阿部くんと再会して、ヨリを戻して、更に3年後。
俺たちは並んで帰路についていた。
🖤「いい式だったね」
💚「うん。でも翔太の衣装はびっくりした、あんなのあるんだね」
岩本くんが有言実行で、就職が決まったので渡辺さんにプロポーズしたらしい。
友だちを呼んで式だけすると言うので行ってみたら、岩本くんはビシッとタキシードだったけど渡辺さんの衣装がすごかった。
上半身は総レース、下半身は白いワイドパンツにボリュームのあるチュールのオーバースカートがついていて、頭には花が飾られて、普通に男の人だけど花嫁さんそのものだった。
聞くところによると、パンツドレスと言うものらしい。
海外でファッションの仕事をしているラウールが、『今こういうの注目されてるよ』と岩本くんに教えたんだそうだ。
渡辺さんは入場してきてみんなの驚いた空気を感じると照れて真っ赤になり、大股でズカズカ歩いていたけど、真っ白い肌に純白のレースが映えてそれはそれは綺麗だった。
ちゃんと会社を通して依頼し派遣されてきたカメラマンの康二も、絶対そんなに撮ったら後で怒られるだろくらいシャッターをきっていた。
💚「それにしてもこの界隈に先生3人もいるの、不思議だけど面白いね」
🖤「うん、しかもみんなバラバラ」
そう。
もともと深澤先輩が小学校の先生になったのは知っていたけど、そこから更に岩本くんは高校、俺は中学でそれぞれ教職についた。
💚「改めてみんな社会人か、頑張ったね」
🖤「採用試験まで支えてくれた阿部くんのおかげ」
💚「ねぇ、呼び方」
🖤「あ、つい長年のクセが。亮平くんのおかげ」
就職が決まって俺が金銭面でも自立できるということで、晴れてこの春から阿部く…亮平くんと一緒に暮らし始めた。
さすがに同棲までするのに苗字呼びはな、となり、『蓮くん』『亮平くん』と呼び合うようになった。
佐久間くんには『まだくん付けしてんのかよ』と言われたし、長年のクセと言えば深澤先輩にも、もう部活じゃないんだからいい加減先輩やめろと笑われたところだ。
余談だけど渡辺さんが宮舘さんに『子どもどうするの』とかなり突っ込んだ事を聞いていて、俺たちも順調にいけばいつか直面するなと思ったので選択肢の1つとして聞き耳を立てておいた。
ふと我に返り、そういえば静かだと思って隣を見ると亮平くんが泣いている。
🖤「どうしたの?」
💚「ふふ、ごめんね。なんか感慨深くて。翔太、家庭環境が複雑で『俺とつるんでたらお前まで誤解される』って自分から俺のこと避けた時期があったんだ。でも今日ほんとに幸せそうで、嬉しかったからつい」
指で涙を拭う亮平くんの肩を抱いて引き寄せる。
🖤「俺たちも、負けないくらい幸せになろうね」
💚「うん」
終
コメント
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連載お疲れ様でした。 このシリーズ大好きです。 🖤💚が別れた時は、は?ってなったけど未来をくれてありがとう🙏💖
はぁ~(*˘︶˘*).。.:*♡ あべべとめめくんの別れで切なくて泣きそうになり再会してお互いまだ気持ちが残っていてもう一度付き合うようになり嬉しくて泣いてみんなが見守っていた事に対してもまた涙がで、そのままお付き合いが続いており同棲になり本当に良かった❕しょっぴー&ひーくんご結婚おめでとうございます❕花嫁姿のしょっぴーキレイだろうな〜♡♡
💛💙も結婚しちゃって🤭 🖤💚まだ苗字呼びだったのかわいすぎ😂