」
役員「はい、猫の言葉を今でも覚えてるとしたら、何か言われたのかもしれませんね」
青「負のメーターが高いとどうなるんですか!」
桃兄「気持ちが堕ちてるってことだ」
青「っ!僕と合わせてくださいっ!」
桃兄「あ、あぁ……」
役員「こっちです」
橙「青、頑張りや」
赤「青ちゃんなら大丈夫だよ!」
青「うん!」
桃兄「猫と取り替えろ」
役員「はい」
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